できねえが いつまでも見る 夢の世は ほかのだれかが やってくれる世
*これはわかるでしょう。アンタレスの歌です。ツイッターでは大火でやっていますがね。この彼の調子に魅了されている人は多いでしょう。
われわれの歌はほとんど古語を土台にして、花や月や鳥などを歌い、格調高くやっているのだが、そういう方針などは無視して自由にやってくれます。口語もスラングも使いこなして面白くやってくれる。きついが、それがまたいい。実際、彼でなければこれは歌えない。追順を許さないというか、追順できるはずがありませんね。
真似しても、彼以上のことができる人がいるとは思えません。
勉強もしないで、できないを決め込んで何もやらない人が、いつまでも夢見ている世の中とは、いつでもだれかほかの人が自分のことをやってくれる世の中だ。
きついですね。しかしこうまであっけらかんと言われてしまうと、かえって気持ちいいでしょう。いやなことなど何もない。底の底まで明るく、まっすぐに見えている。物事の中枢をつかむやり方が小気味いいほどうまいのに、どうやったらそういう言い方で言えるのかという言い方で、見事につままれてしまう。
言われたものは、痛いということも忘れて、ぽかんとしてしまうのです。
嫌になるほど健やかだ。
今の、本当の自分というものに腐りきっているあなたがたには、こういう彼の底抜けの明るさと、きつさが必要なのです。愛の大前提のように明るく、自分というものの真価を信じ切っている。いや、信じているというより、疑ったことなど一度もない。まぎれもなく大前提の大地震、いや、大自信なのです。
ツイッターをやっている限り、彼はこういう表現をいくらでもしてくれるでしょう。もう充分だと毎回言いつつ、いつの間にか集中している。いい加減にしてくれと言いつつ、また聞きたくなる。またかよと言いつつ、ついまた聞いてしまう。
もうすっかりとりこですね。