ながみみは よきことききし さいはひか ぴょんぴょんうさぎ 月夜に光る
*これはスピカの傑作です。わたしたちのツイッターに発表された歌の中でも、最も人気が高いものです。
あなたがたは、表向きわたしたちの活動を無視しているようで、その反応はあからさまにわたしたちに伝わっています。スピカがこの歌を発表したときは、ツイッターのヘッダー画像からあなたがたの歓声が聞こえてきました。
すごくいい、こんなの詠んでみたい、なんてあなたがたの心の動きが、手にとるようにわかるのです。
いつまでも、馬鹿にしているとつらいことになりますよ。こういう歌を詠みたいのなら、まずすぴかの歌にいいねくらい入れてください。でないと、似た作品を詠んだだけで、盗作したことになっています。
本歌取りするにも、それなりの尊敬の念を現さねば、完璧に盗みになります。
表現者には、ルールというものがありますから。自分で自分の作品を作る苦労がわかっていたら、他人の作品も大事にできるはずですね。
それはともかくとして、この歌にはすぴかの個性がよく表れています。彼はこういうかわいらしくも美しい言葉が好きなのです。そこらへんが、かのじょにも似ています。ぴょんぴょんうさぎ、なんてことばはみなよく使うでしょうが、こういう切り取り方はすばらしい。特に最後の7の「月夜に光る」がすばらしい。この言葉はなかなか詠めません。
長い耳を神に頂いて喜んで踊っているうさぎが、月夜に光っている。美しいですね。もちろん、うさぎが光るわけはない。月を浴びて踊っている姿が、あまりにもうれしそうで、光っているようにさえ見えるのです。
光る、ということばは、発動する、という意味を含んでいる。自己存在が自らを発動するとき、その感覚は、光る、ということに似ている。
すばらしいですね。かわいらしい歌だが、彼の心が見事に現れています。透き通るほど言葉が映えている。
こんな歌を歌いたい人は、ぜひともすぴかにいいねをいれてください。