放射能防御ということを進めていくしか、一人一人の人間が、本質的にサバイバルできるかどうかということが大切だと僕はずっと認識しているつもりです。きょう『原子力 その隠蔽された真実』という著作を読んでいて、この原子力というものが、軍事利用を核として、人間の存在を脅かし続けている状態を、太平洋戦争前から書き続けていて、いろんなエピソードは勉強になる本でした。しかし、僕が気になったのは、プリンストン大学の物理工学研究者、ロバート・ソコロウ教授の文章のある一節が紹介されていたことです。
この文章全文の別の部分は、他でも引用されていたのですが、僕が気になった部分を、まずあげておきます。
まず原文です。
The radiation is coming primarily from short-lived isotopes, and it is lethal in hours for anyone who is near the plant. We are watching a civilized society facing Sophie's Choice writ large, as the Japanese government decides how to use workers and soldiers and volunteers at the site, trading their large doses of radiation against an outcome where far more people will face the statistical risks of a shortened life. Evacuation is another part of the agony. So, too, is distribution of iodide tablets to limit thyroid cancer.
こちらの仮訳
「放射線は主として短命な核種由来で、原発プラントの近くにいる人々にとっては、何時間かで致命的なものとなります。私たちは、ある文明が極めて大きな『ソフィーの選択』に直面しているのを見せつけられていると思えます。現場が相当な放射線被曝をすることと、それよりもはるかに多くの人々の生命が短くなるという統計的なリスクに向き合うだろうことを比較して、政府は作業員、自衛隊員、ボランティアをどう使うかを決めるのです。避難には別の困難があります。また、甲状腺がんをおさえるための、ヨード剤配布も。」
これは、2011年の3/21に、アメリカで書かれている文章です。全文は、http://www.thebulletin.org/web-edition/op-eds/reflections-fukushima-time-to-mourn-to-learn-and-to-teach 。
すでにこの時点で、作業員たちの大量被ばくをとるのか、多くの国民が被ばくして、命を短くするのか、どちらかしか選択肢がない状態が、日本で示されたと話しています。「ソフィーの選択」というのは、ホロコーストの犠牲に、我が子、二人のうち、1人を差し出さねばならない選択を母親が迫られた話によるものです。
これと同じような究極の選択が、迫られたのですが、おそらくこの筆者がやはり正確に理解していなかったのは、アメリカと違って、日本政府はその究極的な決断を逃げ続けたということです。政府が決断をしない場合、ずるずると状況が長引きます。おそらく、チェルノブイリでおきたような作業員の究極的な被曝にも至っていないです。そのかわり、一定程度は被曝している状態。そして、日本国民全体も、何もかもぶちまかれたほどではないでしょうが、抑え込むことには失敗したため、関東や南東北の住民は生命が短くなるリスクをある程度は引き受けた状態です。福島は言うに及びません。
一億総被曝まではいかなくても、5000万人程度の人口が被曝し、命が短くなるリスクに直面している状態と言えます。つまり、決断があいまいになったために、現場も国民も、双方、ある程度は、喪失する度合いが減ったものの、しかしながら、やはり命が短くなるリスクが確実に襲っている文明社会に、僕たちはいるということです。これは、放射性物質の拡散をとめない社会構造とさらにシンクロしてゆきます。日本らしい光景ではあります。
勿論、これを、真の文明と考えるかどうかは別として。
つまり、良くも悪くも、「選択」「決断」を逃げた状態が、まさに今であって、この状態が、当面継続するのが日本社会であるということです。これは、しかしながら、破局的な状況を一時的に回避しているだけで、結局はずるずると底なし沼に引きずり込まれるようなものだと思います。
いずれにしても、事故当時は、アメリカの専門家から見た時に、多くの日本人の命を削るか、作業員らが致命的な被曝をするかの、駆け引き状態が日本の現実だった訳です。このどちらもとらないという第三の選択は、被害の程度を当面、見かけ上は、すこし下げられるのかもしれません。しかし、これは遅かれ早かれということに他ならないと僕には思えます。
明確な犠牲を初期に出さない決断をすると、そのかわり、長期的に、もっと多くの犠牲が、軽微なものから致命的なものまで、そしてかなり広い地域にわたっておこることが、実は、論理的な帰結だと思います。嫌なことをいいますが、ソフィーの選択を拒否した文明社会は、実はソフィーよりも、更に追い込まれる可能性を僕は考えなくてはならないと思います。
目先の嫌なことから逃げると、人はもっと追い込まれるものですから。
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兵庫県内のある医師のところで診察したところ、被曝関連のことではなくて、数万円する波動療法に誘われたという話を聞きました。僕は、呆れ果てています。この方は、「放射能防御プロジェクト医師ネットワーク」から既に一年前に出していることは、皆さんにお伝えしておきます。話になりません。波動なんか、被爆対策になる筈もありません。噴飯モノです。
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きちんとなんらかの健康状態の話で、何かが起きている場合は、僕にメールして下さい。これもずっと話しています。
僕への連絡先⇒nagaikenji20070927@yahoo.co.jp
尚、ツイッターは最近、投稿量を減らしています。頭のおかしいひとのやりとりに時間を取られて、本当に意味がないからです。Facebookに比重を移していますので、僕の情報をリアルタイムで欲しい方は、Facebookをフォローするか、友達申請して下さい。そのほうが早いです。
https://www.facebook.com/kouta.kinosita
おかしなツイッターの輩は、女子会を僕が開催しているから、淫行で逮捕された小林朝夫容疑者と一緒くたにして中傷しています。完全に名誉毀損です。そもそもこの容疑者を現実でもネットでも僕は知らないし、何の関心もありません。
さらに、実際の「放射能防御女子会」はそんな類の話は皆無です。防御を中心としたシビアな話ししかありません。
しかも、こういうツイッターの輩たちは、女性と相対すると、何か楽しい事しかないような幻想幻覚を抱いていますが、生身の女性を大量に対面すると、そんな幻想など微塵もありません。こういう男たちの愚かな感覚は、女性というものを一定数以上、知っている僕からしたら、信じがたい話ですし、溜息しか出ません。何にも、現実を何も知らないんでしょうし、知ることもできないのだと思います。
こうした事実無根の中傷をしたアカウントは晒しておきます。
https://twitter.com/@samurai1_japan
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ユーリー・バンダジェフスキー博士が、1年4ヶ月ぶりに、来月、再度、来日して、日本の皆さんの前で話したいということです。
博士は、チェルノブイリ被曝の影響もあって、体調が、完調ではない中で、日本の被曝に関して進行する状況を踏まえて、さらに本質的な話をしたいために、来日を決意されました。
「私の今回の日本講演は、去年の講演と同じく最善のものになると思っている。」バンダジェフスキー博士はそう話しています。
今回の開催地は、はじめての場所も多く含まれます。
申込方法も含めて、今週、詳細はあきらかに致します。
7/11(木) 新潟講演(福島避難者無料招待)
7/12(金)夜 福岡講演
7/13(土) 岡山講演
7/14(日) 京都 専門家&医師向けセミナー
7/15(月・祝)京都講演
7/17(水)夜 徳島講演
7/20(土)東京講演
7/21(日)東京 専門家&医師向けセミナー
今回は、開催は、西日本に軸足を置いた形でおこないます。東京と京都をのぞいて、他の4県では、バンダジェフスキー博士は、はじめて話をされることとなります。九州・四国には初上陸です。
また、前回、東京は一般公演が平日開催しかなく、土日にバンダジェフスキー博士の講演が、ようやく汚染地の首都・東京で開催することになります。
また関西でも、前回は平日の開催しかありませんでした。今回の京都開催は、月曜日の開催ではありますが、祝日でありますから、より多くの皆さんが講演を聞きに来ていただけると思います。
専門家&医師向けセミナーは、東京と京都で、おこないます。一人でも多くの医師が、この事態に立ち向かってくれるのかどうか。前回のテキストをリニューアルして、追加情報も踏まえて、バンダジェフスキー博士は、話をされるつもりでいます。
1人でも多くの皆さんが、今の日本の現実を認識し、新たな道に進むためにも、バンダジェフスキー博士の講演やセミナーに参加されることを期待します。
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