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「メルトダウンを使うなと官邸指示」東電社長証言を裏づけ調査もしていない第三者委員会への強い疑問。

2016-06-17 01:00:56 | 福島第一原発と放射能

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メルトダウンを意味する炉心溶融というワードを使うなと、官邸からの指示があったと証言する、東電の清水社長(当時)。

まあ、官邸と曖昧に話す場合に、ヒアリングに官邸のだれかを明言しない時点で、この男が嘘をついている疑いが最も濃厚なのは、言うまでもありません。

しかし、少なくとも、官邸の中で、権能を有している総理大臣と官房長官の指示ではないことは、当時の官邸内雰囲気が少しはわかる僕には常識でした。

ただ、それをまた菅が指示したとか、枝野が指示したとか、虚偽が拡散されるように、東京電力の清水元社長が仕向けて言っているとしか思えませんし、人間としてこの男はどこまで汚い輩なのかという感覚しかありません。

それに関して菅氏も枝野氏も全面否定した模様です。当然の話と思います。

菅元総理のブログから引用しますが、特に引用した部分に書かれていることは、当時の取材感覚からしても、間違いはないと思います。菅総理に関して、いろんなことでマイナス感覚が強い僕でも、これは彼の言説のほうが遥かにまともと感じています。

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第一に、当時首相であった私自身が東電や保安院に「メルトダウン」あるいは「炉心溶融」という表現を使わないように指示したことは一度もない。

第二に、報告書には「官邸側」とあるが、当時官邸には政治家、官僚に加え、東電関係者もいた。「官邸側」とは政治家か、官僚か、東電関係者か、具体的に誰なのかを明らかすべきだ。この件で第三者委員会と称するところから私への問い合わせは一切なかった。3月12日の海水注入を「官邸」が中止を指示したと当時報道されたが、中止を指示したのは官邸に居た東電の武黒フェローであったことが今では明らかになっている。「官邸側」ではどういう立場の人かわからない。

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この第三者検証委員会が、菅氏に問い合わせもせずに、官邸からの指示があったかのような清水元社長証言を、この選挙前の時期に報道させたのは、明らかに意図的所業としか思えません。

こうした委員会による調査結果が、当事者として疑われる可能性が高い他の人間に影響がある場合、その人間にも事実関係の確認をして記載するのは、当然の話です。

そうしたあたりまえの手続きもせずに、こういうことが行われるのは、第三者検証委員会という存在そのものが、お話にならないレベルの類と僕は感じています。

少なくとも、こんないい加減な調査報告でなく、清水元社長を記者会見の席に引きずり出し、事実関係があるのかないのか、あるならば、それを言ったのは、何時で誰なのかを、はっきりさせるべきです。

多くの国民を騙して、損害を与えた人間を野放しにしてはなりません。社会的に追求すべきです。

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