過労死・過労自殺の背景にある長時間労働の問題について考えようと、埼玉弁護士会は25日夜、さいたま市内でシンポジウムを開いた。講演で労働法制に詳しい立正大の高橋賢司准教授は本国会で審議される労働基準法など関連法案について「成果によって報われるというのはごまかし」と述べた。過労死した男性の遺族も登壇し「労働時間の管理には国が介入すべき」と求めた。
高橋氏は過労死・過労自殺が絶えない社会の背景について「長時間労働によって脳、心臓疾患を引き起こし死亡してしまう過労死、一方でうつになり、その結果自殺してしまう事件が多発している」と指摘した。
その上で年収1075万円以上の労働者を対象に残業代の支払いを免れることを可能とする「ホワイトカラー・エグゼンプション」制度に触れ、「労働時間法制の趣旨は私生活を確保し労働から解放すること。(制度導入で)割増賃金によって労働時間を短くさせるという意図が抜けてしまう」と制度の根底にある問題点に言及した。
労基法など関連法の改正をめぐり「成果に応じた報酬」が強調されている点には「成果によって報われるというのはごまかし。成果で仕事を報われるだけノルマも厳しい。成果主義的賃金制度にノルマが課され
成果で報酬「ごまかし」 長時間労働めぐりシンポ
高橋氏は過労死・過労自殺が絶えない社会の背景について「長時間労働によって脳、心臓疾患を引き起こし死亡してしまう過労死、一方でうつになり、その結果自殺してしまう事件が多発している」と指摘した。
その上で年収1075万円以上の労働者を対象に残業代の支払いを免れることを可能とする「ホワイトカラー・エグゼンプション」制度に触れ、「労働時間法制の趣旨は私生活を確保し労働から解放すること。(制度導入で)割増賃金によって労働時間を短くさせるという意図が抜けてしまう」と制度の根底にある問題点に言及した。
労基法など関連法の改正をめぐり「成果に応じた報酬」が強調されている点には「成果によって報われるというのはごまかし。成果で仕事を報われるだけノルマも厳しい。成果主義的賃金制度にノルマが課され
成果で報酬「ごまかし」 長時間労働めぐりシンポ