「ただいまぁ、春ぼっ!」
と、帰宅していつものハルの出迎えを待っていたら・・・シ~~ン。
あのトントントンという軽快な足取りが聞こえてこない。どんなに眠くても必ず起きて多少よろけながらも出迎えてくれていたので異常をスグ察知
どこを探してもいない。洗濯機の中、タンスの中、ベランダ、ゴミ箱の中とあらゆる引き出しドアを開け、棚の上を全部見渡し探してみた。残る考えられることは、私が玄関のドアを開けた隙にするりとスルーしてしまったってこと。マンションの各所を回り周辺に目を凝らし必死で探した。なにもこんな寒風の日に(その日は冷え込みが厳しかった)行方不明にならなくてもいいのに、今晩探せなかったらかなり衰弱してしまうナ、などと頭の中は徐々に二度と戻らない方へと判断が向かっていく。完全な家猫だったのでいきなり外では生きていくのは至難だ。野良猫写真集の悲惨な箇所が目に浮かぶ。
一旦戻って「白い猫探してます」の張り紙を作ることにした。添付する写真を探していると写真の数々が「過去の思い出」に変わっていく。またこのコのふわりと暖かい体を抱きたいと切に願った。
しかし、どうしても判然としない。一度、玄関でスルーされているのでかなり注意深く出入りしているし・・・と半日前を丁寧に反芻してみた。ん?んん!クローゼットだっ!!
期待を込めて恐る恐る開けてみたら・・・白いものが目に入る。 ずっと暗い場所にいたので目をショボショボさせて静々ハルが出てきた
出かける直前に慌ててクローゼットを開けたんだよ私
それにしても「ハル ハルっ」と呼んで探してるのに「ニャー」と鳴いて助けを求めてくれよぉ。ハルは危ない状況にあるときは黙り込む(みんなそう?)まるで何事もなかったかのように、いつもどおり穏やかな顔して懐いてくるハルをこの時ほど愛おしく思ったことがない。「寡黙に許す」ハルが高貴に見えた。
帰宅した娘は一部始終を聞き、凡庸な転結に半ば呆れ顔。「どこにいたの?」から「やつぱり・・」までのやりとりの流れが長年の付き合いからスムーズに透けてみえるようだ。あんなに深刻に寒風の中探し回ったのに冷淡じゃないかい。
と、帰宅していつものハルの出迎えを待っていたら・・・シ~~ン。
あのトントントンという軽快な足取りが聞こえてこない。どんなに眠くても必ず起きて多少よろけながらも出迎えてくれていたので異常をスグ察知

どこを探してもいない。洗濯機の中、タンスの中、ベランダ、ゴミ箱の中とあらゆる引き出しドアを開け、棚の上を全部見渡し探してみた。残る考えられることは、私が玄関のドアを開けた隙にするりとスルーしてしまったってこと。マンションの各所を回り周辺に目を凝らし必死で探した。なにもこんな寒風の日に(その日は冷え込みが厳しかった)行方不明にならなくてもいいのに、今晩探せなかったらかなり衰弱してしまうナ、などと頭の中は徐々に二度と戻らない方へと判断が向かっていく。完全な家猫だったのでいきなり外では生きていくのは至難だ。野良猫写真集の悲惨な箇所が目に浮かぶ。
一旦戻って「白い猫探してます」の張り紙を作ることにした。添付する写真を探していると写真の数々が「過去の思い出」に変わっていく。またこのコのふわりと暖かい体を抱きたいと切に願った。
しかし、どうしても判然としない。一度、玄関でスルーされているのでかなり注意深く出入りしているし・・・と半日前を丁寧に反芻してみた。ん?んん!クローゼットだっ!!
期待を込めて恐る恐る開けてみたら・・・白いものが目に入る。 ずっと暗い場所にいたので目をショボショボさせて静々ハルが出てきた



それにしても「ハル ハルっ」と呼んで探してるのに「ニャー」と鳴いて助けを求めてくれよぉ。ハルは危ない状況にあるときは黙り込む(みんなそう?)まるで何事もなかったかのように、いつもどおり穏やかな顔して懐いてくるハルをこの時ほど愛おしく思ったことがない。「寡黙に許す」ハルが高貴に見えた。
帰宅した娘は一部始終を聞き、凡庸な転結に半ば呆れ顔。「どこにいたの?」から「やつぱり・・」までのやりとりの流れが長年の付き合いからスムーズに透けてみえるようだ。あんなに深刻に寒風の中探し回ったのに冷淡じゃないかい。