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田辺聖子さん逝く・・ジョゼと虎と魚たち

2019年06月12日 | 映画
作家の田辺聖子さん逝去(91才)

田辺さんといったらまず脳裏に浮かぶのは「ジョゼと虎と魚たち」だ。1985年発行
強烈に印象に残っている(過去記事あり)
下半身麻痺の女性を、その生き方を、鮮やかに先入観を砕かれた作品だった。
あっけらかんとした、現実をしっかり受け止める聡明な女性がそこにいた。
描かれるのは現実の日常をしっかり捉え自分なりに工夫して普通に生きる姿。関わる人間もありのままで。
作品の強さに打たれた記憶がある。

その後、作品は映画化された。
同タイトルで「ジョゼと虎と魚たち」2003年
 監督:犬堂一心  出演者:池脇千鶴 妻夫木聡 他
ほぼ原作どおりの作品だったと思う。
書籍と同様に映画も年月を経ても尚強烈に印象に残っている。
印字から想像していた様態を実写で見ると、思いがけず朗らかさがそこにあった
主役の池脇さんの演技の力なんだと思う。
一生懸命とかひたむきに・・・とう感じではなく、自然な朗らかさで表現されているジョゼに心打たれた。
(もちろん朗らかさの中に内包している複雑な感情も見える)
ジョゼの恋はしょっぱかったなぁ、泣けてくるほど勇敢で素敵だった。

こんな素晴らしい作品をいくつも残してくださった田辺聖子さんでした。 ー合掌ー
     
     
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