思い出したくないことなど

成人向き。二十歳未満の閲覧禁止。家庭の事情でクラスメイトの女子の家に居候することになった僕の性的いじめ体験。

みっくん

2013-07-09 11:08:39 | 8.夏休み恥辱編
 程なくしてみっくんが来た。出迎えたルコが夜遅くの呼び出しを詫びながら、居間へ案内する。僕はソファの陰に素っ裸の身を隠した。みっくんは、ルコの別荘に同級生の女子が七人も集まっていることに驚いたようだった。ルコに誘われて遊びに来たことはあるけど夜は初めてだ、とみっくんが自分のどぎまぎしている理由を釈明するかのように言って、軽く笑った。なぜ自分がこんな夜の十時過ぎに、しかも女子の集まりに呼ばれたのか、不安になったのだろう。みっくんはそわそわとして、ルコが座布団を差し出してもなかなか座ろうとしなかった。
「ま、落ち着いて座りなよ」
 ソファの肘かけにちょこんとお尻をのせたY美が勧めると、みっくんは素直にフローリングの床に敷かれた座布団に腰を下ろした。女の人たちがにこにこしながら、みっくんを見つめる。みっくんは、自分は用が済んだらさっさと帰りたいのだと告げるかのように、ルコに呼び付けた目的を訊ねた。ルコが答えるよりも早くY美が口を開いた。
「ちょっと、みっくんに男の子として手伝ってもらいたいことがあってね」
「俺に? なんだそれ?」
 意味が分からないとばかり、みっくんがぐっとY美に向けて顎を上げた。顎を上げるのは、俺を甘く見るなよ、と威嚇する時にみっくんがよくやるポーズだけど、Y美はいささかも動じることなく、優しくなだめるような口調を保った。
「実はね、この家にはみっくんの他にもう一人、男の子がいるんだよ」
 そう言ってY美がちらりとソファの後ろに目を向けた。もう時間の問題だ、このままみっくんの前に引き摺り出されてしまう、と屈辱の予感に怯えながら両腕を交差させて自分で自分の肩を抱いた。小刻みに震える丸裸の体を更に小さく曲げる。
「出鱈目言うなよ。玄関に散らばった靴は、どれも女物だったぞ」
「すごい観察力じゃん。でもね、その男の子は靴なんか最初から履いてなかったんだよ」
「靴を履いてない? なんだそれ? 裸足で来たのかよ」
「裸足どころか、ちょっとみっくんが想像もしていないような格好なんだけどね」
「訳分からねえよ、お前たちはよ」
 意味ありげに微笑するY美にみっくんが不気味な感じを覚えたとしても無理はない。強気だったみっくんの声の調子が少しトーンダウンした。Y美がエンコに目配せをして、
「じゃ、そろそろ出てきてもらおうか。もう一人の男の子」
 と、ソファの後ろに隠れる僕に声を掛けた。エンコが僕の腕を掴み、いやがる僕を無理矢理みんなの前へ引き摺り出した。
 とうとう同性のクラスメイトに素っ裸で女の人たちにいじめられているころを目撃されてしまった。僕はおちんちんを手で隠し、もう片方の手で胸の辺りを覆いながら、その場にしゃがみ込んだ。みっくんは、あんぐりと口を開けたまま、素っ裸を恥ずかしがっている僕を見つめている。
「ナオス、お前、なんだよ、それは」
 掠れた声でみっくんが問う。羞恥のあまり、俯いたまま口ごもる僕からは到底納得のいく答えが得られないと判断したのか、みっくんはそれほど間を置かずに同じ内容の質問を、今度はルコに向けて発した。
「分かんないよ。だって初めから裸だったもん」
 それだけ答えると、ルコは詫びるようにみっくんに向かって軽く頭を下げた。僕が素っ裸でいる理由を詳しく説明したのはY美だった。外で偶発的に出くわした大人たちに対しては即席の出鱈目話で誤魔化してきたけど、同い年の男の子には、この手の作り話は不要と考えたのだろう、Y美は、二日前に河原沿いの遊歩道で着衣を全て没収したこととその後の顛末をありのままに語った。これまでの根も葉もない、僕に責任があるようなでっち上げを傍らで聞かされていた時には、僕が女の人のスカートをめくったとか着替えを覗いたとか、体を触ったとか、その不当に僕を貶める内容にやきもきする思いをしたものだったけれど、今回のように事実、まさしく僕が実際に味わわされ、今もそこから抜け出せない屈辱地獄をそのまま語られるのは、それはそれで非常な精神的苦痛だった。
 思い出したくない出来事を自ら率先して語るのは、その体験から受けた傷の痛みを和らげようとしてのことだけど、これと正反対の、傷の痛みを最大限にしてしまうアクシデントとは、他人がそのことを第三者に向けて生々しく語るのを、何の心の準備もない状態で突然聞かされてしまうことに違いない。僕はおちんちんを股の間に押し込んで正座をし、前屈みになって両手で胸やお腹を覆って露出した肌を隠し、顔を上げずにじっとフローリングの床を見つめた。体じゅうがかっと熱くなった。恐らく、耳たぶまでが羞恥で赤く染まったことだろう。Y美が話し終えると、みっくんは、神経質そうにこめかみのあたりを人差し指でぽりぽりと掻いた。
 誰かがテレビを付けた。歌番組には人気の歌手が出ていた。女の人たちが歌番組に夢中の間、みっくんと僕は二人きりになったような感じになった。
「しかしお前も大変だな」
 飲み干して空になったコップを床に置いたみっくんが話し掛けてきた。
「そんなにじろじろ見ないで」
「ずっと裸なんだな」
「仕方ないでしょ」
「もう裸でいることに慣れたの?」
「慣れないよ」
 長いこと正座をして足が辛くなった僕は、おちんちんを見られないように素早く体勢を変えた。お尻をぺたんと床に着けて両膝を立て、しっかりと両手で結ぶ。脹脛の間からおちんちんが見られないよう、足を交差させた。
「何だ、これ?」
 床に落ちているロープを拾ってみっくんが不思議そうに見つめる。僕を柱の間に縛り付けていたロープだった。
 知らない、と小さく答えた僕は、素早くロープから視線を逸らした。みっくんがロープと僕の手首や足首に生々しく残る跡の関係に気づかぬように、体を小さく丸める。
「前に、Y美の家に居候するお前がY美にいじめられているという話を聞いたことがあった。Y美の家でお前がブリーフの白いパンツ一丁で窓拭きをさせられているところを見たって奴がいたんだよ。Y美の家にいる時はいつもお前はパンツ一丁にさせられているって噂を聞いたことがあるけど、その噂はほんとだな」
「知らない」
「どうも実際は噂以上に酷い目に遭ってるみたいだな」
「もういいよ。やめて」
 これ以上話をしていると自分の惨めさで頭が一杯になる。自分の受けた恥辱の数々を告白したところで今の奴隷のような境遇から抜け出せる訳ではないし、他に話題が思い付かないので、会話を打ち切りたかった。しかし、みっくんは、女の人たちがテレビに夢中になっているのをこれ幸いと、いろいろ話し掛けてくる。
「Y美って、あいつ一体なんなの? ルコがY美は恐いってよく嘆いてんだけどよ。俺、あんまり喋ったことないんだ。お前、知ってんだろ、あいつの性格」
「え、まあ」
「とんでもねえ性格なんだろ。子犬を川に落として石を投げつけたって聞いけど、ほんとかよ? 弱い奴にはとことん残酷になれる女なんだろ?」
 僕はなんとも答えることができなかった。Y美は、テレビに夢中の振りをしているだけで、実際はしっかりみっくんと僕の会話に聞き耳を立てているような気がして仕方がない。テレビを見入るY美の横顔は、他の女の人たちとは違って、少しも楽しそうではなく、細く切れ上がった目は、冷静に僕のことを監視しているように見えた。
「ま、居候のお前は言いにくいだろうけどよ。でもさ、同じ屋根の下で暮らしていれば、Y美の裸ぐらい、見たことあるだろ?」
「ない」
「嘘つけよ。お前はしょっちゅう裸に剥かれてるんだろ? だったらY美の体を見たことあんだろ? 教えろよ。あいつ、性格悪いけど、背高くてすらりとした奇麗な足してるもんな。胸はまだ発育中って感じだけど、なかなか見ごたえのある体してんじゃないのか?」
「ほんとに僕は見たことがないの」
「まじで?」
 みっくんは、すっかり驚き、呆れたように大きく息を吐くと、馬鹿にしたように僕の裸の背中をばしんと叩いた。女の人たちが何事かと僕たちの方を向いたが、ただ男の子どうしで戯れているだけだと思ったらしく、すぐにテレビへ首を戻した。
「お前、しょうがないなあ。女子に散々裸見られてるくせに、自分は全然女子の体を見てないのかよ。な、正直に言えよ。Y美の下着姿くらいは見たことあるだろ?」
 声を潜めてみっくんが訊ねる。「ない」と直ちに返そうとした僕の胸に、ふと、同性であるみっくんにこれ以上冷やかされたくない気持ちが起こった。僕自身はいつも裸にされて体じゅうを観察され、おちんちんを好きなように弄ばれ、お尻の穴の皺まで数えられている。おしっこやうんち、射精するところまでこれまでに何度も見られている。それなのに、僕ときたら、Y美の下着姿すら見たことがない。どんな胸をしているのか、どんな体のラインをしているのかすらも、まるで分らない。一度、洗濯物として干されているY美の下着にちょっと触れたことがあったけど、それだけで変態扱いされ、酷い折檻を受けた。こんなに一方的に僕ばかりが屈辱の目に遭っていながら、同性のみっくんに対しては面目を立てたくなった。僕はみっくん以上に声を落とした。
「実は、あまり大きな声で言えないけど、Y美の裸を見たことがある」
「偉い。よく白状した。やっぱりあるんだな。で、いつだよ?」
「物置の片付けをさせられていた時、Y美がお風呂場で体を洗っているところを窓の隙間から偶然見たことがある。みんなが思ってる程大人の体じゃなかったよ」
「そうか。すごいこと聞かせてくれてありがと」
 妙に明るくなったみっくんの声が少し大き過ぎる。僕は口の前に人差し指を立てて、声が大きすぎることをジェスチャーで伝えたが、みっくんは、にやにや笑いながら立ち上がった。女の人ばかりに囲まれている中で、男は僕たち二人しかいないとなれば、当然男どうしの話のルール、Y美は勿論女子には内緒にするという暗黙のルールが成立すると思った。それを信じて、僕は作り話をしたのだった。みっくんがY美のいるソファに向かった時も、おめでたい僕は、まだ男どうしのルールを信じていた。Y美が鬼女の形相になって僕に向かった時、この異常な事態を説明するかのようなみっくんの声がかぶさった。
「すごいなあ、ナオス君は。居候の立場を利用して、Y美の入浴を覗き見するなんて」
 女の人たちの間でざわめきが起こった。テレビが消された。
「ナオス君によると、Y美は大した体じゃないそうです。まだまだ発育不足だそうです」
 芸能リポーターの真似をして片手をマイクのように握り締めたみっくんが報告する。Y美の顔色が変わった。完全に裏切られた、騙された、と思った時には、僕はY美に脇腹を蹴られて床に這いつくばっていた。頭髪を掴まれ、無理矢理立たされると、お尻を蹴られた。脇腹にY美の足の甲が食い込む。痛みに悲鳴を上げて、床を転がる。背中を蹴られる。コップが倒れ、ジュースが床にこぼれた。
「飲めよ、ほら」
 床に顔を押し付け、Y美が命令する。僕はずきずきする体じゅうの痛みに喘ぎながら、床のジュースを啜った。お尻を高く上げさせられる。S子がお尻の穴を丸出しにしてジュースを飲む僕を笑った。Y美にお尻を平手打ちされ、その度に苦痛に身悶えし、ジュースを啜ることが中断される。みっくんが静かになった。Y美のあまりの剣幕に驚き、自分の他愛ないと思っていた告げ口がとんでもない事態を引き起こしたことに一抹の不安を抱いたかのように、Y美と僕を交互に見つめる。お尻を高く上げさせられた状態で床にこぼれたジュースを啜る素っ裸の僕を女の人たちが囲む。みっくんが僕の後ろに回った。
「てめえ、風呂場覗いたってほんとかよ」
 ジュースを啜り終えた僕の耳たぶを摘まみ上げる。千切れるような激痛におちんちんから手が離れてしまう。爪先立ちする僕は、無防備な姿を晒したまま、急いで許しを乞う。が、Y美の顔面蒼白の冷たい眼差しは微動だにしなかった。と、その目が見る見るうちに潤んできた。僕に裸を見られたことが余程ショックなのか、今にも泣きそうな顔になった。Y美は、僕の耳たぶを摘まんだまま廊下に出た。
 居間のドアを閉め、廊下から玄関に向かった。ここでの会話が居間の人たちに聞こえる心配はない。Y美の青い半袖シャツが第二ボタンまで外れていて、ブラジャーが見えそうだった。ジーパンに包まれた細い脚を見ながら、僕はY美の白い脹脛を想像した。Y美は、僕に風呂場を覗いたという話は本当かどうか、もう一度質した。静かな玄関に僕の生唾を飲み込む音が大きく響いてしまった。
「ごめんなさい。嘘です」
「どうしてそんな嘘をついたの?」
 気をつけの姿勢を強制されている素っ裸の僕を、Y美はゆっくりと眺め回してから、恐怖で萎れているおちんちんを指で弾き、僕の目をじっと覗き込んだ。風呂場を覗かれたと聞いてもY美は最初から半信半疑だったように思う。嘘だと聞いて、Y美は一安心したように目の辺りを拭き、存外の優しい口調で質問を重ねた。
 同性のみっくんに対してつい虚勢を張ってしまったことを、気をつけの姿勢のまま正直に述べると、Y美は僕の乳首を摘まんだり、お尻をぴしゃぴしゃと叩いたりした。
「なるほどね。で、ついでに私の体が大したことないって付け加えたんだね。自分は、こんなにちっちゃなおちんちんのくせに。いつも裸にされて悔しいの?」
 おちんちんを指で挟んでぷるぷると震わせながら、Y美が小悪魔的な笑みを浮かべた。
「みっくんの前でつまんない意地を張らなくても済むようにしてやる必要があるね」
 居間に戻ると、Y美は、もう一度柱と柱の間にXの形に縛るから手伝うように女の人たちに呼びかけた。立ち上がった女の人たちがわっと僕に群がった。たちまちにして手足を左右に広げ、素っ裸の身を余すところなく晒された。
「同い年の男の子に裸を観察される気分はどう?」
 他人がプライドを示した場合、反射的にそれを叩き壊したくなる気立てがY美にはある。今、まさに同性のみっくんに対する僕の意地を無効にしたことで、満足感を覚えているのだろう。Y美は、驚いて言葉の出ないみっくんの後ろに立って、ぽんぽんとみっくんの肩を叩きながら、羞恥に打ちひしがれる僕の顔にじっと冷たい視線を向けた。
 台所の奥からFさんが引き摺り出された。ずっと息を潜めて隠れていたFさんは、相変わらずサスペンター式の水着姿だった。その小さなボトムと紐で乳首を覆っただけの、全裸に近い格好は、みっくんを仰天させた。「いや、やめて、やめて」と羞恥の声を絞って抵抗するもむなしく、S子に手を引っ張られて皆の前に放り出されたFさんは、みっくんに裸同然の姿を見られまいと、床に座り込んで胸やお腹を手で覆った。
 顔を赤くして、興奮気味に鼻の穴を膨らませているみっくんにY美が問い掛けた。
「あの女に気持ちいいことしてもらいたいと思わない?」
 餌の付いた釣り針に食いつく魚のようだった。きっぱりと断れば良いのに、みっくんが即座に何度も首を縦に振る。
「そうしたらねえ、みっくん、条件があるよ。こいつのおちんちんを扱いて、射精させてあげてよ。決められた時間内に三回精液を出すことができたら、この女に好きなことしていいよ」
 このY美の残酷な提案を聞いて、Fさんが「いや」と鋭い声を上げた。うるさい、とS子に頬を叩かれて、Fさんが手で顔を覆う。剥き出しの肩がかすかに震えているのが痛々しかった。ルコが怒ったような顔をしてみっくんを睨みつけているのに、みっくんはまるで気づかず、Fさんの方を見ながら上ずった声で「分かった」と呟く。
 同性におちんちんをいじられる恥ずかしさと悔しさに、僕の左右に広げさせられた四肢がわなないた。小さな声でやめるようにお願いする。
「仕方ないだろ。俺だってこんな真似したくないんだよ」
 血走った目をして、みっくんがおちんちんに手を伸ばした。骨ばった、ごつごつした手だった。決して体格的に大きい訳ではなく、なよっとした体型のみっくんでも、やはり男だった。女の人と男の人では手の感じが違う。みっくんに触られて改めて気づいたことは、S子の節くれだった手は、限りなく男性のそれに近いということだった。僕は、絶対に感じまいとして歯を食いしばった。僕が射精されないように頑張れば、Fさんは辱めを受けずに済む。僕自身も同じクラスの男の子に射精させられたくなかった。
 早くFさんを好きにしたい思いがみっくんの指の動きを巧みに動かした。見る見るうちに硬化し、射精寸前に追い込まれたおちんちんが亀頭を赤く膨らませて、必死に射精を耐えている。
「あんた、簡単に出すんじゃないよ」
 憎しみを露わにしてルコが怒鳴った。ルコの怒りの矛先が僕に向かったようだった。しかし、僕としてはどうにもならなかった。性的に感じないように踏ん張って、必死に別の抽象的なことを考えたけど、おちんちんの袋がきゅっと締まってそこからじわじわとせり上がる微量の電流のような波はゆっくりと、しかし確実に全身に広がり、乳首はもちろん、指先、足先までも敏感になって、部屋の中の空気の流れを感じ取っては性的な官能に震えるのだった。
 今すぐその手を止めないと射精してしまう旨を喘ぎながら訴えるものの、みっくんはそれこそ自分の願うことだとばかりに手の動きを速めるので、エンコが受け皿を差し出すよりも先に精液を飛ばしてしまった。みっくんは、女の人たちの前で射精してしまった僕を憐みと侮蔑の混じったような複雑な表情をしてひとしきり見つめた後、他人のおちんちんを扱いたのは初めての経験だと言って、笑った。
 それほど時間を置かず、みっくんが再びおちんちんに手を伸ばした。憎悪の籠った目でルコに睨まれながら、おちんちんを無理矢理扱かれる恥辱に歯を食いしばる。おちんちんがむくむくと顔を上げてくると、顔を赤くしたルコが僕のお尻を平手打ちし、もう少し我慢しろ、感じるな、と叱った。S子が止めに入らなければ僕のお尻はいつまでも叩かれて、射精の感触から遠ざかっていたに違いない。執拗に扱き続けるみっくんによって、ついに二回目の射精をしてしまった。朝から数えて四回目の射精だった。
 Y美から三回の射精を条件とされていたので、みっくんは憑かれたように直ちに最後の射精に向けておちんちんを扱き始めたので、僕は拘束された四肢を解こうとするかのように動かせるだけ動かして、悶えた。もう無理だからやめて、と訴えるのをみっくんは信じてくれない。まだ二回目だからと思っているのかもしれないので、みっくんが来る前に既に二回出していることを告げると、みっくんは呆れたような顔をして、
「すごいな、お前。道理で射精の瞬間を見ても女たちがあまり騒がないと思ったよ。もう見慣れているんだな」
 と、言った。
 制限時間を残り五分とY美が宣告したので、みっくんはいやがる僕を無視して、おちんちんを扱き始めた。FさんはS子に羽交い絞めにされ、裸同然の姿をみっくんの前に晒されていた。時間内に僕を射精させれば、みっくんはあの肉体を自分の好きなようにすることができる。小さな紐の掛かっただけのぷるんとした大きな乳房を目の当たりにして、みっくんは俄然張り切るのだった。しかし、幾らみっくんが手を素早く動かしても、たった今射精したばかりのおちんちんは、そんなに早く回復するものではなかった。さすがに疲れてきたのか、みっくんの手の動きが遅くなり、扱く手を右から左へ、左から右へとすぐに変えるようになったが、一向におちんちんが柔らかいままなので、みっくんは苛立ち紛れにおちんちんの袋を揉んだり、お尻を掴んだりしたものの、僕としては痛いばかりで少しも性的な快楽につながらない。
 全身が熱くなり、冷房が効いているとは思えなくなっていた。汗に塗れて拘束された素っ裸の身を震わせる僕を女の人たちは、黙って観察し続けた。同じ男の人から責められているのが、女の人たちには珍しく見えたのだろう。今までのいじめと違って、あまり囃すことなく、静かに見守るのだった。
 残り時間は過ぎた筈なのにY美は終了を告げず、独断で延長を認めた。おちんちんが少しずつ硬くなり始めた。全身を悶えさせて射精を我慢する僕の苦しむ姿をもっと見ようとして、Y美がみっくんを励まし、残り三分だと告げた。僕は迫りくる快楽の波に抗おうとして歯を食いしばり、Xの形に拘束された素っ裸の身を前後左右に揺すった。Fさんの泣き叫ぶ声が聞こえた。僕に向かって、「耐えて、お願いだから耐えて」と訴えている。ルコも「いくな、いかないで」と最大限に硬く大きくなったおちんちんへ唾を飛ばして叫ぶ、この二人以外の女の人たちは、皆みっくんに声援を送った。
 我慢に我慢を重ねても性的な刺激に対してはとても耐えられるものではない。我慢できる範囲は限られている。とうとう我慢できず、三度目の射精をしてしまったのとY美の終了を告げる声が同時だった。精液の入った受け皿をかざしてエンコが今のはどっちが早かったかと誰にともなく訊ねる。女の人たちが相談し、その結果、終了の宣言の方が先だったという結論になった。僕はほっとした。これでFさんはみっくんの慰みになることを免れたのだった。ルコもほっとしたような顔をしている。
「まだチャンスはあるかもしれないよ」
 手の疲れをものともせぬ高速扱きが報われず、がっくりと肩を落としたみっくんの背中に手を置いて、Y美が励まし、精液の入った受け皿を手渡した。これを僕に飲ませるようにみっくんに言いつける。みっくんは複雑な表情をして、Y美を見つめた。幾らなんでもこれを飲ませるなんて酷いだろ、お前ら女の前で射精させられただけでも恥ずかしいのに、この上精液まで飲ませることはないだろ、とみっくんはさすがに僕に同情して、Y美に逆らった。僕の告白をY美たちにばらした自責の念からか、みっくんはこれ以上僕が酷い目に遭うのを見ているのが辛くなったのかもしれない。また、自分の欲望のために僕のおちんちんを扱いて無理矢理連続射精させたことも負い目になっているのかもしれない。とにかく、みっくんは頑としてY美の命令を断り、のみならずY美を無情女だと罵った。と、Y美がみっくんに詰め寄り、シャツの丸首を掴んで引っ張り上げた。シャツの裾が上がり、みっくんのお臍が丸出しになった。
「あのさ、口の利き方に気を付けた方がいいよ」
 Y美がみっくんを壁に押し付けた。
「なんだよ。うるせえな」
「うるせえ? あんた、自分の立場が分かってるの? あんたも、チャコのように素っ裸になりたい? 洋服を着ていられるのは、ルコのお陰だって気づかないの?」
「俺は関係ないだろ。なんでお前らの奴隷になんか」
 こう言った途端、みっくんはY美にいやという程、壁に頭を打ちつけられた。
「あんたも、着てる物全部脱がせようかな」
 壁にがんがんとみっくんの頭を打ちつけながら、Y美が脅す。
「みっくん、Y美の言うことを聞いて。お願いだから逆らわないで。Y美ももうやめて。これ以上、みっくんを苛めないで」
 涙を流しながらルコが叫んだ。みっくんは奴隷にしない、という約束がY美とルコの間で交わされていたらしい。僕は内心、みっくんも僕同様、丸裸に剥かれてしまえばいいのに、と強く願っていただけに、Y美が素直にみっくんから手を放すと、残念な気がしてならなかった。
 Y美の命令通り、みっくんは精液の受け皿を僕の口に当てて、無言のうちに三回分の射精で出した精液を全て僕に飲ませた。同性の男の子に自分の精液を飲まされる僕を女の人たちは固唾を飲んで見守った。すっかり飲み終えると、ようやく四肢のロープが外された。僕は力尽きて、その場に座り込んでしまった。
 突然、Y美に背中を蹴られた。散々みっくんに気持ち良いことをしてもらったのだからお礼をしなくてはならない、とY美が言った。みっくんのおちんちんを咥えて、性欲を処理してあげなさい、と僕に命令するのだった。Fさんが極小の水着を毟り取られ、みっくんの前で素っ裸を晒した。


28 コメント

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Unknown (名無し)
2013-07-09 16:12:16
昨年からこの小節を読んで思ったのですが、Y美がナオス君に対する苛めが、だんだん酷くなっているように感じるのですが、小学校の時は、Y美に騙され身体検査を理由に教室からパンツ一枚で保健室まで連れて行かれナオス君が身体検査を行ってる隙にY美は、ナオス君の服を隠してしまい更に給食の時間前にナオス君の椅子に接着剤を付着してY美は、強引にナオス君のパンツまで脱がしてしまう普通じゃ考えられない苛めですね。中学生になってからナオス君は、Y美に裸にされる毎日となってしまい実話とは思えないことが多いのでは?
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 (D・C・B)
2013-07-09 19:17:52
みっくんもY美同様にナオス君の夢の中の人物なのでは、でも夢にしても野外で女の子達に裸にされたり射精させられたり苛めにあう恐ろしい夢ですね!そんな恐ろしい夢は、俺も見たくないです。
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Unknown (Unknown)
2013-07-10 22:36:41
お願いします。男はもう出さないでください…。初期から読み続けてきましたが、さすがに今回のは気持ち悪いです。筆者は文才があるだけに非常に残念です。Fさんとナオスの二人だけのエッチに何とか切り替えられないでしょうか。
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Unknown (黒田)
2013-07-11 01:03:10
今までで一番刺激的でした。私はナオス君は女の子だけじゃなくて 男の子にも幼なじみにも大人にも幼児にも 色んな人に虐められて欲しいです。女の子だけじゃ現実感に欠けるし 筆者の想像のつく限りの様々なシチュエーションで 惨めな思いをする主人公がみたいです。
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更新嬉しいです ()
2013-07-11 13:08:51
最近更新が定期的で有難いです団体での性的屈辱、これからさてーー?Y美はどうせまともじゃないでしょうに、ー動物を川に何度も放り投げる人間だからー最初の家庭内のおば様との日常的な羞恥責めが少し懐かしいです、N川さん,?朱にまじわれば、ーというやつか果たしてナオス君は
無事母親の元へ帰りつくことができるのでしようか,?暑くなりましたが筆者どうかご健康でマイペースでお願します


、ー
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Unknown ()
2013-07-11 18:57:36
他の男は出さないでください。特に今回は気持ち悪いです。やはり相手は、女の子の集団が一番です。
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Unknown (名無し)
2013-07-11 19:32:25
夢だから色々な出来事が起こるのでは、Y美が、最後にナオス君の前に目覚まし時計を突き付けて目覚めたナオスは、普通にパジャマ着て起きたら全部、ナオスの夢の中の体験談だったのでは?
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Unknown (Unknown)
2013-07-15 11:37:31
みっくんも悲惨ですね(笑)

ナオスくんはセルフフェラさせられると思っていたけど
まさか同級生のフェラとは驚きです

これからも楽しみにしていますのでがんばってください
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Unknown (Unknown)
2013-08-01 00:44:00
ナオスくんがみっくんのフェラするとこ楽しみにしてます。
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Unknown (Unknown)
2013-08-04 02:00:02
最近は迷走気味とでもいうべきか…

もうマジックショーなどに興味がなくなったのであれば、短くてもいいからどこかで早めにケリをつけて、この夏休み恥辱編も一旦締めくくって、改めて新章でフレッシュな構想を展開してみてはいかが?
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