奈良散策 第86弾
5月11日午前中に大和郡山市西部にある大和民俗公園に行ってみました。この間から、どこかに林がないかと探していたのですが、家から車で15分くらいのところに奈良県立大和民俗公園がありました。行ってみると、まさにこんな場所を探していたと思うような理想的な場所でした。これまで、川の土手や畑、ヨシ原、ため池で鳥、植物、虫を写していました。林の環境が足りなかったので、矢田寺や松尾寺にも行ったのですが、山が少し深すぎて探しにくいなと思っていました。ここは整備された公園で、その割に林は深くなかなか面白そうです。
大和民俗公園の入り口です。ここには民俗博物館や古い民家群があるのですが、今回はパスしました。大阪で言うと、服部緑地のような感じです。
入り口を入って道なりに歩いていきました。
キタキチョウの写真がうまく撮れていなかったので、頑張って撮りました。
それに、
サトキマダラヒカゲ。
ニホンカナヘビの写真も撮れていなかったなぁと思って撮りました。
それに
シオカラトンボ。
これは葉っぱの感じから、
オヘビイチゴだと思います。
途中、しょうぶ園では何人かの方が作業をしていました。私が近くを通ると、「今ちょうど花がない時だね。バイカウツギとオオヤマレンゲくらいかなぁ。」というので、どこに咲いているか教えてもらって行ってみました。ショウブ園のすぐ近くで
バイカウツギが華やかに咲いていました。
花が終わりになっていますが、これは
カナメモチではないかと思います。
これは
ニガナ。
案内看板に
サトキマダラヒカゲが止まっていました。
ここにも
バイカウツギが咲いていました。
オオヤマレンゲはひょうたん池の向こう側にあるというので、歩いていくと畑にムギらしいものが植えられていました。
そして、
オオヤマレンゲが見つかりました。まだ、咲き初めだったのですが、なかなか見事な花です。モクレン科のようです。
花の写真を撮って、ふと見ると小さなハチがいました。ついついこんな虫を撮ってしまい、後で苦労することになります。外観からハナバチの仲間であることは確かです。何とか翅脈が見えるので、それを手掛かりに探してみました。
文一総合の「日本産ハナバチ図鑑」に載っている検索表は顔面を見なければ分からない部分が多いのですが、翅脈を手掛かりに消去法でできるだけ絞ってみました。この①と②から、次の属に絞ることができます。さらに、外観を見比べ可能性のない属には×をつけてみました。
×ミツバチ科 ツヤハナバチ属 Cerafina、キマダラハナバチ属 Nomada、スジヤドリハナバチ属 Triepeolus この3属はいずれも外観から除外
×コハナバチ科 この科は②の条件から除外
×ムカシハナバチ科 ムカシハナバチ属 Colletes 外観から除外
〇ヒメハナバチ科 ヒメハナバチ属 Andrena
×ケアシハナバチ科 ケアシハナバチ属 Melitta 外観から除外
×ハキリバチ科 ①の条件から除外
ということから、ヒメハナバチ科ヒメハナバチ属らしいことが分かります。この属は大きな属でいくつかの亜属に分かれていて、翅脈からいくつかの亜属は除外できますが、後は外観から区別していかないといけません。ただ、よく見ると、縁紋の形状が亜属により微妙に異なっています。それを手掛かりに調べてみると、Micrandrena亜属が似ている感じです。さらに、腹部の毛の生え方から、
マメヒメハナバチ Andrena (Micrandrena) minutulaが候補になりました。最終的には採集しないとなんとも言えませんが。
キタテハも奈良に引っ越してきてから初めてのチョウなので、頑張って撮りました。
キショウブが集まっていてなかなか綺麗です。
これは
キリの花。
キショウブの生えているところで、トンボが飛び回っていました。写してみると、どうやら
シオヤトンボのようです。これでトンボは2種類目になりました。
この後、林の中に入ってみました。林の中ではキビタキが鳴いていたのですが、残念ながら姿を見ることはできませんでした。道があちこちあって、歩いているうちにすっかり方向を失ってしまいました。入り口に着いたと思ったところが、公園の反対側に当たるところでした。この日はお昼までに帰るつもりだったので、慌てて帰りました。
入り口で
ブタナを見つけました。これも植物リストに加えられるので、一応、撮っておきました。