奈良のむし探検 第16弾
5月6日午後に虫を探しに行った時の写真を出しておきます。ともかく写真が溜まって溜まってどうしようもなくなっています。頻繁に散歩に行き過ぎたようです。昨日は足が痛かったので、今朝の散歩はお休み。
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初めに通っていた用水路脇の草むらがすっかり草に覆われてしまったので、最近の虫探しは高架下の草むらと無人の建物の壁が主になっています。だから、虫はそれほど見つかりません。いつも鳥を撮りに行っている場所にはいろいろといそうなのですが、ちょっと遠いのでどうしようかと考えています。最初はアリ(たぶん、クロヤマアリ)を捕まえたアオオビハエトリです。
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こんな場所でも、場所を限定して時間をかけて虫を探し始めると、こんなクロバネキノコバエ科のハエが見つかるようになります。これも以前、属の検索をしたことがあるのですが、かなり大変な検索で、文献を調べて各部の顕微鏡写真を撮ってという作業で1日かかってしまいました。それ以来、調べていません。何度か調べたことがあるのですが、たとえばこちらを見てください。
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これは小さなクモです。どうせ分からないだろうと思って、調べていません。
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これはオオユスリカ♂だと思われます。ユスリカも以前に調べたことが何度かあるのですが、やはり相当大変です。特に、顕微鏡写真を撮る作業が大変でした。「図説日本のユスリカ」にはスライドグラスを用いた標本の作り方が出ています。この方法では水酸化カリウムを使わなければいけないのが、自分にとってちょっとネックになっています。それに、スライドグラス上で解剖して標本にすると、生きた状態に近い状態で各部の顕微鏡写真が撮れないのもちょっと癪です。でも、そうはいってもこの辺りのユスリカの多さは尋常ではありません。こだわりを捨て、標本にして調べた方がよいかなとだんだん思うようになってきました。
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これはマルガタゴミムシの仲間。ゴミムシも今のところまったく手付かずです。これも交尾器を見るときに水酸化カリウムを扱わなければならないというのがネックになっています。
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このクモは「日本のクモ」で調べてみました。今のところ、ハリゲコモリグモ Pardosaの中のイナダハリゲコモリグモ♂あたりかなと思っています。クモはアルコール70%の液浸標本にして、♂ならば、触肢の先端を調べればよいので、比較的簡単かなと思うのですが、なんせクモ嫌いなので、そこがネックです。折角、「日本産クモ類」を買ったので、調べてみないといけないのですが。
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それからトビケラです。これもなかなか手が付けられません。とりあえず、♂を採集してきて、口肢やら交尾器、翅などを調べればよいのです。さらに、交尾器は露出しているので、KOHは要らないし、特に問題はないのですが、総合的な図鑑がないので交尾器の図が出ている文献を集めるというのがネックになっています。
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これはコバネヒョウタンナガカメムシ。
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これは大阪北部で以前にも見たことがあります。たぶん、カツオゾウムシだと思います。
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それにシオカラトンボですね。こんなに水が溢れているような環境だと、トンボがうじゃうじゃいてもおかしくないのですが、探さないとなかなか見つからないという状態です。どうしてでしょうね。
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最後はこの間から観察しているフタモンアシナガバチの巣作りです。4月15日頃に作り始めたのですが、2週間ちょっとでこんなところまで達しました。そろそろ近づくのが何となく恐ろしくなってきます。