なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

府道を行く・府道9号線 (3) ~秋の大文字

2021-10-25 05:28:22 | 府道を行く

大文字といえば、言わずと知れた京の夏の風物詩、では秋の大文字とは何なんでしょうか。
その答えは・・・あ、そこのあなた、どうせなつみかんのことだから、アレに決まってる。って・・・
多分当たってるけど、まだ言わないでくださいね~

リンドウ科3種(実際は2種ですが)を見て大満足のなつみかん。
折角なので、気になる花を探しに、天岩戸神社に立ち寄ることにしました。
昨年12月、今年5月、そして10月と今回が3度目の訪問です。
行くたびにパワーをもらえ、しかも花が色々見られるのでここは外せません。

駐車場の記憶がなかったので、途中の空き地に車を停めて、そのあとは徒歩で向かいます。
この辺りは山と水が豊富で、美しい景色がみられます。


おや?何かいますね。望遠で見てみると・・・


あちゃー、シカでした。
可愛いんですけど、最近数が増えて、周りの草木を食べつくしているようです。
天敵のクマなどが減っているせいもあるとか。

岩の隙間から生える木々。
大江の地質は特殊と聞いたことがあります。
こんな光景もきっと特有のものなのかもしれませんね。


付近は渓谷。岩が蛇紋岩なのかどうかはよく分かりません。
多分また行くと思うので、その時に色とか見てきますね~


山肌にはこの季節ならではのヒヨドリジョウゴの実。


にゅっと触角を伸ばすような姿のオオハンゲです。


あとはやはりキク科ですね~
こちらは多分シロヨメナでしょうか。
葉を見たら分かったと思いますが、花の多さに圧倒されて、確認し忘れました。


野菊の花束ですね。


ほどなく、天岩戸神社への降り口です。
石碑に絡みついているのは・・・


テイカカズラですね。このくらいなら可愛いもんです。


そしてついに・・・見つけました!


岩肌にへばりつくようにして咲いていたダイモンジソウです。
大文字といえば旧盆の送り火で有名ですが、こちらのダイモンジソウは秋真っただ中に咲きます。
前に行ったとき、山肌にダイモンジソウのような葉が沢山見えたので、咲く時期に行ってみたいと思っていました。

ほどなくお堂が見えてきました。
なにはともあれ、お参りです。
大きな一枚岩に鎖が垂れ下がっており、それを伝って登ります。
これまでは足が悪いので遠慮していましたが、今回は行けそうな気がしたので登ってみました。
(下の写真の右下に鎖が見えますでしょうか)


無事到着!しっかり手を合わせてパワー充電。


見下ろす景色も格別ですね。
目の前にカエデの木がありますので、紅葉もいいかもしれません。


鎖を伝って下に下りました。
どちらかというと、登りより下りの方が怖い印象です。
そして、目の前のゴロゴロ岩を眺めていると・・・


突き当りの岩肌になにやら咲いているのが見えました。
持っていたデジカメを望遠にして見てみると・・・
そこにも、ダイモンジソウが沢山!


誰も近づかないので、伸び伸びしていますね。
ここらでダイモンジソウについて。
ダイモンジソウはユキノシタ科ユキノシタ属の多年草で、わりとどこにでも生えるようです。
ユキノシタによく似た花を咲かせますが、葉にはユキノシタのような毛がなくつるんとしているのが特徴的。
白い花弁が「大」の字に似ていることからダイモンジソウと名付けられたそうです。
ちょっとは「大」に見えますでしょうか。


こちらは大がひっくり返っていますね。
ユキノシタは初夏に咲くのに対して、秋に咲くことからも間違い様がありません。


他にも秋に咲くジンジソウがあります。
こちらも葉はツルツルですが、花が「大」の上部分が小さく、「人」に見えることからジンジソウと名付けられたそうです。
こちらは京都府立植物園でしか見たことがありません。
(そういえば、京都府立植物園では、「人」すらなくて、蕊ばかりのホシザキユキノシタというのもありましたね)


切りがないのでこの辺で。
ということで、府道9号線は大江の植物を中心にご紹介しました~


明日は、9号線に行くまでに通った8号線などで立ち寄ったところをご紹介しますね~
ということで、府道を行くシリーズ、まだ続きます。

【撮影:2021/10中旬 大江町】


コメント (16)    この記事についてブログを書く
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16 コメント

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おはようございます^^ (attsu1)
2021-10-25 07:06:10
天岩戸神社、名前からも神様がいそうな神社、
景色を見せてもらうと、荘厳さの中に、
オーラみたいなものを感じます。

確かにユキノシタと似ていますが、
秋に咲く、ダイモンジソウ、
こんな風に岩場に、
しがみつくように咲くんですね(@_@)

貴重な写真、
府道を行く、楽しませていただきました^^
返信する
大文字草 (fukurou)
2021-10-25 07:14:06
なつみかん様
おはようございます。
秋の大文字って?
そうかダイモンジソウだとすぐ分かりましたよ。
なつみかんさんのことですから、結局どこに行っても植物観察で締めくくるのですから。(笑)
ダイモンジソウ、好きで育てたこともあります。
最近山歩きしていないので、見かけていません。
昔は滝のすぐそばにイワタバコと一緒に生育しているのをよく見つけていました。
水しぶきがかかるようなところが好きですよね!
府道は続くよどこまでも!
返信する
ダイモンジソウ (shu)
2021-10-25 09:42:24
おはようございます。
昨日は終日出かけていて、お邪魔できませんでした。
さて、ダイモンジソウ、タイトルを見てすぐに分かりました。
私の場合、ミヤマダイモンジソウの方を先に見たように思います。
ダイモンジソウと、ミヤマダイモンジソウの区別は難しく、最近は両者を区別しないと聞いたこともあります。
私が見た範囲では、ダイモンジソウの方が花が大きめで、下側の2つの花弁がミヤマダイモンジソウより長いように思います。
また、ミヤマダイモンジソウでは下側の長い花弁の長さが、一方はかなり長く、もう一方はそれほど長くない個体が多いように思います。
至仏山の急坂の両側にダイモンジソウが群生していて、単調な登りを癒してくれたのを覚えています。
ジンジソウは、多分見たことがないと思います。
主に西日本に分布するようですね。
返信する
ダイモンジソウ (ダリアクミコ)
2021-10-25 10:11:27
なつみかんさん
お早う御座います。流石京都
鹿、春日大社近辺でしかないのにしかに会える
とは何かを持っていますね。


同居の母が救急車の搬送中に亡くなりました。
24日に葬儀は27,28日暫くお休みいたします。
返コメ無しで
返信する
ダイモンジソウ (さざんか)
2021-10-25 11:07:47
なつみかんさんがこの季節に大文字と言われれば、誰でもあれ、と分かります。
今回は天岩戸神社まで行かれたのですか。
ファイトありますね~。
ダイモンジソウらしき葉があった、と分かっていらしたのがすごいです。
やっぱりありましたね。
両手を広げて、大文字。蕊の色がきれいです。
鎖を伝って登ったとは、お元気ですこと!
お堂の中で神様もびっくりしておられたのでは?
ご無事で良かったです。

「府道を行く」シリーズ、すぐに横道にそれるのが面白いですね。
どんどんそれて、冒険談を楽しませて下さい。
返信する
そうそうこんな感じで鉢の淵でも咲きます。 (しいちゃん)
2021-10-25 17:46:16
なつみかんさん、こんにちは。
ダイモンジソウ、この色は種で増えますね~。
けど赤やピンクはなかなか増えるどころか消えてしまいます。
マメツタと一緒の子?テイカカズラじゃなくてチリメンツタのようにも見えますね。
好きで盆栽で買って育てていましたが難しかった~。
違ってたらごめんなさい。
ヒヨドリジョウゴは欲しいお花リストです。
近くに有ったそうですが、最近生態系が変わったのか見当たらなくなったそうです・・。
返信する
呆気にとられて (ninbu)
2021-10-25 19:43:27
なつみかんさん、こんばんは。
今回は、大江の植物を中心に珍しい植物を紹介しました~。
という内容の話でしたね。
本題の珍しい植物は少し置いといて、天岩戸神社が気になるのでそちらの
話をさせてください。これは「あまのいわとじんじゃ」と読むのですか?
あの有名な天岩戸の神話に出てくる、天照大御神が隠れたという天岩戸が
この神社に関係があると理解してよいのでしょうか?
宮崎県にある、あの有名な天岩戸神社総本社の系列にあたるわけですね。

お堂が崖の上にあり、今にも崩れそうな雰囲気を醸し出し、いかにもご利益
がありそうです。鎖につかまってよじ登らないと参拝できないとは凄い所です。
まさに命がけの参拝ですね。「見下ろす景色が格別」とのなつみかんさんの
コメントが信じられません。過去に何人の人が転落したのでしょう?(笑)
高所恐怖症とまではいきませんが、どちらかというと高所が苦手な私は絶対に
行きません。(キッパリ!)
呆気にとられて、植物のコメントが思いつきません。こらで失礼します。(-_-;)
返信する
元伊勢 (なつみかん)
2021-10-25 20:56:20
attsu1さん、こんばんは。
今回、天岩戸神社に行くのは3回目ですが、行くたびに荘厳な雰囲気にパワーをいただきます。
岩戸渓谷というらしいのですが、この岩ゴロゴロの場所を渡っていくと、向こうに天岩戸と言われる大きな岩があります。
最初に行ったときに頑張って行きましたが、すごく足元が悪く、最後は這って戻ったので、こちらは遠慮しました。

ダイモンジソウは結構売られていて珍しい花ではないのだと思いますが、こうやって岩肌にへばりつくように咲いていると値打ちがありますね~
これまで行った場所でも何回か葉は見かけましたが、花は初めてです。
ラッキーでした^^v
返信する
その通りです(笑) (なつみかん)
2021-10-25 20:59:50
fukurouさん、こんばんは。
そうなんですよね~
結局どんな観光地に行っても、なぜか目は植物を探してキョロキョロ。
以前大阪中之島に出張に行ったときですら、街路樹の下の小さな花を撮っていました。

ということで、今回はダイモンジソウです。
リンドウの仲間とダイモンジソウを見られただけで、高速飛ばして行った甲斐がありました。
次は何が見られるでしょうか。
冬は鳥でしょうね~

イワタバコは見られませんね。
探し続けているのですが、まだ府内では見つけられていません。
なんだか悔しいです。
返信する
何でもミヤマ (なつみかん)
2021-10-25 21:02:39
shuさん、こんばんは。
shuさんは山登りをされるので、ご覧になる花にはどれも「ミヤマ」と付いているのですね^^
私は低山、山裾専門なので、普通のダイモンジソウです。
渓流の中洲などでも、望遠でみたら結構葉が生えているので、珍しくはないのでしょうね~
でもこうやって、自然の状態で咲いているのがみられるのは格別ですね!

至仏山にもダイモンジソウが沢山あるのですか。
他の方のブログで、兵庫県(?)の山にジンジソウとダイモンジソウが同じ場所で見られるという記事を拝見しました。
そんなところがあるのなら、行ってみたいです^^
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