なつみかんの若狭・小浜紀行、今日も続きます。
さて、一昨日の記事で小浜は「海のある奈良」と呼ばれていたと書きました。
今回、海のある奈良・小浜市にあるお寺をいくつか巡ったので、順にご紹介します。
小浜八ヶ寺巡りということで、昨年には立派なホームページも作られているので、興味のある方はそちらもご覧くださいね。
最初に向かったのは羽賀寺。
霊亀2年(716年)、元正天皇の勅願によって行基が創建したという古刹です。
残り7カ寺は全て国道27号線より山側にありますが、羽賀寺のみ海寄り。
のどかな田園地帯を抜けほどなく到着しましたが、広い駐車場に車はありません。
こちらかな?
石標の向こう側が本堂かと思いましたが、違ったようです。
私の前に女性が一人足早に左手の道を進んでいかれたので、その後を付いて行きました。
どうも急な階段の向こうに本堂があるようです。
登りきると、先を歩いていた女性が
「鐘をついてくださいね。来ましたよとお知らせするために先につくのがいいんですよ。」とアドバイス。
ああ、そうなんですね。
年季が入った鐘をゴ~ン
そのあと、本堂へ。左手に入り口があり、入ると先ほどの女性が座っておられました。
お寺の方だったんですね。
どうも、私の姿を見て急いで開けに来てくださったようです。
ありがとうございました。
こちらのご本尊は十一面観音菩薩像で、元正天皇のお姿を模した像と言われています。
当時の極彩色が残る貴重な像で、その比類なき美しさと気品のあるお姿に魅せられる人は後を絶たないそうです。
かくいう私も、一人しかいないのをいいことに、ほけ~っと長い時間拝ませていただきました。
この後、受付のお寺の女性に御朱印を書いていただき、散々おしゃべりして(笑)羽賀寺を後にしました。
書き忘れていましたが、このお寺は現在は真言宗です。
咲き残りのアジサイです。
次に向かったのは、妙楽寺。
養老3年(719年)に行基が本尊を祀り、延暦16年(797年)に空海が再興したと伝えられている、真言宗のお寺です。
実はこの辺りのお寺は、今から30年以上前に一度訪れたことがあります。
その時はどのお寺もとても鄙びていて、道も細く、苦労してたどり着いた印象がありました。
ところが、今回はどちらのお寺でも駐車場がきちんと整備され、一人でもドキドキせずに行くことができました。
山門に向かう途中で咲いていたハギの花。
手水鉢の回りにはシュウカイドウが。水にぬれて緑がとても鮮やかです。
大きな杉の木の茂るうっそうとした参道を進むと
山門が見えてきました。
立派な山門。秋の紅葉も綺麗でしょうね~
左右には、朱塗りの仁王様が・・・
入るとすぐに鐘楼。こちらでも「来たよ~」の合図に、鐘をつかせていただきました。
本堂は鎌倉時代に建てられ、重文に指定されています。
形がとても綺麗です。
ご本尊は二十四面千手観音で、長く秘仏だったので、金箔がよく残っています。
しかも、手の数が半端ではありません。
少し大きめの手の間に、夥しい数の小さい手があり、こちらは「真数千手」像と呼ばれるお姿だそうです。
なんとこのご本尊、内陣に入って、間近にお姿を拝むことができます。
ちょっと京都市内のお寺では考えられません!
先ほどの羽賀寺でもそうでしたが、観音様の近くでゆっくりとお参りすることができました。
本堂の向かって左手にある建物は地蔵堂です。
前に沢山の絵馬がかかっていました。
本堂向かって右手には、芭蕉の句碑があります。
「名月や 北国日和 定めなき」
こちらにも苔が沢山。
よく見ると、その中からコケオトギリの花が咲いていました。
鐘楼の横の巨木を眺め
参道を抜けて
妙楽寺を後にしました。
さあ、次はどこにしましょうか。
【撮影:2022/8下旬 福井県小浜市】
最新の画像[もっと見る]
- 夕暮れの中之島緑道を歩く 9時間前
- 夕暮れの中之島緑道を歩く 9時間前
- 夕暮れの中之島緑道を歩く 9時間前
- 夕暮れの中之島緑道を歩く 9時間前
- 夕暮れの中之島緑道を歩く 9時間前
- 夕暮れの中之島緑道を歩く 9時間前
- 夕暮れの中之島緑道を歩く 9時間前
- 夕暮れの中之島緑道を歩く 9時間前
- 上野公園ちょこっと散歩(5)~上野公園でツリーウォッチング 1日前
- 上野公園ちょこっと散歩(5)~上野公園でツリーウォッチング 1日前
誰が書いても同じような、ガイドブックのような紀行文もありますが、私は書く人の個性が出てるものが好きです。
お写真のクオリティーもいいですね。
普段のお散歩の時のお写真とは違い、一枚一枚に時間をかけて丁寧に撮られているのが分かります。
そんな中で小さなお花があると、なつみかんさんだなあと思います。
ハギがいいですね。背景が邪魔しておらず、それでいてお寺さんの空気が感じられます。
コケオトギリ、よく見つけられましたね。まるで宝探しのようです。
そして、鐘楼の側には古木が。
小浜は通り過ぎたことはありますが、じっくり見たことがありません。
いい街ですね。明日も楽しみにです。
おはようございます。
どちらのお寺も初めてです。
由緒正しそうな立派なお寺が多いですね。
京都に負けていないと思います。
そうそう、京都と言うより奈良ですね!
奈良に負けていないと思います。
何年かぶりに訪れてみたくなりました。
お寺参りでは、入り鐘はいいのですが、出鐘はつくなと言います。
出鐘や戻り鐘はお参りした功徳が消え縁起が悪いとされています。
葬儀の時クラクションを鳴らすのと同じ意味とか?!
今日も楽しませていただきました。
羽賀寺、元正天皇、勿論どちらも、知識無く、
検索、
元正天皇って女性だったんですね(@_@)
しかも、 治世中、『日本書紀』『養老律令』を完成させ、『三世一身の法』発布等に携わった。
凄い女性天皇だったことを知りました。
何か、日々亡くなったエリザベス女王のイギリス国民に愛されていたニュースを見ますが、
何か同じよう方だったのかもですね。
そして、妙楽寺、
京都とは違い観音様も公開されているなんて、
(さすが京都に詳しいなつみかんさん)
静かな時間が流れているのを感じます。
初めて知りました。
お寺はどこも緑があり静かで落ち着きますね
しかも駐車場が完備されていいですね
好い命の洗濯ができましたね
お早う御座います!
奈良にこんな素敵なお寺山があるなんて
知らなかったのでビックリしました。
京都とは違う雰囲気を感じます。
そして本堂をあけてくださたとは流石なつみかんさんのお人柄伺えます、やはり何かをお持ちのなつみかんさんの素晴らしさを感じています。
穴場もよく知っていますね
こんな素敵旅に憧れます~
静かな時間の流れを感じました。
ありがとうございました。
小浜の古刹を2つ見せて頂きました。
どちらも古いですね。
ホームページも見たので、羽賀寺の十一面観音像も拝むことが出来ました。
沢山お顔のあるお姿を見ると、何もかも見通しておられるのではないかと、恐れ多くなりました。
お寺の方とお話出来て良かったですね。
妙楽寺、参道も山門も立派です。
本堂は重文ですか。
二十四面千手観音拝見しましたよ。
どちらも中に入って拝めるのがいいですね。
誰もいない中、ゆっくり参拝出来て良かったですね。
「海のある奈良」と呼ばれるだけあって、小浜には立派な古刹が多数ありますね。
小浜八ケ寺巡りのHPを見ると、国宝や重要文化財など指定される重要な古刹ばかりです。
古代から小浜が京都や奈良にとって、重要な拠点だったという事がよくわかりました。
羽賀寺の十一面観音菩薩像は、元正天皇の姿を模したものからも由緒ある寺だとわかります。
お寺の女性と長くおしゃべりができたのも、なつみかんさんらしいです。(^.^)
妙楽寺も行基、空海が建立した由緒あるお寺なのですね。
立派な山門、仁王像、二十四面千手観音などどれも立派なものが多いですね。
私も4~5年前までは近隣の神社、お寺など古刹を訪ねる時期がありました。
2年間で約70か所の神社仏閣を参拝した記録が残っています。
最近は年諸に初詣に参拝するだけですが、たまは古刹を訪れて、心を洗うことも必要ですね。
新型コロナの感染が収まったときには、また古刹巡りを再開したくなりました。
1番復帰ですね!
5時台にはどなたも敵わないと思います。
私らしい文章と言われると、あまり褒められたようには思えません(笑)
さしずめ、子供の作文でしょうか。
分かりやすいとか、読みやすいと言われることはありますが、多分ひらがなが多くて、文章が単純だからだと思います。
写真に関しては、後で見返してみると今回暗めの設定にしていたようです。
お寺なので、それが良かったのかもしれません。
萩はいつものように、1枚だけの瞬撮ですよ~
コケオトギリは苦労しました^^;
鐘楼横の古木が何の木か確認できませんでした。
シイの仲間かなとは思うのですが・・・
明日が最終回になります。
(力尽きました)
お楽しみに!
小浜の古寺巡りはお勧めですよ。
宇治から一般道で行っても2時間半です。
6時半に出ましたので、9時には着いて活動を開始できました。
古くは飛鳥時代からのお寺が残っています。
当初秘仏だった仏像も多いらしく、極彩色が残っていたりもします。
行かれたらきっと感激しますよ。
自然とも融合していますし、私好みです。
正直京都の「御朱印500円、拝観料600円、駐車料金1000円」みたいなお寺は、それだけでげんなりします。
入り鐘はついても、出鐘はつくな、ですか?
初めて知りました。
よかった~帰りにつかなくて・・
元正天皇は奈良時代の女性天皇ですが、この時代は元明天皇、持統天皇など、女帝が沢山いらっしゃいましたね。
男尊女卑とか言い出したのは、結局儒教が盛んになった江戸時代以降のようです。
羽賀寺の縁起ですが、裏山に五色の鳳凰の羽が落ちているのを僧行基が見つけ、元正天皇に献上したそうです。
天皇はこれをみて「太平の証」と喜ばれ、羽が落ちた地に羽賀寺を作らせました。
そして行基が元正天皇をモデルに仏像を作ったのが、この十一面観音像だというのです。
美しい天皇さんだったのですね。
ちなみにこの縁起はお寺の方に教えていただきました^^
妙楽寺の千手観音像も結構すごかったです(手の数が)。
思わず数え始めましたが、諦めました。
これだけの手で衆生を救ってくださるのでしょう。
有難いことです。