なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

秋のタデ・マメ・キク&白い不思議ちゃん~宇治川Weekly散歩2020/9/12 (2)

2020-09-20 06:33:19 | 植物

タイトル長すぎ~(笑)
3週間ぶりの宇治川上流、まだ昼間の気温は高いですが、すっかり植物は秋に模様替えです。
今の時期に目立つのは、タイトルに上げたタデ科、マメ科、キク科の植物。
宇治川畔では、ぱっと見は目立たないけどよく見るととても可愛いハナタデが花盛りです。
難点はミニサイズ過ぎて写真がボケボケ・・・




マメ科はというと、今年はついに宇治川上流にも進出。
空気がいいと花も綺麗なんでしょうか。アレチヌスビトハギです。


遠目にも濃いピンクの花が目立ちます。普通のヌスビトハギはないんですよね~


同じくハギの仲間。これぞヤマハギ? ミヤギノハギかも。


トウコマツナギ、一時花が弱っていましたが、雨が降ったせいか復活!


上流の方では花の色もクリアなクズ。上に伸びる花序が面白いです。


そして、秋が深まるにつれて、ぐんぐん勢力を拡大し、王国を築くキク科。
あの区別が難しいノギクも少しずつですが、咲き始めていました。
こちらは多分ノコンギク。
葉がざらざらしていました。(見分け方それだけかい!・・・笑)


むむ?このアゲラタムに似た花は何でしょう? この状態で咲いているようです。
去年はありませんでした。
園芸種が逃げ出したのでしょうか??


ノゲシが涼しくなったのでまた咲いていました。少しクリーム色がかっているので、ウスジロノゲシ?


おお、ヒヨドリバナ! まだほとんど蕾でしたが、少しだけ咲き始めていました。


ここからは、その他の科の花。
ヒヨドリつながりで、ヒヨドリジョウゴ(ナス科)。
赤い実がなるのが楽しみです。


他にも、ますます勢力拡大のキツネノマゴ(キツネノマゴ科)。
これは今の時期どこにでも咲いていますね~


オトコエシ(オミナエシ科)は、つり橋のたもとでいい雰囲気です。長身が生きています。


最後はこちら。
この白い物体はなんでしょう? カビのような、コケのような、キノコのような・・・
もしかして、ウワサの年金・・・じゃなくて粘菌!?
どなたかご存じでしたら教えてくださいませ~


宇治川散歩にお付き合いありがとうございました!

【撮影:2020/9/12 宇治川畔】

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スズメとカモメ~宇治川Weekly散歩2020/9/12 (1)

2020-09-19 05:37:41 | 植物

昨日のゴキは誤解されやすかったので、今日は大好きな鳥さん(の名前のついた蔓植物)2種類どうぞ!
どちらも、少しお久しぶりの宇治川畔です。


スズメウリ(ウリ科スズメウリ属)
昨日のゴキヅルもそうでしたが、スズメウリも雌雄同株異花。
下の花は雄花で、小さいけれど綺麗です。


雌花にはもう実が生っています。


葉はハート型。


岩肌に添って、ハートが連なって・・・


花もぽつぽつと咲いています。


いや~可愛いですね!
実は段々膨らんで、ちっちゃなウリのようになります。
なので、スズメウリ。
オキナワスズメウリは結構大きいですけどね~

(2017/11/3 宇治川畔)

冬になっても、白くなった実が残り、寒々した風情があります。

(2017/12/16  宇治川畔)

もう一つはこちら。
コカモメヅル(キョウチクトウ科オオカモメヅル属)
コカモメヅルなのに、オオカモメヅル属。


例年夏の終わりから咲き始めるのに、今年は伸び始めていたツルが草刈りですべてバッサリ。
かなりショックだったのですが、植え込みの下から伸びたツルが咲き始めていました。

コカモメヅルは本州以南に分布し、地域によってはレッドデータブックに載っているそうです。
花期は7~8月となっていたので、この時期に咲いているのはやはり抜かれてから再度伸びてきたせいでしょうね~
ガガイモと同じような袋果を付けるそうですが、それもそのはず元ガガイモ科。
葉もガガイモにちょっと似ていますね。
実を見たいと思っても、それまでに「駆除」されてしまって見たことがありません・・・

去年に比べてかなり少ないですが、それでもまた見られて良かったです。
小さすぎて遠目には細い茎がごちゃごちゃしているので、まるでクモの巣感覚で抜いちゃうんだと思います・・・

ご参考までに去年の様子を・・・
毎年こんな感じで咲いていたのに残念です。
トイレ前の植え込みというロケーションがよくないのでしょうか。



(2枚とも、2019/8/12 宇治川畔)

この日はとても気持ちのいい日でした。


ところで今日の投稿のお花に、第三の鳥が・・・
それは何でしょう?
答えは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ツル(鶴)です!
これからますます川沿いにはツルが増えますね~

【撮影:2020/9/12 宇治川畔】

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可愛い水辺のゴキちゃん、発見!

2020-09-18 05:06:59 | 植物

この間、いつもの池の畔を歩いていてふと見下ろすと、何やらツルのようなものがネットに絡みついていました。



持っていたコンデジを目いっぱいズームにして覗くと・・・


ちっちゃな星のような花が沢山咲いていました。


ゴキヅル(ウリ科ゴキヅル属)です!
花序の上の方に雄花が沢山、下の方に雌花が一つ付くそうですが、全然区別がつきません。


分かりにくいので、花のところをトリミング。
10枚花弁があるように見えますが、5弁花で残りは萼だそうです。


思い起こせば、去年もこの池でゴキヅルを見ていました。
場所は今回のところではなく、別のゴミがポイ捨てされているような雑然としたところ。
そこは今年は草刈りを徹底的にされてしまったので、出てこなくなりました。
でも種が運ばれたのか、今年はこの場所の他にも、池の浮島のような場所に生えています。

ゴキヅルという名前はちょっと語感がよくないですよね。
でも、漢字で書くと合器蔓で、実が蓋付容器(合器)のように見えるからなんだそうです。
去年撮った写真があったのでご参考~

(2019/11/30 宇治市)

分かりにくいので、こちらも実の部分をトリミング。
蓋付き容器というより、緑の帽子をかぶっているみたいですね~


とても暑い日で、マガモもお休み中~


暑くても、名残の夏の花、はしりの秋の花が結構咲いていました。
この写真を撮った時からはや2週間。もう懐かしい感じです。

ヤノネボンテンカ(フヨウ科)


ヒルガオ(ヒルガオ科)


マメアサガオ(ヒルガオ科)


ノアサガオ(ヒルガオ科)


ヒルザキツキミソウ(アカバナ科)


そして、ついつい撮ってしまうヘクソカズラ(ヤイトバナ、サオトメバナ;アカネ科)です。


日ごとに日が短くなり、気温も少しずつ下がってきました。
今年は、ゴキヅルの実ができ、合器になるまでちゃんと見届けたいと思います。

【撮影:2020/9/5  宇治市】


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ガガつながり

2020-09-17 05:40:51 | 植物

ガガといえば、レディーガガを思い浮かべる人も多いと思いますが・・・
ここに来られる人はどんなガガが頭に浮かぶでしょうか。

昨日まで続けた京都府立植物園特集、最初は水生植物特集も予定していました。
ところが、期待していたあの花が去年あった場所になく、遠いところにしか咲いていません。
その花とは・・・そう、ガガブタ(ミツガシワ科アサザ属)です。


語感から、「がが豚」と思われがちなのですが、鏡蓋(かがみぶた)が転じてガガブタになった・・・
という説明は去年投稿したときにも書きました。
葉が鏡のように艶々して、水に蓋をしているからだそうで・・・
この写真ではどうしようもないので、少し前に行った宇治市植物公園で見た花を・・・


この毛むくじゃらの花が実にキュート♡
結構沢山咲いていました!でもよく見たら、こちらの鉢には「ヒメシロアサザ」の名札が・・・
あれれ?


こちらが以前大阪市大理学部附属植物園で見たヒメシロアサザご本人(ご本花)。
上の写真はやはりガガブタのようです。乗っ取っちゃったのかな。

(2019/10 大阪市大理学部附属植物園)

もうひとつ、この季節になると見たくなるガガ、それはガガイモ(キョウチクトウ科ガガイモ属)です。
数年前には宇治川沿いで大繁殖していたガガイモ・・・
その場所は、昨年の大浚渫でなくなってしまいました。
今年も見られるでしょうか。
ということで、9月初め、宇治駅から下流域を歩いてみました。
すると、ありました!
前に大繁殖していたあたり、少しだけですが残っていました。


少し遠い場所に白花も! 白花のマメアサガオと仲良く並んで咲いています。


 

ちょっと花付きが物足りなかったので、1週間後に再訪。


ガガイモの花はいっぺんに咲くのではなく、徐々に咲くようです。
期待していた花束状態は全然見られず、先に咲いた花は折からの雨で濡れた毛皮状態・・・


こちらはもっとみじめな感じに・・・(笑)


ガガイモというのは変わった名前ですよね。そこで、名前の由来を調べてみました。
ガガイモの「ガガ」は古名のカガミに由来するという説明をあちこちで見ましたが、そもそもそのカガミはどこから?
唯一なるほどと思ったのが、京都園芸倶楽部のブログに書かれていた説明です。
「古語で他のものにまとわりつくカズラ(蔓)のようなつる性の植物に冠せられる名前で、分解すると「カガ」=「蛇」と「ミ」=「身」になる」そうで、漢字では「蘿摩」と書きます。
古事記では少彦名命がガガイモの実を2つに割った天之蘿摩船(あまのかがみのふね)に乗ってきたという伝説があるそうです。
その実ですが、宇治川左岸で冬に見かけた写真がたった一枚ありました。
こんなちっちゃい舟に乗って大国主命の前に現れ、国造りを手伝ったというのですからすごい!


ちなみに、ガガイモのイモは地下にある芋ではなくて、この実が芋みたいだから・・・
という説が有力だそうです。

他にも、旧ガガイモ科の葉には毒があるのでアサギマダラの食草になります。
そのおかげで、アサギマダラの幼虫にも成虫にも毒が蓄積し、捕食者に狙われないのだとか。
どうりでふわりふわりと優雅に飛ぶはずですね。
でも、ガガイモは日当たり良すぎる場所によく生えているので、普通はイケマなどに産卵するようです。

最後に、一昨年見かけた宇治川の群落の写真を。またこんなに増えるでしょうか・・・




最後の最後に・・・
ガガイモの葉はつやつやして葉脈が良く目立ち、一度見たら記憶に残ります。
結構その辺に生えていることも多いので、探してみてくださいね~

【撮影:2020/9上旬他 京都府立植物園、宇治川畔】

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赤とんぼ、おくつろぎ中~京都府立植物園2020/9上旬(6)

2020-09-16 05:31:03 | 植物

植物生態園を歩いていると、むやみに赤とんぼに出会いました。
カメラを向けても逃げず、無防備な姿を散策者に晒しています。


鳥もそうですが、暑い真昼間は活動せずに休んで体力を温存しているのかもしれませんね。
この写真ではあまりよく分かりませんが、全身をしっかりと観察できました。

赤とんぼはアキアカネという種類のトンボと思っていましたが、他にも種類があるのでしょうか。
というわけで調べてみると、なんとまあ、15種類も仲間が出てきました。
神戸市教育委員会が出しておられるサイトがとても分かりやすかったのでリンク貼っておきますね~
(リンクフリーでした。太っ腹の神戸市に感謝です)
http://www2.kobe-c.ed.jp/shizen/tombo/sympetrm/ident_ml.html#risu

ということで、こちらのトンボを調べてみると、
1) 翅の色はほぼ透明(ほんの一部に茶色い模様)
2) 腹部の色が赤色
3) 腹部の先の付属器(しっぽの先のようなところ)が跳ね上がっている(下の写真)
     
4) 顔が黄褐色
と進むと、名前が「マユタテアカネ」と判明!
なんとアキアカネではなかった・・・
マユタテアカネも普通に見られるアカトンボの種類らしいです。

面白~い!

また出会いました。
よほどのんびりしていたのか、逃げもせずこちらをぼーっと見ています。
お、こちらは翅の先が茶色くなっていますね!
こちらも同様に調べてみました。


1) 翅は透明で先が茶色
2) 腹部は赤いが、胸の部分は茶色く、2本の黒い筋が平行にある。
3) 腹部の先の付属器は跳ね上がらない。
2)と3)の特徴は下の写真で確認しました。


 

ということで、この赤とんぼは「リスアカネ」と判明~
私があんまりパチパチ写真を撮るので、面倒になったのか飛び立ちました。
でも、すぐに休みたくなったようでウロウロ止まる場所を探しています。
で、指をさしだすと、これこの通り。
リスちゃんは人懐こかったです~


また出会いました。
遠くの方なので分かりにくいですが、こちらもマユタテアカネのようですね~


あのマツムラさんの近くにも赤とんぼ。
こちらもマユタテアカネのようです。


ということで、出会ったアカトンボは、マユタテアカネとリスアカネでした。
ちなみに、アキアカネはマユタテアカネに似ていますが、腹部の先の付属器の先はまっすぐだそうです。

最後は大芝生の光景。
ここにはトンボの姿はありませんでしたが、夕方になったら活動するのでしょうか。
トンボが飛び交う姿、秋らしくていいですよね~


長くなりましたが、これで京都府立植物園特集はおしまい。
最後はアカトンボの話になりましたが、少しは興味を持っていただけたでしょうか。
一番喜んでいるのがなつみかん自身かも・・・(笑)


【撮影:2020/9/5  京都府立植物園】

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