昨日は「スター・ウォーズ」じゃなくて、アマプラでこれを見ました。
「遠い空の向こうに」(ジョー・ジョンストン監督 1999年)
ロケットを自主制作して飛ばすロケット・ボーイたちの物語です。
NASAのエンジニアである、ホーマー・ヒッカムの自伝を基に作られた映画だそうです。
1999年とちょっと古い映画ですが(前に一度見た気がする・・)、
今回改めて、この映画は「宇宙兄弟」に登場するヴィンスやピコたちの元ネタなんじゃないかと思いました。
アメリカのウェスト・バージニア州にある炭鉱の町が舞台。
1957年、ソ連がスプートニクを打ち上げたとき、炭鉱で働く父を持つ高校生のホーマーは夜空を横切るスプートニクに魅了され、
「ぼくはロケットを作る」
と宣言します。
そして、仲間たち3人と共に、失敗を重ね、町の人たちに迷惑をかけ、クラスメイトたちにからかわれと苦労しながらも、決してロケット制作をあきらめず、ついに、
インディアナポリスで開催された科学コンテストに出場して、優勝するというストーリー。
彼らは奨学金を得て大学に進学し、ホーマーはやがてNASAのエンジニアになります。
まるで「宇宙兄弟」のヒビトみたいに、ホーマーの心の中には「絶対」がある。何があっても曲げることのない信念がある。
炭鉱の閉山間近な田舎町で、少年は宇宙を夢見ます。
自分はこんな田舎町で一生を終えたくない。
僕は宇宙に行くんだ。
彼の中心には常にそれがあり、
また担任ライリー先生(ローラ・ダーン)がいつも彼らを支えてくれます。
少年時代の夢を真摯に追いかける人たちはやがて成功する、という王道のアメリカンドリームの物語でもあります。
何より、ロケットみたいにまっすぐなホーマーの眼差しがいい。
ホーマーを演じたジェイク・ギレンホールがとてもいい。
ジェイク・ギレンホールは「ブロークバック・マウンテン」で知りました。癖のある役柄もたくさん演じていますが、この映画のギレンホールはまだ若く素朴で純粋でまっすぐな高校生を演じています。
彼を支える友人たちもいい。中でも理系で優秀なクェンティンが、実はひどく貧しい暮らしをしていたことがわかるシーンなど、当時の田舎町の貧しさも描かれています。
お前も炭鉱夫になれという父との間に立ってホーマーを支えてくれる母、担任のライリー先生、秘かに助けてくれる炭鉱の大人たち、最初はバカにして笑っていたけどロケットが成功すると皆でロケット見物に押し寄せる町の人達・・
いろんな人たちが彼らを支えてくれます。
本当にいろんな人たちが宇宙を夢見て、様々な困難に打ち勝って、
現在の宇宙開発や惑星探査、ロケット技術等々が実現したのだなあと胸が熱くなります。
安心して見ることのできる青春物語、そして宇宙を夢みる人たちの物語です。
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