5月26日の記事に、
>やがて、いつの日か、私の作品が必要な読み手のもとに届く。その日が必ずやって来る。
と書いたばかりですが、願いって叶うもんだなあとしみじみ思っております。
というのも、
「ないない島」を発行した明眸社に、読者から問い合わせがあったというのです。
kindle本ではなく紙の本がほしい、と。
さっそくその方に本をお送りしました。
明眸社から「ないない島」を出したのは2015年ですから5年も前のことです。
自費出版で300部作り、大半は友人たちに配り、あとは出版社の人に見ていただこうと思って送りましたが、反応は今一つでした。
残りは浜田洋子さん(表紙を描いてくれた絵描きさん)の個展会場などで売っていただきましたが、まだ少し残っています。
残しておいてよかった!
問い合わせが来るなんて、なんて嬉しいことでしょう!
人はだれしも、こうなりたい、こうしたい、と思っている方向に向かうようです。
つまり、潜在意識の向かう方向に向かうのですね。知らないうちに。
私は若い頃から(子どもの頃から)外国で暮らすのが夢でした。
あるいは世界じゅうを旅することが…
でも、いろんな事情でかないませんでした。
リタイア後に、数カ国訪ねましたが、イタリア、イギリス、スペインなどヨーロッパ各地、そしてアメリカのNY, カリフォルニア、グランドキャニオン(いずれも行きたい場所リスト上位)にはまだ行ってません。
でも、不思議なことに、最近は日本人よりも外国人に会っている時間の方が長い、という生活をしています。日本語を教えているので。
そうか、
もしかすると、
私が本当にやりたかったのは、世界じゅうの人と出会うことだったのではないか、と気づきました。
もちろん、今でも世界じゅうを旅したいと思っています。グランドキャニオンにはぜひ行ってみたい。
でも、日本にいても世界じゅうの人たちと出会えます。多少の英語が必要ですが、ブロークンの英語でも何とかなります。
私の願いは叶ったといってもいいんじゃないかしら。全部じゃないけど。
明眸社に問い合わせてくださった方のおかげで、私はこれからも大丈夫、と思えるようになりました。
私の作品がよかった、といってくださる読者が一人でもいれば、あの本を出した甲斐があったというものです。
そして、何より、あれを書いていた時期は、私の人生の中で一番辛く苦しい時期だったことを思えば、あの頃、あれを書いておいて本当によかったと、心底思います。
私自身の過去が、今の私の背中を押してくれている。そして、今の私は過去の私に、
「誰が何といおうと、あなたのままでいいんだよ」
と言ってあげたいと思います。時空を超えて。
人生って不思議よねえ。最後までわからない。
先日、「10 Giraffes」(4月21日の記事)に投稿しようと思って書いた原稿があります。
英語と日本語の文の構造の違いについてベンと話した時のことです。
日本語は文の最後まで聞かないと、肯定文なのか否定文なのか疑問文なのか、はたまた過去、現在、未来なのかわからないところがあり、聞き手によっても結論が違ってくる、と言ったら、ベンが、
物語もそうだよ、といったのでした。
私たちは日本語を話すたびに「物語」を語っているのかもしれません。
人生もまた物語です。最後まで生きてみないとわからない。
私の背中を押してくださった明眸社の社長さん、そして力になってくれた友人たち、何より「ないない島」を注文してくださった読者の方、本当にありがとうございます!
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