越川芳明のカフェ・ノマド Cafe Nomad, Yoshiaki Koshikawa

世界と日本のボーダー文化

The Border Culture of the World and Japan

「世界政府(その2)」(第五回)

2011年02月08日 | 翻訳
(訳注:ひきつづきエスチューリンの『ビルダーバーグ倶楽部』からの引用です)

第4章のエピローグ

 「ビルダーバーグ倶楽部のメンバーによって準備された1973年の「実験」は、石油が支配のための武器として使用されるということを明確に証明した。

 1973年に起こった出来事は、アメリカの国民への警告になり、いかに外国の政府や多国籍企業が自分たちの国に影響を及ぼすかを知らしめた」と、デイヴィッド・A・リヴェラは、その著書『最後の警告――新しい政界秩序の歴史』の中で述べている。

第5章 マトリックス――データベースと完全情報認知プログラム(TIA)

 一般的に言って、聞き手がいなければ、同意にこぎつけるのはずっと簡単である。

 機密性の問題ではなく、もっと効果的に行動できるかどうかの問題である」
 
 これは、欧州委員会委員でビルダーバーグ倶楽部のメンバー、ニール・キノック[英国労働党元党首]の言葉だ。
 
 ペンタゴンの完全情報認知プログラム(TIA)は、暗号化された語句に基づくシステムであり、それは合衆国の憲法によって守られている、個人の自由の漸進的な崩壊を意味している。

 この巨大な諜報システムの詳細は謎のままだ。

 2001年9月11日の攻撃の直後から、TIAは監視ネットワークとなり、それは「アメリカ合衆国やヨーロッパで見られることになる、ある大きな傾向を象徴していた。すなわち、監視社会への確固たる流れである」

 全面的な情報ネットワークの中心となるのは、データ発掘としては新しく途方もない手法である。

 それは、データベースに基づき、隠蔽された怪しい情報を自動的に検出することを可能にする方法に他ならない。

 アクリント社は、一秒に何十億もの項目を処理するとてつもない能力を発揮しながら、世界中のアクセス可能なデータの巨大な項目を集積した。

 アクリント社は、最近の住所変更から、30年以上もさかのぼって旧住所まで、200億以上の項目を検索する。

 (中略)さらなる情報を求められて、アクリント社の重役はデータ資料の性質に関する詳細を開示することを拒んだ。

 アメリカ自由人権協会におけるプライバシーの問題に関する法定相談役、クリストファー・カラブリーズによれば、「コンピュータ・マトリックスがすべてのアメリカ人を容疑者に変えてしまう」という。

  AP通信社は、フロリダ州知事ジェブ・ブッシュが、2003年1月に、ディック・チェイニー副大統領や、新しく創設された国土安全保障省のトム・リッジや、FBI(連邦捜査局)ロバート・ミューラー長官に、「テロリスト」を捕まえるために、いかに安全保障を担う部局がコンピュータプログラムを使うかについての秘密計画を通告したことをすっぱ抜いた。
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