要領の悪い奴がどこにでもいる
せせこましい動きには 付いてゆけない
何か貰えるとしても 我先に行く気にはなれず 結局は手にすることはない
頭は決して良くない リーダーにはなれない
自分が功績をあげても トップに栄誉を譲る
人をだますより 騙される それでもどこか良いところがあるのだと 善人説を取る
うすのろと言われても そんなに気にしない
しかし どこか憎めないあたたかさがある
顔は二枚目には程遠い 渋い顔では無い では甘いマスク? いいえ 甘くも渋くも無い
遠藤周作の小説 「おばかさん」 「私が棄てた女」 などに 描かれている人物がまさにそれ
前者は うすのろではあるが憎めない奴 後者は 純粋いちずな女の子の愛 昔 何回も読んだ
私はと言うと どこか頼りない と自分では思っている 名誉もお金も無い それでもいつも笑顔である
小さい幸せ 皆さんの 幸せのおこぼれを大切に貰って 心に積んで行く
私の周りで 誰かが笑ってくれれば良い
あったかな想いが 胸に溢れれば それが幸せと素直に思う
どこか 抜けている奴が居る
我先にと餌を求めて動き回るのに こいつだけは 要領が悪く 他に盗られてしまう
みんなが居ないからと そっと餌を落とすと そんな時に限って 離れたところを のんびり泳ぐ
私と同居の 金魚たちだ 4匹いるのに 一匹だけ そんな奴
のそのそと動く そいつを見ると いつも私に重ねて見てしまう
金魚のうすのろと私は どこか似た者同士なのだ
最後までお読みくださいまして有難うございました m(_ _)m