旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

島々や 千々に砕きて 夏の海 仙石線を完乗!

2018-07-06 | 呑み鉄放浪記

 風光明媚な松島海岸に "サイボーグ009" のラッピング電車、んっ微妙ですね。
仙石線の終点石巻に石ノ森萬画館が在るから。"マンガッタンライナー" と云うそうだ。 

街路樹の緑が眩しい青葉通り、さすがは杜の都・仙台。文化横丁で飲んで以来だろうか。
仙石線の起点あおば通駅はこの街路樹の地下に在る。 

1番線に "仮面ライダー新1号" が入線してきた。幸運にも "マンガッタンライナー" なのだ。

まずはこの列車の終点・高城町までやってきた。島式一面二線の小さな駅だ。
まもなく反対のホームに東北本線経由で追いかけてきた快速・石巻行が入線する。
この4両編成の気動車には後ほど塩釜駅から乗車することになる。 

折り返して1つ目が松島海岸駅。日本三景、松島観光の玄関口になる。 

縁結びの橋「透かし橋」を渡って五大堂、政宗公が造営した東北地方最古の桃山建築だ。
大陸、香港、あるいは台湾か、聴こえてくるのは中国語ばかり。 

振り返ると松島湾、260の小島が点在する景観美は俳人・松尾芭蕉が絶賛している。
然しながら「おくのほそ道」に句は無い。曾良の句が載るばかりだ。
『島々や 千々に砕きて 夏の海』は、時を経て芭蕉年譜大成に松島を詠んだ句とある。
あまりの素晴らしさに言葉も無く、句も思い浮かばなかったと云うことか。 

瑞巌寺は天長5年(828年)、慈覚大師円仁が建立した。
江戸時代の初め、正宗公が京都の名工を集めて大伽藍を完成させた。
平成の大修理を終えたばかりの美しい姿は一見の価値がある。 

 

五大堂を眺める「南部屋」で牡蠣三味。"かきフライ" と "殻焼き" を肴に生ビールを一杯。
"かき丼" を掻き込んで、満足のランチなのだ。 

松島海岸駅に戻ると、またしても "マンガッタンライナー"、3つ戻って本塩釜駅へ。

塩釜には人気の銘酒 "浦霞" の醸造元が在る。
オリジナル猪口をお求めて、月替わりの酒の利酒を愉しむことができる。
酒は旨いんだけど、ホスピタリティーがちょっとね。残念。 

 

東北本線の塩釜駅に4両編成の気動車、快速・石巻行が入線する。
塩釜駅の先に仙石線・東北本線接続線が在って、快速は接続線を渡って高城町へ向かう。 

クロスシートに座席を占めたら、純米 "浦霞" のスクリューキャップを切る。
米の旨みが存分に生きた、すっきりした味わいの "やや辛" が美味しい。 

4両編成の気動車は、接続線を渡って仙石線に乗り入れる。
純米酒をちびちび愉しんでいると、石巻までの40分まではあっと云う間なのだ。
1番ホームの車止めに行く手を塞がれて、仙石線の旅は終わる。
ホームに駅舎に9人の戦士が躍動する。憂いを秘めたフランソワーズに魅せられる。

       仙石線 あおば通~石巻 50.2km
仙石線・東北本線接続線 塩釜~高城町   0.3km 完乗 

 

誰がために / 成田 賢 1979



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (ヒマヒマノキ)
2020-07-18 16:37:24
仙台に住んでいたことがあります。
だいぶ以前のことです。
当時は写真のような電車は、もちろ
ん走っていませんでした。
松島はいまも同じようなんで
しょうね。でも、松島海岸駅も
含めて各駅の駅舎は新しくなって
います。懐かしさで一杯です。
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Re:ヒマヒマノキ様 (吞み人)
2020-07-20 23:37:28
こんばんは。メッセージ有難うございます。
仙台にお住まいだったとか。
どんなシチュエーションだったのでしょうか。
赴任したまま家族ぐるみで居着いてしまう方も多いそうですね。
なかなか魅力的な街です。
文化横丁とか、雰囲気がたまりません。
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