旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

ガチャコンと多賀大社と金亀と 近江鉄道・多賀線を完乗!

2015-09-26 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 近江鉄道の電車は、地元の人から “ガチャコン” と呼ばれている。
ミニチュアみたいなかわいい車体が“ガチャガチャ”うるさい音をたてて走るのを、
愛情込めてそう呼ぶのだそうだ。息子と歩く中山道の旅、64番目の宿場町高宮から
多賀大社前へと走る近江鉄道の支線があるので少々の寄り道を楽しんだ。

休日の日中、高宮と多賀大社前間は1時間に1本、ガチャコンが往復している。
長い待ち時間、ホームにちょこんと在る木製のベンチに腰掛けて文庫本を読みふける。
何の本なのかは尋ねないのが賢明だ。

 

2両連結のワンマン電車は、3駅間6分を “ガチャガチャ” 走って多賀大社前に終着する。
終点のここ多賀大社前駅でさえ無人駅なので、運転士がキップを回収する。
高宮駅で求めたキップは今どき珍しい硬券なので、頼んで記念に持ち帰ることにした。

 

駅前の大鳥居から延びる参道には、名物「糸切餅」を売るみやげ店が並び散策が楽しい。

「お多賀さん」の名で親しまれている多賀大社は、御祭神として伊邪那岐命(いざなぎ)と
伊邪那美命(いざなみ)を祀る旧官弊大社、延命長寿・縁結びの神として信仰を集める。

例えば、豊臣秀吉は母大政所の病気に際して病気平癒を大社に祈願している。
この時母の治癒により太閤橋(たいこうばし)と呼ばれる石の反り橋を寄進している。
太閤橋を渡って境内に入ると、玉砂利を敷いた境内には、木立を背景に堂々とした
風格を持つ本殿が建ち、本殿右に能舞台、左に絵馬殿が建っている。

参詣後、息子に近江牛のコロッケとご当地サイダーをねだられる。
吞み人はといえば、岡村本家の「金亀」生原酒の冷えた枡酒をいただく。
汗が吹き出した身体に冷えた生酒が染わたる。すっかり良い気分だけれど、
そろそろ高宮宿に戻って先を進めないといけない。

近江鉄道・多賀線 高宮~多賀大社前 2.5km 完乗

 

<40年前に街で流れたJ-POP>
俺たちの旅  / 中村雅俊 1975



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。