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オデッサはウクライナ軍の反撃作戦が行われているドネツク州中西部、ザポリージャ州の中部とは遠く離れた地域。ロシア軍は対艦ミサイル「カリブル」を動員し、

2023-06-17 10:48:41 | ロシア帝国主義とアメリカ帝国主義
 

ロシア、ウクライナの反撃に後方都市を空襲…

2日間で民間人24人死亡

登録:2023-06-16 06:13 修正:2023-06-16 07:30
 
ロシア軍、前線から離れた西部と中部まで空襲
 
 
ウクライナ西部海岸都市オデッサで14日(現地時間)、ロシア軍の空襲で破壊されたショッピングセンタービルの前で市役所職員たちが周辺を整理している=オデッサ/ロイター・聯合ニュース

 ウクライナ軍が南部で反撃に出た後、ロシア軍が空襲の強化で対抗し、民間人の被害が再び増えている。13日(現地時間)、中部地域のある都市だけで12人が死亡する惨事が発生したのに続き、14日には西部と東部で6人が死亡した。2日間で死亡した民間人は少なくとも24人にのぼる。

 ウクライナ軍は同日、黒海西部沿岸の主要な港町オデッサと東ドネツク州北部でロシア軍の空襲により6人が死亡したと発表した。ロイター通信などが報じた。オデッサでは都心のショッピングセンタービルと教育施設などが空襲に遭い、流通業者の倉庫にいた民間人3人が死亡した。負傷者も13人発生した。現地の役人たちは壁と窓が破壊された倉庫の建物で消防士たちが火を消す姿を撮った動画と写真をオンラインで公開した。

 オデッサはウクライナ軍の反撃作戦が行われているドネツク州中西部、ザポリージャ州の中部とは遠く離れた地域。ロシア軍は対艦ミサイル「カリブル」を動員し、同都市に今週だけで2回目の攻撃を行ったと、AP通信が報じた。

 ドネツク州北部の都市、クラマトルスクとコスチャンティニウカでもロシア軍の空襲で3人が死亡したと現地関係者が明らかにした。ドネツク州のパブロ・キリレンコ州知事は「クラマトルスクでミサイル攻撃により少なくとも5軒の家屋が完全に倒壊し、約20軒が損傷しており、コスチャンティニウカでは家屋2軒が倒壊し、約50軒が損傷した」と述べた。クラマトルスクはドネツク州で戦うウクライナ軍の地域本部があるところ。

 13日には中部地域のドニプロペトロウスク州のクリビーリフで、5階建てのマンションと食品貯蔵倉庫がミサイル攻撃を受け、民間人11人が死亡する惨事が起きた。市政府は14日、負傷者のうち1人が死亡し、死者が12人に増えたと発表した。北部国境地域のスーミ州でも13日、4人の伐採作業者などが乗った車両が爆撃され、民間人6人が死亡した。

 ウクライナ大統領府は、ウクライナ軍が進撃しているドネツク州北部地域で空襲を受けた都市と村が同日で10カ所にのぼったと発表した。ウクライナ軍合同参謀本部のアンドリー・コバロフ報道官は、自国軍が1千キロメートルに及ぶ戦線で攻勢を繰り広げたことに対抗し、ロシア軍が空襲を強めていると説明した。さらに、オデッサ州とドネツク州の他に北東部ハルキウ州、中南部のクロピウニツキー州も空襲を受けた」とし、「ロシア軍は対艦ミサイルであるカリブルやKh-22ミサイル、イラン製のドローンなどを攻撃に動員している」と語った。

 クロピウニツキー州とドニプロペトロウスク州は、これまで他の地域に比べてロシアの攻撃が少なかったところだ。ロシア軍が両地域への攻撃に乗り出したのは、近隣のザポリージャ州とドネツク州の西部地域で反撃に出たウクライナ軍に対する武器と物資の補給を遮断するためとみられる。英国防省はこの日の戦況分析で、ウクライナ南部はロシア軍の航空作戦に対する防衛態勢が他の地域より弱いと指摘した。

 一方、ウクライナの反撃は初めの5~6日間は相当な成果を見せたものの、停滞状態に陥ったという分析もある。ポーランドの軍事アナリスト、コンラッド・ムジカ氏は、「ウクライナ軍が反撃作戦のために構成した12の旅団のうち3つだけが戦闘に投入されたものと把握される」とし、「初期作戦はうまく行われているが、今後が問題だ」と指摘した。氏は「懸念されるのは序盤の作戦以後、進撃が停滞したように見える点」だとし、「序盤の推進力が消えたが、その原因は分からない」と語った。

 ロイター通信はウクライナ軍が反撃作戦を通じて南部の従来の戦線から6.5キロメートル程度前進しており、次の課題はロシア軍が戦線後方10~15キロメートルに構築した主な防衛線を突破できるかどうかだと指摘した。米外交政策研究所(FPRI)のロブ・リー上席研究員は、「ロシアの戦略はウクライナ軍が自国軍の州防衛線まで到達する前に最大限打撃を与えるものとみられる」と分析した。

シン・ギソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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ウクライナ国家安保防衛委員会のオレクシー・ダニロウ書記は、27日のBBCとのインタビューで、反撃準備を全て整えたとし、「明日や明後日、または1週間後に(反撃が)始まる可能性がある」と述べた。

2023-06-01 09:11:19 | ロシア帝国主義とアメリカ帝国主義
ウクライナ、国際仲裁を拒否…

ゼレンスキー大統領「大反撃の時期決めた」

登録:2023-05-31 06:45 修正:2023-05-31 07:47
 
ゼレンスキー大統領「この日の最高司令官会議で時期決定」 
大統領府副長官「仲裁、遅すぎた」
 
 
ロシア軍が異例にも昼に空襲を行った29日(現地時間)、ウクライナの首都キーウの住民たちが地下鉄の駅に避難し、エスカレーターに座っている=キーウ/AP・聯合ニュース

 ロシア軍がウクライナ軍の春の大反撃を阻止するため、軍事施設への空襲に集中する中、ウクライナの大統領の側近は「国際社会の仲裁は遅すぎた」とし、ロシア軍の完全撤退を実現させるため戦争を続ける意志を示した。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領も、これまでいろいろな推測が続いてきた春の大反撃と関連し「時期を決めた」と述べ、緊張を高めた。

 ウクライナ大統領府のイホル・ジョウクワ副長官は、29日に公開されたロイター通信とインタビューで、ロシアがウクライナ領土を占領した状況で戦争を終わらせることには関心がないと述べた。ゼレンスキー大統領の外交分野補佐陣の中心人物であるジョウクワ副長官は「ウクライナ戦争を語る時、ブラジルの平和案、中国の平和案、南アフリカ共和国の平和案は(実現)不可能だ」としたうえで、「今のように転機を迎えた我々にとって仲裁者は必要ない。仲裁が遅すぎた」と述べた。

 中国はロシアのウクライナ侵攻1年を迎え、2月23日に12の案で構成された平和仲裁案を発表したのに続き、4月26日には習近平国家主席が直接ゼレンスキー大統領と電話会談を行った。この電話会談後の16日、中国は李輝ユーラシア事務特別代表をウクライナ問題担当の特使としてウクライナに派遣した。

 西欧と米国・中国間でバランス外交を展開する代表的な「グローバルサウス」の一員、ブラジルのルーラ・ダジルバ大統領も、4月22日にポルトガルを訪問した際、ロシアとウクライナの双方を交渉テーブルに導く案をまとめたいと述べており、16日には南アフリカなど6カ国が仲裁のため両国に平和使節団を送ることにしたと発表した。ジョウクワ副長官はこのような仲裁に向けた取り組みに対し、「遅すぎた」として拒否の意思を明らかにしたわけだ。

 ジョウクワ副長官は仲裁案の代わりに、ロシアの完全な撤退と敵対行為の中止など10項目で構成されたウクライナの平和案を目指すと述べた。ゼレンスキー大統領は昨年11月、主要20カ国・地域首脳会合(G20サミット)の際、この「10項目の平和公式」を公開した。ジョウクワ副長官は、19~21日に広島で開かれたG7サミットで、この平和案に対して非常に肯定的な反応を得たとし、「G7は(10項目のうち)いかなる懸念も示さなかった」と述べた。

 このような中、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア軍に対する大反撃の時期を確定したと述べた。ゼレンスキー大統領は同日、テレグラムを通じて公開した動画で「最高司令部会議で弾薬の補給、新しい旅団の訓練、ウクライナ軍の戦術などについてだけでなく(大反撃の)時期に関する報告も行われた」とし、「決定は下された」と述べた。ウクライナ国家安保防衛委員会のオレクシー・ダニロウ書記は、27日のBBCとのインタビューで、反撃準備を全て整えたとし、「明日や明後日、または1週間後に(反撃が)始まる可能性がある」と述べた。

 一方、ロシア軍は同日、ウクライナ西部フメリニツキーの軍飛行場など軍事施設と、黒海沿岸最大の港オデッサなど、ウクライナ全域に対する空襲を続けた。ロシア軍はこれまで主に夜間に空襲を続けたが、この日は異例にも午前11時頃、首都キーウへの空襲を断行した。

 翌日の30日には逆にロシアのモスクワが無人機空襲を受けた。ロシア国防省は同日の空襲がウクライナ軍による「テロリスト攻撃」であり、無人機を撃墜し、重傷を負った人はいないが、一部住民を避難させたと明らかにした。ウクライナ大統領府のミハイロ・ポドリャク顧問は「我々は全く関係がない」と否定した。これに先立ち、5月3日にもモスクワのクレムリン上空で無人機2機が撃墜された事件が起きたが、ウクライナは当時も関与を否定した。

シン・ギソプ先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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ロシア国防省は、英国が支援した長距離ミサイル「ストームシャドー」を同日初めて撃墜したと主張したが、詳細な状況は明らかにしなかった。

2023-05-18 08:31:14 | ロシア帝国主義とアメリカ帝国主義
 

ウクライナ、バフムトで反撃に初めて成功…

ロシアも一部後退認める

登録:2023-05-17 03:56 修正:2023-05-17 08:11
 
地上軍司令官「防衛作戦に初成功」 
ウクライナ軍の大反撃に弾みがつく見通し
 
 
ウクライナ軍が15日(現地時間)、最も激しい戦闘が繰り広げられている東部ドネツク州バフムトで砲撃を行っている=バフムト/AP・聯合ニュース

 ウクライナ軍とロシア軍が6カ月以上すべてをかけて戦っているウクライナ東部のバフムトで、ウクライナ軍が初めて反撃に成功した。英国が長距離ミサイルに続き長距離攻撃用のドローンの供与を決めたことで、ウクライナの春季大反撃に弾みが付くものとみられる。

 ロイター通信などの報道によると、ウクライナ地上軍のオレクサンドル・シルスキー司令官は15日(現地時間)、テレグラムを通じて発表した声明で、ここ数日間、バフムト方面で自国軍がロシア軍を追い出す戦果を上げたと主張した。シルスキー司令官は「バフムト方面のわが軍の進軍は、バフムト防衛に向けた攻撃の初の成功例」だとしたうえで、「この極めて厳しい状況でもわれわれが前進でき、敵を破壊できることが過去数日で明らかになった。われわれは敵より少ない資源で戦いながら、敵の計画を台無しにすることができる」と強調した。

 ウクライナ軍の作戦参謀は同日の戦況ブリーフィングで、「ロシア軍が強力な砲撃を前面に押し出し、バフムトの西端にあるイバニウシケ(Ivanivske)村への進撃を試みているが、この村への接近には失敗した」と述べた。ウクライナ軍は詳細な戦況を公開せず、バフムト北部地域と南部地域で進撃に成功したとだけ発表した。

 ロイター通信によると、ロシア軍もバフムト北部から一部後退したことを認めており、ロシアの傭兵集団ワグネル・グループの設立者エフゲニー・プリゴジン氏は「ロシア正規軍がバフムト北部と南部から一部撤退した」と述べた。

 ウクライナ東部ドンバスの要衝地とされるバフムトでは、ウクライナ戦争最大の戦闘が6カ月以上続いている。ロシア軍は昨年10月頃からバフムトを包囲し、ワグネル・グループをこの都市占領の先鋒隊として投入しており、同グループは自分たちがこの都市全体の約95%を占領したと主張している。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は同日、英国ロンドンでリシ・スナク首相と会談し、200キロメートル以上の長距離攻撃が可能なドローンなどの軍事支援の約束を取り付けた。英国は先週、西側諸国の中で初めて射程距離が250キロメートルを超える長距離ミサイル「ストームシャドー」を供与した。ゼレンスキー大統領はこれに先立ちイタリア、ドイツ、フランスも訪問し、さらなる軍事支援を約束された。ゼレンスキー大統領はこの日、キーウに戻る列車で撮ったビデオ演説で「新しい軍事支援とともに帰国する。戦線により強力な新型兵器を投入し、わが国民をよりよく保護できるようになった」と述べた。

 ロシアは英国の長距離兵器供与に強い反感を示した。クレムリン(大統領府)のドミトリー・ペスコフ報道官は「我々は(英国の軍事支援を)極めて否定的にみている。これは『特別軍事作戦(ウクライナ侵攻)』に大きな影響を及ぼすことはできないだろう。さらなる破壊をもたらし、ウクライナにとって事態はさらに複雑になるだろう」と主張した。

 ロシア国防省は、英国が支援した長距離ミサイル「ストームシャドー」を同日初めて撃墜したと主張したが、詳細な状況は明らかにしなかった。国防省は前日、ウクライナ軍が同ミサイルで東部ルハンスク州の産業施設を攻撃したと主張した。

シン・ギソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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予備軍に対する部分的動員令を発表する国民向け演説で、「我々の領土的完全性が脅かされるなら、ロシアとロシア人を守るため、可能なあらゆる手段を確実に使う」と警告した。それと共に「これは脅しではない」と

2022-09-30 09:17:06 | ロシア帝国主義とアメリカ帝国主義

ロシア、「防衛」の名分掲げ核脅威のレベル高めるか…

西欧と「チキンゲーム」

登録:2022-09-29 06:10 修正:2022-09-29 08:04
 
ウクライナ戦争、新たな局面に突入
 
 
                              ロシアのウラジーミル・プーチン大統領/ロイター・聯合ニュース

 ロシア軍に占領されたウクライナ4州で23~27日に行われた住民投票で、予想通り「編入賛成」の結果が28日に出たことで、ウクライナ戦争はもはや以前とは全く異なる局面に入ることになった。ロシアがこの地域を編入した後、これらの地域に向けたウクライナの攻勢を「自国」に対する攻撃とみなし、核脅威のレベルを極端に引き上げることも可能になったためだ。ウクライナ東南部4州を巡るロシアと西欧の巨大な「チキンゲーム」が始まったわけだ。

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は21日、予備軍に対する部分的動員令を発表する国民向け演説で、「我々の領土的完全性が脅かされるなら、ロシアとロシア人を守るため、可能なあらゆる手段を確実に使う」と警告した。それと共に「これは脅しではない」とも付け加えた。ウクライナがロシアに編入済みのルハンスク、ドネツク、ヘルソン、ザポリージャの4州を奪還するために攻撃してくるならば、核で報復しうると威嚇したのだ。ロシア国家安全保障会議のドミトリー・メドベージェフ副議長も27日、「大規模な攻撃行為で我が国の存立を脅かしたウクライナ政権に、最も恐ろしい兵器を使うことを想像してみよう」と述べ、改めて露骨な核脅威を加えた。しかし、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は21日、国連総会の演説で、失われた領土の回復だけでなく侵攻の責任があるロシアとプーチン大統領に対する処罰まで求めている状況だ。

 住民投票に対する立場もはっきり分かれている。ロシアは住民の意思が適法に表現された結果という立場である一方、米国など主要7カ国(G7)の外相らは21日に発表した共同声明で、「すべての国に投票結果を認めないよう求める」と呼びかけた。米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使は同日、さらに一歩進んで投票の効力を認めないという安全保障理事会決議を進める方針を示した。

 表には出さないが、今回の住民投票により西欧とウクライナは事実上、核戦争の危険性を受け入れてまで戦争を続けるべきかという大きな実存的な悩みを抱えることになった。これまでプーチン大統領とロシア当局者の発言を踏まえると、これを単なる脅しとは言い切れないからだ。

 米国と欧州同盟国はまず、ロシア軍に対する偵察と情報活動の強化に乗り出した。「ポリティコ」は27日、ロシアの核戦力および使用戦略に関する情報にアクセスできる匿名の米当局者の話として、米国が「(ロシアを)より密着して監視している」と報じた。彼らが注意深く観察する地域は、ポーランドとリトアニアの間に挟まれたロシアの域外領土であるカリーニングラードだ。米軍偵察機が先週、偵察活動を強化するため、この周辺地域を飛行した。ここにはロシアのバルト艦隊の司令部があり、通常弾頭と核弾頭をいずれも搭載できる「二重用途」の兵器が配置されている。ロシアは今年5月、ここで核搭載が可能な「イスカンデル」ミサイルの模擬発射訓練を実施した。

 米国軍・情報当局は、ロシアがメガトン級の爆発力を持つ戦略核兵器を使用し、全面的核戦争の危険を冒す可能性は極めて低いとみている。しかし、ウクライナの軍事的標的や都市、または荒れ地に戦術核兵器を使用して抗戦の意志をくじき、西欧の支援を遮断する可能性は完全に排除できない状況だ。 ロシアは戦術核弾頭約1900発を保有していると推定される。 さらに大きな問題は、戦術核兵器の発射可能性を事前に探知することが事実上不可能だという点だ。軍用機だけでなく野戦砲やクルーズミサイル、魚雷など他の多様な運搬装置を使うことも考えられる。

キル・ユンヒョン記者、ワシントン/イ・ボニョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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ウクライナ政府は東部地域で深刻な困難に直面したとし、西側諸国にさらなる兵器支援を求めた。

2022-06-01 15:10:30 | ロシア帝国主義とアメリカ帝国主義

「高速道路に砲撃」…

ウクライナ東部「最後の拠点」陥落の危険性高まる

登録:2022-05-30 06:16 修正:2022-05-30 07:32
 
ルハンシク州の最後の拠点、封鎖される危険性も 
ウクライナ軍の補給路を一時掌握し 
周辺占領地を拡大し続けるロシア軍の動きに 
米国、射程500キロメートルのミサイル支援を考慮
 
 
ウクライナからの分離独立を求めるロシア系武装勢力所属の兵士たちが今月26日(現地時間)、最大激戦地であるウクライナ東部ルハンシク州のポパスナ市内で移動している=ポパスナ/ロイター・聯合ニュース

 ロシア軍がウクライナ東部のルハンシク州でウクライナ軍の補給路を一時占領するなど、同地域内のウクライナ軍最後の拠点が陥落する危険性が高まっている。ウクライナ政府は東部地域で深刻な困難に直面したとし、西側諸国にさらなる兵器支援を求めた。

 ウクライナ軍当局は、ルハンシク州の主な拠点のセベロドネツクとリシチャンスクに対するロシアの攻撃が日増しに激しくなっているとし、両都市近隣のもう一つの拠点であるバーフムトから10キロメートル離れた村までロシア軍が掌握したと発表した。米CNNの報道によると、バーフムトは、セベロドネツク戦線で戦っているウクライナ軍の補給路が通る主要地点だ。

 ロシア軍はセベロドネツクおよびリシチャンスクと外部をつなぐ高速道路を一時占領するなど、ウクライナ軍の補給路遮断にも力を注いでいる。ロイター通信が報道した。ルハンシク州のセルヒ・ガイダイ州知事は、ロシア兵士50人が高速道路に検問所まで設置したが、反撃に遭い後退したと伝えた。ガイダイ州知事は「今はロシア軍が高速道路を掌握している状態ではないが、高速道路に砲撃を続けている」と述べた。また、ウクライナ軍が村の1、2カ所から退くなど、徐々に一時後退していることが明らかだとも付け加えた。

 ロシア軍はセベロドネツク南側地域のポパスナとスビトロダルスクを掌握し、セベロドネツクに対する包囲網を狭めている。セベロドネツクとリシチャンスクは、シベルスキドネツ川を挟んで向かい合っている都市で、ルハンシク州でウクライナ軍が統制している最後の拠点だ。両都市がロシア軍に占領されれば、ルハンシク州全体がロシアの手中に落ちることになる。

 ロイター通信は、ウクライナ第2の都市ハルキウからしばらく後退していたロシア軍が再び攻撃に転じたと報じた。ロシア軍のこのような動きは、東部戦線に向かうロシア軍の補給路を保護するためのものとみられる。ハルキウ州のオレグ・シネグボウ州知事は、ロシア軍がハルキウ州の北部地域に駐留し、ハルキウ市内に砲撃を加えて、生後5カ月の子どもなど9人の民間人が死亡し、17人が負傷したと述べた。

 東部の戦況が厳しくなったウクライナ政府が西側諸国に追加兵器支援を要請したことを受け、米国は射程距離最大500キロメートルのミサイルシステム支援も考慮している。ロイター通信が報じた。同通信は米政府高官の話として、米国が射程距離最大40キロメートルの「M777曲射砲」を含め、攻撃距離が長い兵器を支援する意志を示していると報じた。米国は射程距離最大500キロメートルの多延長移動型ロケットシステム支援も検討しているという。ウクライナのドミトロ・クレバ外相は同日、ツイッターへの書き込みで「多連装ロケットシステムなしではロシア軍を撃退できない」とし、さらなる兵器支援を求めた。

 ただし、ロイター通信によると、攻撃距離が長い武器を支援する場合は戦争がさらに激化する可能性があるとみられており、米国とウクライナ関係者がこの問題を協議しているという。ある米高官は同通信に「(長距離兵器を支援すれば)戦争がさらに激化する恐れがあるが、支援兵器の使用地域を制限する考えはまだない」と述べた。

シン・ギソプ先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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