グローバル富裕税の議論は、この40年余りの間に長期・固着化した不平等が新型コロナウイルス感染症の大流行期をきっかけにさらに拡大したことで、速度がついた。

2024-11-06 19:35:11 | 国民の暮らし向上最優先!
 

超富裕層の租税回避を阻止しよう…

「グローバル富裕税」国際世論が拡散

登録:2024-11-05 18:59 修正:2024-11-06 08:27
 
 
10月26日、米ワシントンD.C.で開かれた国際通貨基金(IMF)・世界銀行(WB)年次総会で、ゲオルギエバIMF総裁とサウジアラビアのアル・ジャダン財務長官が発言している/EPA・聯合ニュース

 「資産規模や資産収益に対し相対的に少ない税金が課されれば、税収不足現象と富の不平等の広がりは避けられない。我々が富裕税を考えなければならないのもそのためだ」(アレクサンダー・クレム国際通貨基金租税政策チーム長)

 先月22日(現地時間)、米国ワシントンD.C.にある国際通貨基金(IMF)本部ビルのある講演室では、グローバル富裕税の導入を巡り熱い討論が繰り広げられた。IMF年次総会の公式プログラムとして設けられた「超富裕層(the super-rich)税金賦課に一歩近づく」というタイトルの政策討論会でだ。グローバル富裕税が、主流の国際社会の議論の場に入ったことを示す象徴的場面だ。

 討論会の2日後に発表された「主要20カ国・地域(G20)財務長官会議」の共同声明にもグローバル富裕税が含まれた。声明は「(各国の)租税の主権を尊重しつつ、超高額資産家に対する効果的な課税保障を議論する」と明らかにした。このため、今月中にブラジルのリオデジャネイロで開かれるG20サミットの公式議題としてグローバル富裕税が上がることになった。

 グローバル富裕税の議論は、この40年余りの間に長期・固着化した不平等が新型コロナウイルス感染症の大流行期をきっかけにさらに拡大したことで、速度がついた。特に、「一国の努力だけでは対応が難しい」という共感が広がったことも、これが国際社会の議題に上がった背景だ。超高額資産家らは税率の低い国に移民したり、資産を移転するケースが少なくない。

 今年に入って、G20サミットの議長国を務めるブラジルがグローバル富裕税の議論をリードしている。ドイツ、スペイン、南アフリカ共和国などが早くから支持の意思を明らかにしたのに続き、今やG20サミットの議題にまで上がることになった。

 
出処:ガブリエル・ズックマン教授//ハンギョレ新聞社

 ブラジル政府の依頼でガブリエル・ズックマン教授が作成し6月に公開された報告書は、富の不平等水準をありのままに示している。報告書は「この40年間、上位0.0001%の超高額資産家の年平均資産増加率は7.1%で、一般人の所得(1.3%)および資産(3.2%)増加率を大きく上回った」とし「(さらに)現在、超高額資産家の実効税率は0.3%にとどまっている」と明らかにした。資産の格差は継続的に広がっているが、高額資産家が納める税金はきわめて低いという意味だ。報告書は「全世界の超高額資産家約3千人を対象に2%の税率で保有税を賦課すれば、年間2000億~2500億ドルの税収を確保できる」として「このように確保した財源を不平等解消と気候変動、高齢化対応に使おう」と提案した。

 もちろん、グローバル富裕税の早期導入を期待することは難しい。資産価値評価から課税方式、適正税率など、解決しなければならない難題が少なくないためだ。ブラジル財務省のデボラ・フレイリー財政政策次官補はこの日の討論会で「国家間の資産税に関する実効税率の測定と比較方法論を開発しなければならない」とし「同時に富裕税をすでに導入した国の効果を分析しながら、国際社会と疎通し続ける計画」だと述べた。

アン・テホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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オール沖縄の皆さんへ、本当に心から感謝を申し上げたいと思います。全国で日本共産党をご支援いただいた皆様にも心からの感謝を申し上げます。

2024-10-28 11:49:56 | 国民の暮らし向上最優先!

2024年10月28日(月)

田村委員長が会見

写真

(写真)記者会見する田村智子委員長=27日、党本部

 

 日本共産党の田村智子委員長は27日午後11時30分ごろ、党本部で記者会見し、次のように述べました。

 選挙結果は途中ですが、日本共産党をご支持いただいた皆さん、沖縄で赤嶺政賢さんへのご支持をいただいた皆さん、オール沖縄の皆さんへ、本当に心から感謝を申し上げたいと思います。全国で日本共産党をご支援いただいた皆様にも心からの感謝を申し上げます。

 この総選挙は、私たち日本共産党が自民党の政治資金パーティーの裏金を暴き、また選挙の最中に裏金が原因で非公認となった候補者にも、自民党本部から2000万円の政党助成金からの資金が振り込まれていたことを暴いて、まさに日本共産党と「しんぶん赤旗」が自民党を大きく追い詰める選挙戦となりました。

 いま自民党が単独過半数割れ、与党でも大きく議席後退ということが言われていますが、ここに日本共産党が大きく貢献したことを、まず確信しているところです。

 私たちの掲げた政策は、この金まみれの政治を一掃するということとともに、国民は裏金にまみれた政治の一方、暮らしはこんなに苦しいということが大きな怒りになったと思います。

 大幅な賃上げ、労働時間短縮、そして社会保障の充実、教育の無償化など私たちが掲げた公約の実現に向けて全力を尽くしていきたいと思います。

 また、この選挙では、軍事費2倍、集団的自衛権行使容認、敵基地攻撃能力の保有、武器輸出など、この国のあり方が根底から覆されようとしていることが大きな争点だったと考えます。

 この問題でも正面から自民党政治に対決し、戦争の心配のない東アジアをつくる平和外交という、軍事同盟強化ではない道を掲げてたたかったことは、大きな意味を持つものです。

 ぜひ平和を願う多くの皆さんとともに、集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回、そして安保法制の廃止の方向に政治が大きく動くように全力を挙げていきたいと思います。

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中小直接支援  深刻な物価高騰から暮らしを守るためにも、低迷する日本経済を再生するためにも、大企業・大金持ち優遇の政治を切り替え、暮らし優先の政治に転換することが必要です。

2024-10-20 12:39:41 | 国民の暮らし向上最優先!

2024年10月20日(日)

希望の政治へ 日本共産党躍進で

大企業・大金持ち優遇から暮らし優先へ

賃上げと時短を一体で

 2012年に自民党が政権復帰して以降、大企業の内部留保は激増して539兆円に膨れ上がる一方、労働者の実質賃金は年33万円も減少―。日本共産党は、暮らしを守ることを最優先で経済を立て直すために、大企業・大金持ち優遇を切り替えることを提案しています。

中小直接支援

 深刻な物価高騰から暮らしを守るためにも、低迷する日本経済を再生するためにも、大企業・大金持ち優遇の政治を切り替え、暮らし優先の政治に転換することが必要です。

 そのために日本共産党は、政治の責任で賃上げを推進することを提案しています。最低賃金は今年の改定で、全国加重平均1055円。これを速やかに1500円以上に引き上げ、全国一律制にすることを掲げています。その実現には、中小企業への直接支援が欠かせません。

 日本共産党は、企業の内部留保に時限的に課税して10兆円の財源をつくり、中小企業への直接支援に充てることを提案しています。

 9日の党首討論で、日本共産党の田村智子委員長は、「中小企業への直接の支援。ここが鍵、必要、不可欠だ」と要求。石破茂首相は賃上げの必要性は語るものの、「全体主義国家ではない」とまで言って、直接支援は「正しいとは思っていない」と拒否し、従来の生産性向上支援を繰り返すだけ。岩手県が賃上げにむけて直接支援に踏み出し、徳島県も実施を発表するもとで、国からの直接支援の強化こそ力強い賃上げにすすむ唯一の道です。

週35時間労働

図

 日本共産党は、新しい政策として賃上げと一体に労働時間の短縮を提唱しました。「自由時間拡大推進法」をつくり、法定労働時間「1日7時間、週35時間」を国の目標とすることを掲げています。

 日本の労働時間は、厚生労働省「毎月勤労統計調査」(2022年、一般労働者)で年間1948時間に達します。これはフランス1608時間、デンマーク1634時間など、ヨーロッパの主な国に比べて年間300時間も長くなっています。

 「1日7時間・週35時間労働制」への移行にむけて、国が中小企業支援、介護、医療、教育、建設、運輸など人手不足の分野での移行計画をつくります。また、時間外・休日労働の上限規制、サービス残業の根絶、有給休暇の増加と完全消化を保障させます。

 同時に、裁量労働制の抜本的見直し、残業代ゼロ制度=高度プロフェッショナルの廃止を要求。厚生労働省「裁量労働制実態調査」(2021年発表)では、適用された労働者の週平均労働時間は45時間18分、年換算で2355時間に対し、適用されていない労働者は週43時間2分、年2237時間です。適用労働者は、年間118時間も長く働いています。また、適用労働者がいる職場では、適用労働者がいない職場にくらべて、労働時間が長くなっています。

「自由な時間」

図

 労働時間の短縮は、余暇や趣味を楽しむ、教養を育む、社会活動にとりくむなど「自由な時間」の拡大をめざすものです。同時に、ジェンダー平等の実現にもつながります。日本では、男性が長時間働く一方、女性が家事・育児などの家庭責任を負うために、パートや有期雇用など非正規雇用を選ばざるを得ない状況があります。

 内閣府「男女共同参画白書」では、共働き世帯で、末子の年齢が6歳未満の妻・夫の行動を比較。妻が週35時間以上のフルタイムでも、パートでも、夫よりも労働時間が短く、妻に家事・育児時間が重くのしかかっています。労働時間短縮は、男性の家庭での無償労働を担い、女性のケアの負担を軽減するなど、ジェンダー平等の実現に欠かせません。

 また、「自由な時間」の拡大は、個人の多彩な活動を広げ、消費と需要の増大につながるなど、経済・社会の発展にもつながるものです。

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自立した生活を送ることに資する」とした判決を示し、「通院のために自動車の保有を認められた人が買い物に車を利用する場合と、毎回福祉タクシーを使う場合とどちらが自立した生活に資するか」

2024-03-31 15:49:43 | 国民の暮らし向上最優先!

2024年3月31日(日)

生活保護 買い物に車

宮本徹議員 運用見直し求める

衆院厚労委

写真

(写真)質問する宮本徹議員=27日、衆院厚労委

 日本共産党の宮本徹議員は27日の衆院厚生労働委員会で、「最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長する」とした生活保護法の目的に照らし、日常生活に不可欠な買い物などへの車の利用を認めるなど、実態に見合った運用を行うよう求めました。

 津地裁は今月、通院に限り保有を認められた車の運転記録を提出しなかった親子の生活保護を停止した三重県鈴鹿市の処分は違法だと判断しました。宮本氏は、日常生活に不可欠な買い物など必要な範囲で車を利用することは「自立した生活を送ることに資する」とした判決を示し、「通院のために自動車の保有を認められた人が買い物に車を利用する場合と、毎回福祉タクシーを使う場合とどちらが自立した生活に資するか」とただしました。

 武見敬三厚労相は「どちらも自立した生活を支援することになる」としながら、「自動車は原則として保有が認められない資産であり、保有が認められた目的に限って利用されるべきだ」と答弁。宮本氏は「車で買い物に行くことも自立に資すると認めた。保有が認められた目的に限るという判断は改めなければいけない」と指摘し、判決の立場をふまえ、人権の立場から運用を見直すよう重ねて求めました。

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世話人は、安保3文書の閣議決定で、戦争が始まる空気がつくり出されていると述べ、「心一つに戦争しない国に進めていけるように一緒に活動していきたい」と語りました。

2023-10-30 11:14:13 | 国民の暮らし向上最優先!

2023年10月29日(日)

平和・ジェンダー平等実現へ

婦団連 70周年記念のつどい

写真

(写真)婦団連創立70周年記念のつどいで主催者あいさつをする柴田真佐子会長=28日、東京都文京区

 23団体が加盟する日本婦人団体連合会(婦団連)は28日、東京都内で創立70年の記念のつどいを開き、憲法・女性差別撤廃条約にもとづく平和・ジェンダー平等の実現を呼びかけました。日本共産党の志位和夫委員長があいさつしました。(志位氏のあいさつ)

 主催者あいさつで柴田真佐子会長は、創立以来、平和と男女平等、ジェンダー平等の実現をめざして運動してきたと紹介。来年には国連女性差別撤廃委員会の審議が行われると述べ、ジェンダー平等実現に向けて運動を強めていく決意を語りました。

 来賓あいさつで国際婦人年連絡会の前田佳子世話人は、安保3文書の閣議決定で、戦争が始まる空気がつくり出されていると述べ、「心一つに戦争しない国に進めていけるように一緒に活動していきたい」と語りました。

 志位氏は、婦団連の70年の歴史について、「平和と平等を一体的に追求してきた」とのべ、「平和がなければ女性の権利、ジェンダー平等もありえません。同時に、ジェンダー平等を貫くことは、平和をつくる大きな力となると思います」と強調しました。

 また婦団連がジェンダー平等を国際的視野からとらえて促進してきた歴史にふれ、「女性差別撤廃条約の選択議定書を速やかに批准することは最大の焦点です。力を合わせて実現のために力をつくします」と語りました。

 さらに志位氏は、この数年、国内外でジェンダー平等をめぐる大激動ともいうべき大きな歴史的変化が起こっていることを実感するとのべ、「女性の世界史的復権」の時代が到来しているもとで、婦団連の発展を心から願うとのべました。

 市川房枝記念会女性と政治センターの林陽子理事長、全労連の小畑雅子議長、全国商工団体連合会の太田義郎会長があいさつしました。

 日本共産党の倉林明子副委員長・ジェンダー平等委員会責任者が出席しました。

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