自衛隊基地強靱化計画
核攻撃想定に住民衝撃
基地周辺は市街地の中心
兵庫・伊丹
約300の自衛隊基地を核兵器攻撃などに備え整備する自衛隊基地「強靱(きょうじん)化」計画の対象地区は、市街地である場合が少なくありません。兵庫県伊丹(いたみ)市もその一つ。日本共産党と後援会は「絶対に戦争にさせない」と訴え、統一地方選をたたかっています。(前田泰孝)
伊丹駐屯地沿い。女性が歩く道のフェンス越しに、自衛隊員たちが台座に固定した銃を地面に並べていました。その近くでは学校から帰宅した小学生を保護者が抱き上げていました。駐屯地は生活のど真ん中にありました。
千僧(せんぞ)駐屯地沿いに暮らす女性(73)は、攻撃されることを前提にした計画に衝撃をうけました。
街の機能まひ
「市役所、水道局、消防署、警察署…ここは官庁街です。攻撃されたら市の機能は、まひします」。子どもに関わる施設も駐屯地を取り囲んでいます。(地図)
「政府は敵基地攻撃を可能にし『国を守る』と言うけれど、これでは自衛隊が生き残るための大軍拡です。『ふざけるな』と言いたい」
男性(77)は、核攻撃被害を想定していることを批判します。「私は長崎原爆の胎内被爆者です。大変な時代が来ました。『軍拡反対』を掲げている日本共産党が頼りです」
伊丹市議選(23日投票)で共産党は1増の3議席を目指し、服部よしひろ(71)=元=、かしばふみ(65)=新=、よしお周二(67)=新=の3氏が立候補しています。支持を広げている服部多眞子(たまこ)さんは、自衛隊強靱化の問題を入り口に対話をしています。
「話が広がる」
「一般紙がほとんど報じていない分、対話すると相手は『えっ!』と関心を示し『知らせてくれてありがとう』と言われることもあります。この話を入り口に、平和の問題から暮らしや福祉の実績に話が広がります」
党と後援会は連日「憲法9条を生かし平和外交と戦争しない国をつくることが政治の責任。共産党と共に実現させましょう」と訴えています。