在日コリアン作家の柳美里、
在米コリアンの詩人チェ・ドンミ、全米図書賞受賞
登録:2020-11-20 09:48 修正:2020-11-20 12:39
昨年は韓国系米国人作家のスーザン・チェさんが受賞
在日コリアン作家の柳美里さん=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社
柳美里さんの小説『JR上野駅公園口』の英語版表紙//ハンギョレ新聞社
今年、在米コリアンの詩人兼翻訳家のチェ・ドンミさんと、在日コリアンの作家の柳美里(ユウ・ミリ)さんが並んで全米図書賞を受賞した。韓国同胞の作家が権威ある全米図書賞を受賞したのは今回が初めて。昨年は韓国系の父とユダヤ系の母の間に生まれたスーザン・チェさんが長編小説『トラスト・エクササイズ』で全米図書賞小説部門の受賞者となった。
チェ・ドンミさんは19日(韓国時間)、オンラインで生中継された第71回全米図書賞授賞式で、詩集『DMZコロニー』で詩部門の受賞者となった。柳美里さんは『JR上野駅公園口』を英語に翻訳した『Tokyo Ueno Station』で翻訳部門賞を受賞した。
チェ・ドンミさん詩集『DMZコロニー』表紙//ハンギョレ新聞社
ソウルで生まれ、米国に移民したチェ・ドンミさんは現在シアトルで詩人および翻訳家として活動している。キム・ヘスン詩集『死の自叙伝』を翻訳し、カナダのグリフィン詩文学賞とアメリカ文学翻訳家協会のルシアン・ストリック賞を受賞、同じくキム・ヘスン詩集『世界のゴミよ、団結せよ!』(原題『あなたの初』)でルシアン・ストリック賞をもう一度受賞した。『DMZコロニー』は、休戦線非武装地帯を通じて分断の悲劇的現実を見つめ、非転向長期囚である父親の物語などを盛り込んだ詩集だ。
柳美里さんは小説『家族シネマ』で1997年に日本で最高権威の芥川賞を受賞した作家。『JR上野駅公園口』は、東京の上野駅近くでホームレスとして暮らし、死んだ後もこの場をさまよう男の魂を通じて、都市の冷酷な現実を描いた小説だ。
チェ・ジェボン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )