先日、取引のある証券会社から大型封筒が届いた。開封してみると、『この度、日本郵政株式会社/株式会社ゆうちょ銀行/株式会社かんぽ生命保険の東京証券取引所新規上場に伴う株式売り出しが行われます。購入をご希望の国内の投資家の皆様は、各目論見書をご覧の上、ブックビルディング期間(10月8日~16日)中に購入希望のお申出(需要申告)を行ってください』とある。政府関連の株式公開としては1987年のNTT以来の大型上場である。
しかし、私にまで案内書を送って来るなんて、証券会社は何をトチ狂ったのかネ。これまで民営化で政府の放出株は8社あったが、声が掛かったことは一度もないのに…。が、今朝の新聞で納得がいった。親会社の日本郵政と子会社のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険が同時上場することに投資家の間で懸念の声がくすぶっている。親子同時上場は国内で前例がなく、巨額の株式売出しが首尾よくさばけるかに心配があるからだという。だから私のような者にまで勧誘の手を伸ばしているんだネ。
だが、今はタイミングがよくない。このところの日経平均は中国の株価暴落の影響を受けて、今年5月26日の最高値より2,200円も下げている。連休前までは18,000円前後で推移していたが、昨日は前日比498円安の17,571円、この相場環境はどうみても良好とはいえない。17,000円割れも…という声もあるが、こればかりは神様にだって分からいだろうネ。
想定売出価格は、日本郵政が1,350円、ゆうちょ銀行が1,400円、かんぽ生命保険が2,150円(単元株数は3社とも100株)だそうで、もしこの金額のままで売り出された場合、抽選に当たった人は、日本郵政で13万5000円、ゆうちょ銀行で14万円、かんぽ生命で21万5000円、3社合計で約50万円あれば買える。が、1987年2月上場のNTT株のように大化けすることは、まずないだろう。
あのNTT株騒動は異常だった。第1次売出では大勢のNTT長者が誕生。さらに、同年11月の第2次売出では“柳の下の2匹目の泥鰌”を狙って255万円という高値でも多くの人が買い群がった。だが、日経平均は1989年の38,925円をピークに下がり続け、最終の第6次売出の2000年11月には14,000円前後と大暴落。ご多分にもれずNTT株も下落の一途をたどり、バブル崩壊とともに大損をした人は数知れない。バブル崩壊では私も痛い目にあった口で、株の怖さは身にしみている。だから、もう株には手を出さないと決めている。塩漬け株はまだいくつかあるけど…。
余談だが、郵政上場の案内書が送られてきた同日、わが購読紙のコラム『ふる里の風景』に、「郵便小包」という記事があった。
『宅配便が普及する以前、小荷物を送るといえばほとんどは郵便小包で、他の選択肢はあまり無かった。さらにその荷造りにもいろいろ細かい規定があった。包装紙の制約。荷物には十字に紐をかける。そしてその紐に、宛先を記入した短冊状の紙(針金付きの荷札)をくくりつけなければならなかった。荷物に記入した住所とは別にである。そうやって窓口に持っていくと、細かくチェックされ、ささいな不備でも受け付けてくれない時があった。小包一つ送るのにも一苦労だったのである。
その後、宅配便が登場。選択肢も便利さも格段に向上した。それに押されたか、郵便局も右へならえした。その変わりように、「やろうと思えばできたじゃないか」と皮肉の一つもいいたくなったのを覚えている。』
私もよく覚えている。油紙みたいな丈夫な紙、紐、荷札などセットになったのが売られていて、それを買って送っていたのを思い出す。今では裏が白紙のチラシを貼り合わせたものでも包装紙や大型封筒の代わりに使うことができる。それでも、小包の重さや大きさが規定よりほんのちょっとでもオーバーすれば料金がワンランクアップ。融通のきかないところは「親方日の丸」時代と同じである。
経済ほど分かり難いものはありません。株価が下がるのは、もちろん売る人の方が多いから下がるのですが、世界同時に同じ現象が起きるなんて、一体誰が操っているのかと不思議でなりません。
儲ける人がいれば損する人もいる。これは世の常ですが、富める者がより得する。これは不公平ですね。
株はギャンブルと同じ、はまると身を持ち崩します。
経済関係はよくわからないし、体がわかろうとしない怠け者です。
オールドレディーさんの記事で少しは理解できて助かっております。
汗をかいて働く人とそこの株を持っている人・・・
取り分が大きく違うのがおかしいな?と株の話になると思います。
もちろん私は株は持っていない庶民ですが・・・
少しの利幅でも億単位で買うと儲けられます。「金が金を生む」、金持ちはこうして太ってゆくのです。貧乏人はいくらあがいても叶いっこありません。これが格差というものでしょうか?
郵政民営化では米の要求だったとか聞きました。簡易郵便局がなくなって、庶民に不利益なこともありました。が、「親方日の丸」よりよくなったのは確かですね。
一握りの資産家がほくそ笑む図?
郵便小包みの記事に笑えましたよ。
一昔?前までは、主客転倒が幅を利かせた親方日の丸の仕事振り!
何やかや言っても民営化は庶民の味方かな?