2週間くらい前か、PCを立ち上げたら右下部のタスク上に白いWindowsマークがある。何だろうと開いてみたら、Windows 10への無料アップグレード通知のアイコンだった。その中にPCのチェックというのがあり、最初は不具合が生じるデバイス2つとアプリ1つが表示されていた。よく分からないので量販店で訊ねてみようと、その内容を控えておいた。
しかし、3日ほどたってもう一度PCチェックを開いたら、3つの表示が消えていて「アップグレードする準備ができました」とあった。そして、予約手続きをした覚えがないのだが、「Windows 10 への無償アップグレードのご予約が成立しました」というメールが入っていた。変だなとおもったが、どっちみち予約するつもりでいたのでよしとして、あとはアップグレード開始の通知がきたら自分の都合のいい日を指定すればいいそうである。
それでも、万一、アップグレードして不具合が生じた場合を想定して、お気に入りやアドレス帳などのバックアップのやり方をネットで検索して印刷した。これまでデータ保存はCD-RWに保存していたが、もう10年近くなるので、他のデータもすべてDVD-RWに変えることにした。
そして昨日、DVD-RWディスクなどの買い物のため10時前に家を出た。駅に着くと、同じマンションの住人で、時々家庭菜園で採れた野菜を下さるご夫婦と出会い、ご一緒することになった。いつもは進行方向に並んでいる2人用の座席にすわるのだが、奥さんと2人、窓側に沿った4人掛けの座席に座りおしゃべりに花を咲かせた。
赤穂駅に到着。話をしながら階段を上がっていたら、後ろから「これ、お忘れではないですか」と女性の声。振り返ると、何と私のショルダーバッグを高く持ちあげているではないか。一瞬何が起きたのか分からなくなった。いつもバッグはひざの上に置くのに、4人掛けの座席で空いていたので横に置いたまま、日傘と買い物カートだけ持って降りてしまったのだ。
財布には5万円ちょっとと、キャッシュカードや健康保険証などのカード類が何枚か入っている。他に携帯と家のキー、これらを失くしたら大変な事になる。キーがなければ家にも入れない。連絡しようにも携帯に打ち込んである番号はまったく覚えていない。もうパニクって、ただただ「ありがとうございました、ありがとうございました」と頭を下げるだけ。その女性は「私も傘を忘れて引きかえしたら、ちょうど目に付いたから」と笑いながら言われ、乗換えのため別のホームへと去って行かれた。
列車が赤穂駅止まりだったのも幸いした。これがすぐに発車していたらどうなっていたか、想像するだけで胸がドキドキ、冷や汗が出てきそうだ。あの女性にはどれだけお礼の言葉を述べても言い尽くせないほど感謝の気持ちでいっぱい。改めてお目にかかってお礼をいいたいくらいだが、どこのどなたかも分からないのが残念だ。
乗り物の中にバッグを置き忘れたのはこれで二度目。一度はスイミングスクールの送迎バスの中、プール仲間の一人が気がついて運転手に渡してくれていたので助かった。あの時、もう絶対にバッグは手から離さないと肝に銘じていたのに「喉元過ぎれば熱さを忘れる」だ。自分の性根のなさが情けない。
12時過ぎ、買い物をすませ、ランチの約束をしていた「ミニ旅」の友人と合流、牛肉専門の店に行った。初めての店で高いのかと思ったら、高いものから安いランチまでいろいろあって迷ったが、1650円のレディコースというのを注文した。最初にサラダと岡山名物のままかりの酢漬けにかぼちゃと高野豆腐の煮付けが盛られた小鉢。次に生春巻きが4切れ、彩りがきれいで味もいい。それからポタージュスープ、アツアツの鉄板に乗ったステーキ、ライス、香の物、デザートはスイカ。値段が値段だからあまり期待してなかったのだが、ステーキは歯のない人でも食べられるくらい柔らかい。味よし、ボリュームよし、値段よしで、大満足。1650円でこれだけのお肉を食べさせてくれる店はほかには知らない。今度はちょっと張り込んで高級肉のステーキを食べに来ようね、と約束した。
夜、バッグの事を思い出したら肝が縮みそうで、なかなか寝つかれなかった。良い方に見つけていただいて本当によかった。そして、自分の運の良さに神さま、仏さまに感謝、感謝。バッグは無事、そして思わぬ美味しいランチにありつけて幸せ、いい一日だったよ。
無事にバックが戻っても暫く放心状態。
http://blog.goo.ne.jp/suri-riba/d/20110522
お互い これから冷汗することも増えてきますね。どうしょう・・・
思い出しても冷や汗三斗その気分。
軽率地で行くsirousagi分かりますわかります!でも本当に良かった。
忘れ物を取りにいって見つけた他人の忘れ物に気付く人間の思慮分別。
偶然も必然?いい話ですね。
ブログを読ませていただいて、あの時のsuri-ribaさんの気持ち、手に取るように分かります。ホッとすると同時に自失呆然、何が起こったのかしばらく理解できませんでした。
世知辛い世の中、この方の善意が有難くてうれしくて…。世の中まだ捨てたものではありませんね。
ほんと、すべての神に感謝したい気持ちです。でも、よく私のものだと分かって声を掛けてくれたものです。思い返しても周囲にあの方らしき人がおられたかどうかすら思い当たらないのに…。
おしゃべりに注意散漫になっていたことが恥ずかしくて、つくづく年のせいを感じます。
気を抜くのは家の中だけいしなくては…。