つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

木下あいりちゃん事件で無期懲役の判決・・・

2006-07-07 | Weblog
 4日午後、昨年11月に起きた、小学1年の木下あいりちゃん(当時7歳)殺害事件の判決公判で、ペルー人のホセ・マヌエル・トレス・ヤギ被告に「無期懲役」の判決が下された。それは最愛の娘を失った両親の悲痛な叫びを無視したかのような判決で、無念の程が推察される。
 検察側は、ヤギ被告の犯行は極めて悪質で、反省の態度もみられないとして死刑を求刑していた。しかし地裁は、被告の確定的な殺意などを認定した上で、量刑は、1983年の永山則夫元死刑囚への最高裁判決で示された死刑適用基準、①被害者が1人 ②犯行の計画性がない ③前科が認められない-ことなどに照らして判断され、「死刑で望むには疑念が残る」と結論づけたという。被害者が1人の殺人事件で死刑判決が言い渡されるのは、身代金目的や、殺人などで無期懲役となり仮出所中に再犯したケースぐらいであるという。

 全く法律には無知な私であるが、初めて耳にした「死刑適用基準」とは、何と杓子定規なものであろうかと思った。犯罪内容はそれぞれ違い、被害者が同じ大人ならまだしも、この事件のように判断能力も未熟な、人を疑うことを知らない幼子に対する、それも性的目的の犯罪に被害者の人数など問題ではない。また、犯行の計画性がないというが、性的犯罪は突発的に起きる情欲が大きな原因であって、計画的に待ち伏せして起こす犯罪ばかりとは限らないのではないか。それに、この容疑者には前科がなかったというが、母国でもこれに似た犯罪で告発を受けるなどしていたと報道されており、そのような性癖の持ち主で母国での容疑が事実なら。それは前科と大差ないと思う。無期懲役には場合によっては仮釈放が認められるが、遺族感情などを考慮して仮釈放に慎重な運用を求める意見を付言したというが、こういう非道な人間を野に放つことなど大反対である。単純に素人が考えることだが、うがった見方をすれば、容疑者がペルー人であることに外交上の影響も考慮された……ということはあってはならないが……。

 判決前にあいりちゃんの父親は「7歳の女の子への性的暴行は拷問に等しい。一度ならず二度命を奪った犯人に極刑は当然だ」と訴えた。また、娘を実名で、そして性的被害の事実を報道して欲しいと訴えた両親の心中はいかばかりか、極刑を求める気持ちと、あえて娘の名誉を傷つけることの無念の思いのはざまに大きく揺れたことだろう。
 人一人の命の代償は命をもって償うべきで、弱い純粋無垢な幼子を性的犯罪がらみで命まで奪うことは、誰が考えても絶対許せない。両親が極刑を求める気持ちは、関わりない私にも分かる気がする。

 この裁判は、一般市民が参加する3年後に導入される裁判員制度を見据えて、事前に争点を絞り込む公判前整理手続きを地裁が採用したモデルケースともいわれている。もし、裁判員に選出され、このような事件に行き当たった場合、私は躊躇なく極刑の死刑を求めることだろう。
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3 コメント

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Unknown (kiyosan)
2006-07-07 20:43:56
いつも的確なご意見全くそのとうりですね

こんな性を持って生れる人間は普通の人間社会に戻る事はヤッパリ無理、“若干の矯正のよち有り”には反対です、社会に戻す事はならないです

私のブログは猫チャンブログで、オールドレディさんにとっては、お気楽過ぎてとても恥かしいのですが、お暇な折に覗いて見て下さい、2ヶ月ほど休んでいましたが、ぼちぼちの再開です

“日々趣味写真”のタイトルです
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「木下あいりちゃん事件」の小さな風のお願い (ティエラ)
2006-10-09 16:19:10
はじめまして!突然すいません。「木下あいりちゃん事件」でアメリカ在住の安子さんが「小さな風」運動をしています。よければ覗いていただけませんでしょうか。よろしくお願いします。
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Unknown (ティエラ)
2006-10-09 19:36:45
ありがとうございます!お願いします。

三重の亮さんも安子さんも喜びます!

ぜひお願いします!

 ありがとうございます!
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