昔の音楽が聴きたくなってきました。そして、調べてみたところ、ヨーロッパ中世において、女性の作曲家が登場していたことを知りました。筆頭にあげられるのが、ドイツのヒルデガルド・フォン・ビンゲン(Hildegard von Bingen)という方(1098-1179)。Wikiを見てあまりの多彩さにびっくり。ベネディクト会系の女子修道院長で自ら修道院を作られ、作曲以外にも幅広い活動をされたようです。キリスト教と関連した幻視体験もされたそうです。歴史的背景もかねて、興味が湧いてきました。
彼女の作った音楽は歌のみで単旋律ですが、とても幻想的です。バロック時代以前の音楽は苦手でしたが、彼女の曲は聴きやすく感じました。Youtubeにもたくさん入っています。実はグレゴリア聖歌と同じく、ヒーリングミュージックの一種として、かなりポピュラーになっているような気がしました。ファンタジー映画の妖精たちの歌に出てきそうです。いや、すでに出てきているでしょうか。
彼女が自分の修道院のために残した曲の一種である宗教音楽劇《道徳の諸秩序 Ordo virtutum [オルド・ヴィルトゥトゥム]》から一曲。リズムも入っているのですが、当時からあったのでしょうか。リズムはあとでつけられたのにせよ、当時にしては新しい感じがします。人為を超越した自然とのつながりが感じられます。