大庄屋は郡内で多額の不動産を有し、かつ名誉ある者の中から代官がこれを選任した。
その職務は郡内の庄屋を統督し人民の諸世話に任じ代官が郡内廻り村の際には、常にこれに
随従する。代官所に於ける会計事務に対し一切の責任を執り、又、上からの御沙汰は大庄屋
が受けって庄屋へ伝え、庄屋は畔頭に畔頭は小触人に伝えて村民に示達する。庄屋から藩政府
(公儀)に提出する書類は総て大庄屋を経由する。又、毎年庄屋の提出する貢租の人別帳きに
よって、郡内の田畑貢租、耕作者、荒れ地等の諸調査をして代官に報告する。
庄屋は一村に一人、不動産を所有する者の中から代官がこれを選任した。
久賀の如く地方、浦方と庄屋二人を置いた所は本郡には安下庄がある。庄屋は就任に当たって
二人の連帯保証人を立てるのが習わしであった。その職務は畔頭を監督して村内一切の事務を
執り、民間の諸世話に任じ畔頭の提出すする人別書きによって一村の統計をまとめて大庄屋
に報告する。人民の請願はすべて代官所へ廻付する義務を負うのである。大庄屋は勘場(代官所
・久賀)で事務を執り庄屋・畔頭は自宅で執務した。
百姓はその所有する土地の石高に応じて土貢米(お年貢)、門役銀を上納する義務があり、
その多寡によって、本軒、半軒、門男(もうど)等の区別をつけた。
文政4年の条例では石高十石以上が本軒、九石九斗九升以下七石五斗までが七歩五朱軒、
七石四斗九升以下二石五斗までが二歩五朱軒、それ以下が門男となっており、門男は門役銀
上納の義務が無かった。しかしながら田畑の持ち高に変動があっても台帳の改定は容易には行わ
れず、遂にこれが固定して一種の株になり土地の多いものでも本軒でない者もいた。
本軒、半軒は凶作であっても逃亡は許されず、もし逃亡した場合は庄屋を通じて周辺地域に
逮捕の回状が廻され連れ返されてお咎めを受ける立場であったが、門男にはこの規則は無かった。
また、庄屋には別に大島の領主(土地持ち本藩直臣)の支配する小都合庄屋と
塩田(主に小松開作塩田)の塩田経営を執行する浜庄屋も置かれた。
小都合庄屋も大庄屋の下にもあったが、地位は畔頭と同等程度とされていた。
大庄屋、庄屋は殆ど姓名が判明しているが、小都合庄屋は苗字が許されない者も
あり丁寧に調査しないと苗字が分からない者も多い。
尚、百姓とは現代の常識では農業に従事する者とされているが、江戸期は生産に
拘わる人達を含めての人達ですので、単純に百姓=農業従事者と判断すると間違う
こともあります。
上記の人達を記録を頼りながら見ていきましょう。
その職務は郡内の庄屋を統督し人民の諸世話に任じ代官が郡内廻り村の際には、常にこれに
随従する。代官所に於ける会計事務に対し一切の責任を執り、又、上からの御沙汰は大庄屋
が受けって庄屋へ伝え、庄屋は畔頭に畔頭は小触人に伝えて村民に示達する。庄屋から藩政府
(公儀)に提出する書類は総て大庄屋を経由する。又、毎年庄屋の提出する貢租の人別帳きに
よって、郡内の田畑貢租、耕作者、荒れ地等の諸調査をして代官に報告する。
庄屋は一村に一人、不動産を所有する者の中から代官がこれを選任した。
久賀の如く地方、浦方と庄屋二人を置いた所は本郡には安下庄がある。庄屋は就任に当たって
二人の連帯保証人を立てるのが習わしであった。その職務は畔頭を監督して村内一切の事務を
執り、民間の諸世話に任じ畔頭の提出すする人別書きによって一村の統計をまとめて大庄屋
に報告する。人民の請願はすべて代官所へ廻付する義務を負うのである。大庄屋は勘場(代官所
・久賀)で事務を執り庄屋・畔頭は自宅で執務した。
百姓はその所有する土地の石高に応じて土貢米(お年貢)、門役銀を上納する義務があり、
その多寡によって、本軒、半軒、門男(もうど)等の区別をつけた。
文政4年の条例では石高十石以上が本軒、九石九斗九升以下七石五斗までが七歩五朱軒、
七石四斗九升以下二石五斗までが二歩五朱軒、それ以下が門男となっており、門男は門役銀
上納の義務が無かった。しかしながら田畑の持ち高に変動があっても台帳の改定は容易には行わ
れず、遂にこれが固定して一種の株になり土地の多いものでも本軒でない者もいた。
本軒、半軒は凶作であっても逃亡は許されず、もし逃亡した場合は庄屋を通じて周辺地域に
逮捕の回状が廻され連れ返されてお咎めを受ける立場であったが、門男にはこの規則は無かった。
また、庄屋には別に大島の領主(土地持ち本藩直臣)の支配する小都合庄屋と
塩田(主に小松開作塩田)の塩田経営を執行する浜庄屋も置かれた。
小都合庄屋も大庄屋の下にもあったが、地位は畔頭と同等程度とされていた。
大庄屋、庄屋は殆ど姓名が判明しているが、小都合庄屋は苗字が許されない者も
あり丁寧に調査しないと苗字が分からない者も多い。
尚、百姓とは現代の常識では農業に従事する者とされているが、江戸期は生産に
拘わる人達を含めての人達ですので、単純に百姓=農業従事者と判断すると間違う
こともあります。
上記の人達を記録を頼りながら見ていきましょう。
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