こちらの患者さんの症例は、当院に3DXCTを導入したばかりの頃、抜歯即時荷重インプラント手術をさせていただき安定されている方です。
3DXCTを入れたのが2006年ですから、もう15年位前と言うことになります。
2006年当時、抜歯即時インプラントを成功させるだけでも大変なこと、と言われた時代です。
それを私は審美部位への抜歯即時インプラント手術をして、更にその上で審美的な仮歯を付ける即時荷重と言う世界的にも最先端のインプラント治療を成功させていました。
当時から私のやり方は変わりません。
ティッシュレベルストローマンインプラントを用いて、植立トルク35Nを超えられるしっかりとしたインプラントの埋め方をすることです。
そして、骨造成GBRをして、歯茎の再生を促すようにして仮歯を付ける。
その後、ペリオテストと言うインプラントの安定度を測る専用の機器で予後をメインテナンス、クリーニングに来られるたびに測定して、データが良ければできるだけ早くセラミックを被せる、と言うやり方をしています。
そのお陰で、この患者さんもセラミックが入るまで2.5ヶ月程度でしたし、現在でも同じようなやり方、診断を下してかなり早めにセラミックを入れています。
世界的にも2.5ヶ月と言うのは、かなり早い、短期間の治療である、と認められています。
患者さんの気持ちとして、早く綺麗なセラミックの歯が入って欲しいでしょうから、私は私のやり方は中々良いモノだ、と自信があります。
早めにセラミックを入れられることで、仮歯のプラスチックの素材の時よりも歯茎や骨の組織の反応も良いと感じています。
このスピードで治せてる専門家はかなり数少ないので、私のこの感覚を分かって貰えるのが中々難しいのが残念です。
しかし、私は今回の症例のように15年以上前からずっと基本的には同じやり方をして成果を上げてきました。
勿論、15年以上の間にインプラントの進化、材料の進化がありますので、昔よりもより安心安全確実になっていて、何よりも手術に掛かる時間が半分以下になっていることが進化ですね。
そして、私の治し方の特徴ですが、私はネジ留め式のインプラント治療をしませんので、歯の裏側や噛む面に穴がない綺麗な歯の形を再現しているのです。
どんなに綺麗にスクリュー留めの穴を塞いだとしても、必ずセラミックと充填しているプラスチックは素材が違いますから色の変色は避けられません。
加えて、スクリュー留めでは、プラスチックの封鎖は完璧ではなく、スクリューの穴に歯周病のバクテリアが侵入して繁殖してしまうことが分かっています。
このことは、メインテナンスの時に、ネジを緩めてネジ穴を清掃すると、必ず歯周病の臭いがする、と言うことからも間違いはありません。
なので、私はスクリュー留めではないオリジナルの治し方を採用しています。
その為、スクリュー留めの穴がセラミック冠の真ん中に開いていることなどのない綺麗なセラミック冠を入れています。
ずっと昔から自分で創意工夫して、オリジナルのやり方を創り上げて現在に至っています。
そうして、この症例写真のような成果を得ています。