昨年11月に行ったフィンランド北極圏での主な目的は勿論オーロラなのですが、もうひとつは「トナカイ座」の撮影です。
この星座は、天文の88星座とは異なり、サーミの人たちに伝わる、彼らにとって最も大切なトナカイを天空に描いたもので、その大きさは魚眼レンズでなければ
収まらないほど大きなものです。 2014年1月に北信濃で撮影して以来、ぜひ北極圏でもと思い続けていたのですが、今回の旅で何とか叶いました。 残念ながら
雲に阻まれてしまい、形を辿るのがやっとという程度の写りにしかなりませんでしたが。。。
上の写真が、フィンランド北極圏で撮影したもの、下が2014年1月 北信濃です。 北極圏のトナカイは地上近くを駆け、北信濃ではオリオンを従えて空を飛んで
います。30度の緯度差を改めて感じました。
1月2日にUPしましたが、遅ればせながら今週、ステライメージ8(7からのヴァージョンアップ)を導入したので、テストを兼ねて
改めて処理をしてみました。SI8は、コンポジットを完全自動でも行うことが出来るのが大きな特徴で、しかもガイドエラーの許容量をユーザ
が設定可能という優れた機能を備えており、勿論これを使いました。前回外していた20コマも合成する上での大きな支障はないことが判り、計52
コマでの重ね合わせ処理です。その他ディジタル現像や簡単なトーン調整を経た画像が以下です。前回よりも階調豊かな銀河が現れました。
以下1月2日書き込み/
秋の天体の代表、アンドロメダ座のM31銀河です。撮影したのは昨年8月18日、既に4か月以上も前で、「何を今更、時期はずれな。。」と言われそうですが、
コンポジット処理(重ね合わせによる画像鮮明度向上処理)のために、同一構図で多数コマを撮影したまま、その後の多忙で放ってあったのですが、正月休暇
の今日、やっと作業をしてみました。 撮影したのは52コマ、その内ピクセルレベルまでチェックしてエラーが無かった32コマを使っています。
M31は大きく薄く広がっていてディティールの表現は難しく、また高度な処理技術は持ち合わせていないので、とても諸兄のような作品は無理ですが、
たった32コマの重ね合わせでも効果はあって一応銀河らしくなりました。光害の無い澄んだ空で再び挑戦してみたいです。
DATA アンドロメダ座 M31
2018/08/18 Vixen R200SS +PH (800mm F3.8) SONY α7s ISO3200 30sec 32pic comp iOptron45 M-GEN
久しぶりの日食です。日曜日の午前中で丁度見ごろの高さというよい条件でしたが、北信濃は雪がちらつく空、けれど何とか見えました。
雲が絶えず流れる向こうに、東側が欠けた太陽が顔を出し、天空に描かれている雲の渦を浮かび上がらせる凄まじい光を放っていました。
折角の食なのに雲が前にあって、お日様が怒っているようです。
DATA
2019.1.6 10h28m Vario100-300mm F4-5.6 (F10) , GX8 , 1/800sec ISO200 ND filter
謹んで新春のお慶びを申し上げます。丁度一年前と同じように、北信濃では昨年12月末にかなり雪が降り、12月29日~31日にかけて毎日除雪に追われました。
今朝は、この季節にしては珍しいほどの快晴に恵まれた元旦を迎えました。
星空や絵画・音楽、日々などとりとめのないブログに、昨年も沢山の方が訪れて下さりありがとうございました。昨年7月に4年余り所属していた営業から古巣の
技術部門に戻り、多忙が続いておりますが、今年も出来るだけの書き込みをしたいと思っています。 昨年は全国の各所で自然災害による悲しい出来事が多い年で
したが、今年はどうか明るい年でありますように。
写真は、先ほど撮影した林の向こうに見える斑尾山です。かつては山が綺麗に見えていたのですが、野生の胡桃の木が大きくなり、いつの間にか見えずらくなって
しまいました。夜になるとこの方向からぎょしゃ座が昇ります。