星とか日々とか

ブログはじめました/2011/12/10

スウェーデン ・ キルナ 2019年10月~11月

2019-11-24 17:00:00 | スウェーデン(オーロラ etc.)

11月24日、加筆

キルナの記事と写真を追加掲載しました。 1つのページにすると巻物のような長さになってしまうため、5つのパートに分けてあります。またVR(バーチャルリアリティ)の静止画や、流星の動画も入れました。よろしければご覧ください。

キルナ市内 編

キルナ教会 編

ユッカスヤルビ 編

オーロラ 編

成田ーキルナ 編 】  


 以下、11月10日の記事

 10月28日から11月1日スウェーデンキルナに行ってきました。 初めてのスウェーデンの旅です。(実は、正確に言うと2回目。2011年にフィンランドのムオニオへ行った時に、 ムオニオ川に掛かる橋を渡って徒歩で国境を超え、約50メートルほどスウェーデンを歩いたことがあります。)   写真と動画(と荷物)はただいま整理中で、落ち着いたらもう少しUPしますので、良かったらご覧ください。

10月28日深夜(日本時間29日朝)、3本の便を乗り継いでキルナに到着。成田を発ってから19時間半です。北極圏なので寒いことは承知していましたが、 キルナ空港に近づくにつれ、機内から見える地上の風景は一面の雪であることが分かり、正直びっくりでした。機外に出てタラップを降り始めた途端、冷えた空気に体が包まれ眠気が消えました。

10月29日午前11時半前、 お昼近くでも10月末では太陽はこの高度までしか昇りません。高緯度地方の人たちが、日差しを大切に利用する気持ちが分かります。

10月29日 キルナ教会。 手前は鐘塔で、左側が教会。1912年に建てられた木造の教会で、ラップランドの先住民であるサーミ族のテント小屋をモチーフとした特徴的な屋根梁の構造を持つ 美しい建物です。 鐘の音は、最終日のお昼に聴くことができました。

10月30日 ユッカスヤルビの教会。 キルナからバスで30分ほど行ったところにある、ユッカスヤルビという小さな村の教会です。1600年代初頭に建造、スウェーデン木造教会では最古と言われています。 この教会の前に立ったその瞬間、この美しく無垢な姿に逢えたことに心から感謝をしました。初冬の雪の中で、薄らと朝日を浴びて佇み、「さあ、よかったら お入りなさい」という声に導かれるように聖堂に向かいました。

10月31日 オーロラ。 今回の旅行では、4泊中2夜、オーロラを観望することができました。1回目の10月29日は、まだ薄明が終わらない時間帯に雲間から少し見えた程度。 最終日の31日は、一日中曇りで、午後は雪でしたが、 夕方から奇跡的に晴れ始め、薄雲はあるものの、中規模のオーロラを見ることが出来ました。 上の写真は、10月31日21時32分のもので、明るい流星がオーロラの中を突っ切って行きました。明るさはマイナス等級、薄曇りでなければ、流星痕が残るのは間違いのない 明るさ、経過は3秒弱という長時間で、願い事が十分に言えるほどでした。この流星は、通過軌道と時期(10月下旬)から、おうし座流星群のものと推測されます。 この流星群を見るのは初めてなので、それが北極圏で叶っているのだとすれば、この小さな幸運にも大きな感謝  (訂正)11/24 この流星はおうし座群の輻射点とは一致しないため、散発流星だと思います。

© usagi-hoshi   Mail

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スウェーデン ・ キルナ 【 キルナ市内 編 】

2019-11-24 16:38:00 | スウェーデン(オーロラ etc.)

2019年10月29日早朝

宿泊した場所は、キルナ市の北側にあるキャンプ・リパンです。

深夜に到着し、翌朝早く周囲を探索(オーロラの観望場所ロケハンを兼ねて)、気温はマイナス10度。本格的な防寒着は勿論必要ですが、湿気が少ないので、日本のような重い寒さでは無かったです。

コテージは、レセプションを挟んで北側と南側のグループがあり、私が宿泊したのは南、この棟は北側です。丘の小道を誰かが通った跡があり、それを辿って散策できました。 

午前10半過ぎ、日はだいぶ高くなってきましたが、それでも殆ど真横からの太陽光です。

レセプションの入口には、エリカ。街中でもユッカスヤルビでも見かけました。 この花に出逢うと、ほんとうに北極圏に来たのだと感じます。この花に初めて見たのは2007年のフィンランドで。あれからもう12年も過ぎてしまいました。

リパンのレセプションに飾ってあるイラスト

住宅地を通って市の中心部へ。木々の葉が落ちているため鳥がとてもよく観察できました。珍しい鳥もたくさん。 こういうときに限って望遠レンズを持ってきていない。。 住宅の窓辺には必ずと言ってよいほど外から見える位置にランプが置いてあり、それがとても暖かい光を放っています。 我が家でもやろうかな、でも狭い家でカーテンが過熱したり。。。とか、やめようか。

ナナカマドの木は、北極圏でもよく見かけますが、これは大きい!

キルナ市中心は、大きな街ではなくコンパクトです。 正面グレーの建物の1階は、可愛い小物類が沢山置いてある店。

コテージから遠く北極圏の丘と山々が見えました。

リパンの庭にはこんな可愛い子がいました。

最終日の午後、雪が降りしきる中、部屋から窓の外を見ると、なんとうさぎが。しかも2羽。思いがけない嬉しい出逢いです。最初の子は、枝の陰で体を延ばしてぐっすりと眠り始めてしまい、次に来たこの子は、周りのようすを確認してから小枝を無心に齧っていました。コテージの窓は二重で壁もしっかりと厚いため、こちらの音は全く聞こえていないようで、いつまでものんびりとしている姿を観察することができました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スウェーデン ・ キルナ  【 キルナ教会 編 】

2019-11-24 16:36:00 | スウェーデン(オーロラ etc.)

1912年に建てられた木造の教会で、ラップランドの先住民であるサーミ族のテント小屋をモチーフとした特徴的な屋根梁の構造を持つ 美しい建物です。

(このページの一番下にVRでの教会外観を入れてあります。よろしかったらご覧ください)

10月29日、とても良い天気でした。教会は少し小高い場所にあり、想像していたよりも大きな建物です。

手前は鐘塔、左側が教会。鐘の音は、最終日のお昼に聴くことができました。

大きな建物ですが、そびえ立つのではなく親近感がある優しい外観です。

中世のお屋敷のような空間。本格的な冬シーズン前の平日なので、来訪者はかなり少なく、撮影の間1人になることも多かったです。教会の聖堂に一人、ヘルシンキ大聖堂でも体験した貴重な時間です。教会で厳粛な気持ちになるのは、神様の前で嘘は通用しないからですね。

天井を支える梁は、さながら帆船の様で構造美の極み、見事。超広角の16mmレンズをしてやっと全体が収まる大空間。

冬の光が差し込み、窓を通して椅子が染まる。まるで春が訪れたかのよう。外は冬の寒さですが、聖堂の中は暖房が効いていてとても快適です。

無人の絵はがき販売。数枚購入しました。(寄付も少し加えて) ここで出会った中国人のご家族(日本が大好きとのこと)も買い求めていました。

華燭ではない純粋に美しいオルガン。かなり大きいけれどストップはいくつあるのだろう。。いつか音色を聞いてみたいです。

 

VRによる教会外観です。画面左下の「THETA」という部分をクリックしてください。拡大出来ます。黒いダウンを着た変な?人が写っていますが、撮影者(私)です。 

キルナ教会(スウェーデン) Kiruna Church in Sweden  2019/10/29

キルナ教会(スウェーデン) Kiruna Church in Sweden  2019/10/29 - Spherical Image - RICOH THETA

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スウェーデン ・ キルナ   【 ユッカスヤルビ 編 】

2019-11-24 16:34:00 | スウェーデン(オーロラ etc.)

10月30日、バスに乗ってキルナから17kmほど先にあるユッカスヤルビに行きました。市内にいくつかバス停はあるのですが、わかりずらいのでバスステーションから乗車。ちなみにここにある電光掲示板は使われなくなってから久しいらしく、表示は正しくないので、自分の行先(終点)が書いてある待合所を確かめる必要があります。

 キルナのバスステーション(無人です)

バスは定刻で出発、料金は44SEK(約500円)スウェーデンはキャッシュレス化が非常に進んでおり、バスも勿論クレジットカード(現金もokだとは思うが) 今回の旅行で現金を使ったのは、教会の無人絵はがき販売所だけでした。35分の旅で、ユッカスヤルビの教会前(終点)に到着。バスの乗客は10人ほどで、ここまで来たのは2人だけでした。ちなみに行きも帰りも同じ運転士さん、帰りのバスはあちこち寄るので往路の倍くらい時間がかかります。そのバス停の一つに、スウェーデン王立宇宙物理研究所がありました。

(このページの一番下にVRでの教会外観を入れてあります。よろしかったらご覧ください)

ユッカスヤルビの教会です。1600年代初頭に建造、スウェーデン木造教会では最古と言われています。キュンと冷え切った空気の中に佇む小さな教会、この前に立った時の穏やかな感覚は特別なものでした。

 

 

 

雪の上に沢山落ちているのは白樺の枯れ葉。これが花びらのようでとても綺麗です。

聖堂の様子

サーミの人たちにキリスト教が伝えられた様子が描かれています。

オルガンの模様が独特。サーミ文化のものと思います。

天井にも不思議な紋様。

 

キルナの教会と同じく、絵はがきの無人販売。買い求めました。(+寄付も少し)

お昼近くになり一旦外に出たところ、すれ違いに教会の隣にあるサーミ博物館の方角から、一匹の黒猫がトコトコと雪の上を歩いて鐘塔の門をくぐって聖堂に向かって行きました。丁度聖堂に入ろうとしていた女性がそれに気づいてニコニコしながら、でも扉を開けてよいものかどうか少し悩んだ様子で、しかしそっと扉を開けると、猫はまるでいつものことのようにすっと聖堂に入って行きました。外は凍てつく寒さ、もし私があそこにいても多分同じことをしたでしょう。この後私たちは食事に行ったので、猫がどうしているのかは、再び教会に戻ってくるまで分かりませんでした。


お昼 

教会の裏は、トナカイ牧場になっています。

ユッカスヤルビは小さな村なので、昼食を取れる場所は少なく、多分2,3件と、あとはCOOPが1件。 なので、確実そうなICEHOTELに向かうことにしました。

遠くに見えるのは教会、ICEHOTELは反対側の1kmほど先にあります。風もありだんだん寒くなってきたので温度計を見てみると、マイナス13度、朝はマイナス8度だったので5度も低くなっていました。

ICEHOTEのレストラン

ランチメニューがありました。北欧にしてはお手頃な価格。

美味しいです。寒い日に暖かい食事は特にありがたい。部屋もお洒落。


再び教会へ

ICEHOTELから1.5kmの道を戻り、聖堂に再び入ると、足元に何か暖かいものがすうっ、すうっとまとわりつく感覚が。。 入口が暗いので良く見るとあのでした。先に到着したEさんはとっても気に入られて、膝の上に乗って喉をゴロゴロとずっと鳴らしていたそうです。

遊んであげれば良かったのですが、ふと時間を見ると既にバスが来る数分前。しかも外に出てみたら既にバスが待っている! 慌てて教会を出てそのまま乗り込みました。 あれからあの猫どうしているのだろうか。毛並みは良く、とても人に馴れていたので、どこかで飼われていて、教会には何度も「遊びに」来ているのだと思います。 いつまでも元気でね。

 

 VRによる教会外観です。画面左下の「THETA」という部分をクリックしてください。拡大出来ます。黒いダウンを着た変な?人が写っていますが、撮影者(私)です。

ユッカスヤルビ教会(スウェーデン) Jukkasjärvi Church in Sweden  2019/10/30

ユッカスヤルビ教会(スウェーデン) Jukkasjärvi Church in Sweden  2019/10/30 - Spherical Image - RICOH THETA

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スウェーデン ・ キルナ   【 オーロラ 編 】

2019-11-24 16:32:00 | スウェーデン(オーロラ etc.)

10月28日深夜から11月1日早朝までのキルナでの滞在期間で、オーロラを観望出来たのは2回、10月29日と10月31日です。

 (このページの一番下にVRでオーロラを撮影した場所の様子を入れてあります。よろしかったらご覧ください)

2019.10.29 17h59m  Nikkor14-24mmF2.8  α7s  ISO8000  2sec

10月29日のオーロラです。雲が流れているのと、時間が午後6時前なので、このような写りです。でもかえって風情がありますね。北欧のオーロラは非常に早い時間帯から現れることがあるので日が落ちて暗くなってきたら、こまめにカメラを空に向けて試写してみることがオーロラを見逃さないポイントです。私は、晴れていても曇っていても、夕方になると定期的に空を撮影して、淡いうちにそれを見つけて、着替えや撮影場所への出発の準備時間を十分とれるようにしています。 夕食の時間帯とオーロラの出現が重なることもあり、中々悩ましいです。 下の写真は、10月29日の午後5時前にコテージの玄関から手持ちで撮影したもので、まだ周りが明るいため地上は完全に露出オーバ、けれど明るい空には既にオーロラのアーチが出ているのが分かります。肉眼ではこの時点ではまず見えません。このアーチが必ず成長して活発になるとは限りませんが、少なくとも準備開始の合図にはなります。

 

2019.10.31 21h24m  Nikkor14-24mmF2.8  α7s  ISO8000  2sec

10月31日、一日中曇りで、午後は雪でしたが、 夕方から奇跡的に晴れ始め、薄雲はあるものの、中規模のオーロラを見ることが出来ました。 

2019.10.31 21h24m  Nikkor14-24mmF2.8  α7s  ISO8000  2sec

急速に成長し始めたオーロラ

2019.10.31 21h31m  Nikkor14-24mmF2.8  α7s  ISO8000  2sec

空高く上った。 薄雲りで霞んでしまったのは少し残念。

2019.10.31 21h32m  Zuiko8mmF1.8 E-M10mark2  ISO6400  1.3sec

明るい流星が通過して行きました。当初おうし座群のものと考えたのですが、飛行経路が違うので散発流星だと思います。

 

この流星の動画です。 オーロラと流星 スウェーデン キルナ 2019/10/31   the Northern Lights with meteor in Kiruna 20191031    なんだ、これだけ? と言われそうなとっても短い動画で恐縮です。

 

 VRによるオーロラ撮影場所です。画面左下の「THETA」という部分をクリックしてください。拡大出来ます。流星も一応写っています。薄雲に覆われているため、全体的に眠い夜空です。

 

オーロラと流星(キルナ スウェーデン) the Northern Lights with a meteor  2019/10/31

 

オーロラと流星(キルナ スウェーデン) the Northern Lights with a meteor  2019/10/31 - Spherical Image - RICOH THETA

 

 

 


帰路機内より

 

2019.11.01 19h44m  Zuiko8mmF1.8 E-M10mark2  ISO16000  1sec

帰路、SK983便機内からのオーロラです。あまり活発ではなく、肉眼ではやっと見えるかどうかという程度でした。客席からオーロラを写す際に最も難しいのは、窓に映り込む室内の明かりを如何に遮断するか、ですが、驚いたことにそれ専用のレフ板が販売されていることを出発直前に知りました。自作も不可能では無く、結構な値段なので迷いましたが、携帯性に優れているため思い切って購入。結果は写真の通り。完全に遮光するのは無理ですが、少なくともとも撮影が可能になるレベルまでは室内光を遮断してくれるようです。

見えていた星を辿って星座を描いてみました。一番上に見えているのが北斗七星の柄杓の柄の部分、真ん中が、うしかい座(一等星のアークトゥルスは丁度エンジンの裏側辺り)、左の小さな星座はかんむり座、いずれも春の星座です。この星座たちが日本の中部地方で、この位置で見えることは無く、殆ど北の地平線に沈んでしまいます。緯度が30度も高い北極圏ならではの光景です。 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする