昨年の春から夏にかけてツバメが車庫に作った巣を、1月14日に取り外しました。 そのまま残しておくと、翌年補修して再び使うこともあるようですが、ツバメが居なくなった後は、時間とともに脆く崩れ易くなってくるので、次のシーズン前に撤収することにしています。
巣は2つあったのですが、その内の7月から8月まで子育てをしていた2番目のを外して中をよく見ると、何と1つ卵が残っていました! この巣は、下の写真のようにツバメが車庫照明のケーブルを巧みに支えとして使って作ってあるので、外すのが大変で、出来るだけ原型を保ったままと思ってはいたのですが、かなり壊れてしまいました。
あの時この巣の卵は5つ、でも下から見えていたヒナは4羽だけ、残りの1つ(1羽)は分からずじまいでした。 ヒナが巣立った後に点検したけれど、気付かず今までとなってしまいました。 巣の底に、親が持ち込んだ羽根で隠すようにそっと置いてあった(温めていた)ためです。
思えば、ヒナ4羽が孵ったあと、親はさらに巣に座り込んで温める動作を暫くの間していたのですが、この卵のためだったことを遅ればせながら知りました。
現在庭は一面雪があり地面を掘ることも難しいので、卵はこのまま巣とともにそっとしておいて、雪解けが始まる頃になったら土に還してあげようと思います。 飛ぶことが叶わなかったひとつの命の分も、既に巣立って南国にいる子たちは元気に育ってほしい。 昨年は記録的に雪が少なったので、この地方としては驚異的に早い3月22日に1番ツバメが飛来しましたが、今年はいつごろでしょうか。遅くとも4月初めにはやってくるはず。 暑い夏の日、ここで生まれて元気に飛んでいたヒナたちにも、あっという間に再び日本に向かって飛んで来る日が近づいているかと思うと、厳しい冬の寒さも春の序曲のように思えます。 しかし、あの子達が挑むのは数千キロにも及ぶ海越えの厳しい旅、みんな頑張って、待ってるから。
1月15日、近所の様子