今年のツバメのこと その後
我が家の車庫に営巣した今年2組目のツバメのヒナは、残念ながら7月26日に成長半ばでいなくなってしまいましたが、親(メス)はその日の翌日、そしてオスはその後一か月以上ほぼ毎日来ていました。オスにとってこの場所は、自分の大切な縄張り兼休憩所のようで、特に今年は連日の酷暑続きで、日々同じ時間帯にやって来ては1,2時間涼をとっていました。 また途中ひな鳥と親(オス)が同時に来ていたこともありました(下記)
8月19日 車庫前の電線にやってきた1羽のヒナ。電線から飛翔する瞬間を偶然捉えました。小さな体からは想像できないほどの広く長い翼を展開した美しく力強い姿、この子がこのまま車庫に入ってきました
外の電線から車庫に入ってきた子。 尾が短かく、顔が少しまだ幼いのでヒナとわかります。顔の模様が不規則で少し変ですが、換羽のようで、同じころ親(オス)はもっと顕著に毛がボロボロになっていました。 このヒナはおそらく今年1組目のペアの子だと思います。しかも2組目の親(オス)が留まる場所にいても追い払われたりせず、逆に親(オス)の方がヒナに遠慮するかのように別の場所を選んで留まっていたので、もしかするとこの子も2組目のオスの子かもしれない、すなわち今年1組目と2組目のオスは同じ、 とも推測していますが事実はどうでしょうか
8月27日
昼ゆっくりと休んで、毛づくろいを終えた後、離陸する直前のオス。 リラックスしている時と全く異なる鋭い目
8月30日
少し潤んだ目をしているけれど、うとうとと眠いのです。 車庫は鉄筋コンクリート製なので、猛暑の日でも午前中はまだ温まっていないので涼しいことをツバメもよく知っています。 翌日の8月31日も来ていたけれど、9月1日以降は全く来なくなりました。 おそらく集団ねぐらに集まって暫く過ごしたあと、南の島に向けて出発することでしょう。
行先はフィリピンやボルネオあたりと言われていますが、飛行経路も含めてまだほとんど分かってはいないようです。航空機を使っても数時間かかる大変遠い距離、しかも天敵や荒天に阻まれ、あるいは力尽きてしまうものも当然のようにいて、翌年生まれ故郷の日本まで戻って来れる個体は、決して多くはないそうです。
9月3日、癒しの森コンサートでの「ラフマニノフ/交響曲第2番 ホ短調作品27 第3楽章」を聴きながら、ツバメが大海原を南に向かっている姿を想いました。決して容易くはない旅、けれど必ず到達できると信じて飛ぶツバメたち、
皆がんばって。 そしてぜひまた来年も来て欲しい、待ってるからね。