星とか日々とか

ブログはじめました/2011/12/10

フェルメールとレンブラント 2016年3月19日

2016-03-27 00:09:12 | 音楽 絵画 芸術

3月19日、森アーツセンターギャラリーで開催されている 《フェルメールとレンブラント - 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち》 を鑑賞してきました。 一週間前の3月11日に
《ダ・ヴィンチ》と《ボッティチェリ》展を見に東京へ行ったのですが、日帰りで3箇所見て回るのはとても無理なので最初からフェルメール・・・ は諦めていました。 しかしやはり
今見ておかないと後で後悔するかも。。という気持に駆られ、19日再び東京へ。年度末間際でとても平日の休みは取れないので、混んでいることを承知でお彼岸連休初日の 
土曜日に。 案の定、到着した東京駅は人でごった返していました。 新幹線から地下鉄丸の内線、そして霞が関で大昔よく乗った懐かしい?日比谷線に乗り換えて六本木へ。

作品は60点あり、相当見ごたえがありました。想像していたよりも混んではおらず、比較的ゆったりと鑑賞できました。 フェルメールの 《水差しを持つ女》 は注意して見なけれ
ば見落としてしまいそうな部分も詳細に説明がなされていました。柔らかな光と微かな風のフェルメール、それに対してレンブラントの 《ベローナ》 は、暗がりの中で甲冑を
まとい、右に剣、左にはメドゥーサの盾を持った物々しいいで立ち、けれどそれに反する優しい表情、会場全体が薄暗く、作品にスポットが当たっており、またかなり大きな作品の
ため、その印象は相当に強いものでした。

私が特に気に入ったのは、
・アブラハム・ブルーマールト 《ラトナとリュキア人の農民》
・アールベルト・カイプ 《牛と羊飼いの少年のいる風景》  手前の大きな牛がなんとも好み
・レンブラント・ファン・レイン 《ベローナ》   戦闘のいで立ちと優しい表情の対比
・フランス・ハルス 《ひだ襟をつけた男の肖像》  楕円窓の中の光と影、今そこにいるかの様

勿論これ以外の作品も素晴らしく、まるでそれぞれの作品が個々の物語を持つ映画のようにも感じ、時間が許せばいつまでも見ていたいほどでした。
風景画も相当数展示されていましたが、ここでは3月11日にも持参した小さな双眼鏡が役立ちました。 作品にはかなり近づいて鑑賞出来ましたが、それでもつぶさに観察する
ことは叶わず、ならばと2mほど離れたところから双眼鏡で見ると、まるで17世紀のオランダの田舎や街角に佇んでいるような感覚を得ました。それほどまでに精緻。

夕方、東京から再び新幹線で長野へ、そして夜になると人が殆ど通らず、代わりに狸や狐が時折姿を見せる我が家に到着。 東京との環境との落差(どちらが上ということは
ない)がまた一段と新鮮。 芸術三昧の3月でした。 
フェルメールとレンブラント展は、4月6日~5月8日まで、福島県立美術館で開催されます。東北のみなさん、ぜひ楽しんでください。

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レオナルド・ダ・ヴィンチ と サンドロ・ボッティチェリ 展覧会 2016年3月11日

2016-03-12 22:18:44 | 音楽 絵画 芸術

        

3月11日、レオナルド・ダ・ヴィンチ展(江戸東京博物館)とボッティチェリ展 (東京都美術館)の鑑賞に行ってきました。東京は天気予報どおりに冬に逆戻りしたよう
な寒さでしたが、そのため新幹線が上野に到着したあとも北信濃の服装のままで都内での移動が出来て、かえって楽でした。 双方が開催されていることは2月に
なってから知ったのですが、年度末の3月に行けるかどうかは厳しく、半ば諦めていた時期もありましたが、なんとか仕事のやりくりをして行くことが出来ました。

ダ・ヴィンチ展は、チケットの購入で約10分待ちでしたが、平日だったためか会場内は予想していたよりも空いていました。日本初公開の《糸巻きの聖母》の前は、ここ
も約10分くらい待ち、でも列が作品に対して平行なため、待つ間も遠くから見ることができてストレスはありませんでした。 間近で見る「作品」は、思い描いていたよ
りも小さい、という印象、そしてしっとりとした何とも言えぬ豊かで滑らかな質感、とりわけ聖母の優しく寂しげな眼差しと暖かい右手、そして清楚な装いから
人として、女性としての姿を強く感じました。
会場には、手稿やデッサンなども展示されていて、ダ・ヴィンチの観察眼の鋭さと思考の豊かさに、天才と呼ばれる人とは言え、改めて驚かされました。

1時間半あまりの鑑賞のあと、昼食をはさんで東京都美術館へ移動、ボッティチェリ展の会場は地下から2階まで、氏の師匠や弟子などの作品を含めかなり見ごたえ
のある作品数でした。多くが優美で気品に溢れ、特に《書物の聖母》をはじめとする象徴的表現の中の色彩の美しさが見事でした。「東方三博士の礼拝」もしっかり
と隅々まで拝見しました。

ダ・ヴィンチとボッティチェリ、そしてその師匠や弟子たち、強い思い(特に神への)と入念に練り上げられた技術と類いまれな才能で描かれた作品を、遠い東洋の国で
数世紀を経て見る機会を得られたことに感謝しています。

そういえば、今回初めて美術館に双眼鏡(超小型、2メートルの至近距離まで合焦するもの)を持参しましたが、近づくことが叶わない作品の細部を見るのにたいへん
役にたちました。会場でも双眼鏡や単眼鏡を手に鑑賞している人をちらほら見かけました。

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