啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「十国峠」を歩く

2012-01-21 09:24:07 | 里山

友人宅に2泊も居候して、伊豆半島というか熱海の十国峠を歩いた。里山にするか、旅行のジャンルに分けるか微妙なところだが、今年最初の“山歩きはここ”と決めていたので「歩き」をメインにまとめてみよう。事前の予報では好天が予想されていたが、横浜をスタートした時は薄曇。途中方見え出した富士山は笠雲?が山頂にかかっていた。

「十国峠」(774メートル)。何となくその名を知っている。有名な歌謡曲の詩?伊豆有数の観光地?歴史や小説の舞台?詳しくは判らないが郷愁を惹かれる地名で、友人から歩きのコースの提案を受けた時、すかさず選んだ。

熱海の市街地を抜け、峠に向けて上がる。10分以上走ったかと思うが「姫の沢公園」のサザンカ駐車場に車を停めここから歩く。1キロ程進んで尾根沿いに歩く“石仏の道”にでる。程よい登り、芝が生え整備された遊歩道に小さな石仏。振り返ると熱海市街、初島、相模湾が広がる。岩戸山への分岐点を過ぎ、静かな山道を歩くと“日金山東光寺”。結構、歴史のありそうなお寺様で、今年の安全な山行を祈る。ただし、あちこちにお地蔵様か観音様が祭られ“その度に賽銭受け”を用意してある。いかがなものか。間もなく、先程の寺の関連の大規模霊園に到着。道を間違い、霊園の中を進むと十国峠の展望台が見えた。この霊園、もう少し目立たないようにならないものか???

十国峠からは大展望。相模湾に加え駿河湾、箱根方面や富士山。展望の効く日には大島や房総半島、南アルプスの山々まで見えるのだという。歩き始めてから1時間40分程で到着。“十国峠”と呼ばれる理由は、道中での友人との会話で判ったが、肝心の十の国が出てこない。展望台にキチンと説明されていました。正解は明日のブログで!!!

帰路は出来る限りコースを長く取れるようにノンビリと歩く。ツツジ園やアジサイ園など花期には見事だろう。駐車場に着くのが惜しいと思うほど愉快に下った。

お寺さん(日金山)の入り口に、観音様が祭られ「願い事をかなえてくれる」と書いてあった。可愛らしく、願を懸ける人が多いようなので写真を撮らせてもらった。ところが、願いを叶えてもらうには“祠の中にある小さなお人形を買ってこなければならないようだ”。またお金か!!!!と思ってしまった。写真




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「ビワの花」

2012-01-20 15:35:23 | 山野草

少し雪の積もった景色を見たかったのだが、その気配は無い。山の方は厚い雲に隠れて見えないが、多分積もっただろう。しばらくは歩きにくくなりそうだ。散歩道にビワの花がひっそりと咲いていた。

「ビワ」はバラ科の常緑高木。バラ科というイメージが全くもてないが、専門の方が分類したのだろうから仕方が無い?花期は11月から2月。白っぽいというかベージュ色で、ビロード状に見え、地味な色と形をしている。葉は表がややツヤのある濃い緑で裏面はグレーがかかっている。

ビワは初夏に黄色の豊かな実をつける。実が大きいタイプと、小さくて個数を多くつけるタイプがあるようだ。種が大きくて、美味しい実の部分が少なくなっているのは残念。実は皮をむいてそのまま食べると甘くて美味しいが、缶詰にしたりジュースにしたりするほか、果実酒にもされるなど多様される。葉は乾燥させてビワ茶にされるほか、直接患部に貼って生薬として使われると言う。
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「ミズチドリ」

2012-01-18 08:11:14 | 山野草

「ミズチドリ」はラン科ツルサギソウ属の多年草で、山地の湿地や湿原などに自生しているという。写真を見ると、別の草の葉が丁度重なっているが、実物は先が細くなるランらしい小さな葉が出ていたような気がする。互生する葉は根元に近い下の方の5-6枚が大きく20センチぐらいまで伸びる。撮影した場所は箱根の湿性花園。熱心に写真を撮っている人がおり、初めてみる種だったので名を聞くとミズチドリと教えてくれた。

茎は50センチほどで低かったが、成長するものは90センチぐらいまで伸びると言う。花は2センチ弱と小さく、下から順に咲いていく。花からは芳香を発しジャコウチドリの別名を持つ。

花期は6-7月だというが、写真を撮ったのは8月末。盛期を過ぎていたので草丈が低かったのかもしれない。中型の植物でラン科らしい気品のある清々しい姿が印象的。ネットで調べると尾瀬にも自生しているようなので、今年は是非とも出会って見たい花である。
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「ミズギク」

2012-01-17 08:33:15 | 山野草

どこかで見たことがあるような気がしても、全く違った種類だったと言うようなことは往々にしてある。そんな時は嬉しくなることの方が多い。一方、スミレやキクの仲間など図鑑で覚えようとしてもなかなか頭に入らないものもある。こんな場合は面倒になってしまう。一度こうなると、なかなか覚えられない。

「ミズギク」キク科オグルマ属だと思う。草丈が25-50センチの中型の多年草。8月下旬、箱根の自然園に咲いていた。高山で咲くウサギギクの仲間で氷河期からの生き残り植物だと言うが、すらっと伸びた茎は枝分れしておらずシンプルで静かな佇まい。花径は3-4センチほどで黄色の花を1個だけつける。何か物静かな感じがするのは私だけか。

山地の湿気の多い場所に生えるという。ネットで調べていたら、昨年何回も行った玉原湿原で咲いている写真があった。見逃してしまったのだろう。今年、夏場に行くことがあったらミズギクとタムラソウの写真がターゲットになる。
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「サギソウ」

2012-01-16 08:22:42 | 山野草

フィールドでは見たことがない山野草が、道の駅の花のコーナーで売られていたり、個人の庭や畑で育てられていたり、展示会が開かれたりする。希少な種については育成されているものの方が多いかも知れない。自生した山野草を自然の中で発見し、写真を撮っていきたいのだが、なかなかそうは行かない。最近、自然植物園とかフラワーセンターなどが人気。ここに行くと“エッ”と思うほど多様な植物に会うことができる。高山植物の一部を除くと、殆どの山野草を見ることができる。こんな場所で撮った写真は、出来る限り掲載しないようにしているが、赤城山麓の自然園で撮ったものなど利用させていただいている。自然に近い生育環境を中で保護されているから違和感が少ない。

昨年8月末、箱根方面に旅行した時に立ち寄った自然園。ここにも多彩な花が咲いていた。ネタ切れの今、ここで採った写真を使わせてもらおう。季節感のなさはお許しいただきたい。今週末には十国峠方面に旅行もする??

「サギソウ」はラン科ミズトンボ属で湿性の多年草。7-9月にスッと伸ばした花茎(距と呼ぶようだ)の先に2センチほどの真っ白な花をつける。花の形がシラサギ(白鷺=12月20日掲載)が翼を広げた形に似ているのでこの名が付いた。

自然園や数少ない自生地で懸命に保護しているものまで盗掘されてしまうと言い、自生しているものを見ることは至難の技だという。逆に、育成されて販売されているのを見ることがままある。販売されていても全く興味は無い。せいぜい自然園で生かされているのを見るのが許容限度。

花言葉が“夢でもあなたを想う”だそうだが“こんな素敵な花にどこかの湿原で出会って見たい”と思い続けたい。

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「立処(たとろ)山」(735メートル)

2012-01-15 08:55:03 | 里山

今年最初の山行をどこにしようか迷った。神社に参り水沢山、好きな山の赤城・鼻曲山に南側から・・。雪がなく比較的近い西上州の山。雪を踏んで山を歩くという技術は無いから、独り歩きの山行きは限定されてしまう。ガイド本に載っていて、未だ行っていない西上州の山・・・・「立処山」(神流町)に決めた。ガイド本によれば“家族向き”のコース。“中腹に鍾乳洞のある展望の良い山”と紹介されている。歩行時間1時間25分は少々物足りないが、初めての山歩きには良いかも。いつでも行ける山という思いもあり後回しになっていた。

神流川に沿って万場を過ぎ、中里に入り旧村役場の近く。志賀坂の峠を越え埼玉の小鹿野に抜けるR299に架かる古鉄橋を渡ったところが登山口。鹿の食害をカバーするネットを分けて、畑の中を歩き出す。

「家族向き」コースが頭にあったが、最初からほどほどの急登。杉林を越すと岩だらけの登りや、ガレた急坂が続き、結構手応えがある。踏み跡は多くない。上野村に観光客が多く行く鍾乳洞があり、ここがその場所に繋がる道だと思い込んでいた。つまり“急坂を登りきれば、鍾乳洞につながる観光道に出て、そこからひと登りで山頂”と描いていた。

30分ほど歩き、汗が出始めた頃に鍾乳洞の標識。行ってみるが、“ただの竪穴”にしか見えない。ガイド本には「真っ暗な洞窟の中は童心と探検心を満たしてくれるだろう」とあったが、とても入る気にはなれなかった。洞窟の上部に広がる高さ50メートル以上の大きな一枚岩の上が山頂のようだ。ここまで来ても、反対側が観光鍾乳洞だと思っていたから恥ずかしい。

ロープが張られた急登を10分ほど上がると尾根。さらに10分ほどで頂上に着いた。両神山、大ナゲシ。北側には西上州の山々。西には御巣鷹方面の少し雪を被った山々などの展望が広がっていた。ここに来てようやく「鍾乳洞違いを知った」。

山頂までの所要時間は「家族向き」だが、滑りやすい箇所もあり“お弁当持ちハイキング”の気分だと大変かも知れない。最低でも、滑らない靴で行きたい場所。下の写真は登山口付近(旧・中里村役場方面)と神流川。
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「ハクチョウ」の幼鳥

2012-01-13 08:52:41 | 野鳥

子供が小学生だった頃、釣りや川遊びに出かけた鮎川。堤防沿いは今でも良く歩くが、河川敷には車が入りにくくなったので、最近川沿いに歩いたことが無い。昨日の昼過ぎ“
カワセミ”にでも出会えるのではないか?と甘い期待を持って歩いてみた。昔出入りした場所はチェーンで閉鎖されているが、歩きならどこからでも入れる。踏み跡を頼って広い河川敷に降り藪を横切ると車輪の跡がある。所々には、川の流れに近寄った踏み跡もある。野鳥も多く、カメラを構えるが、警戒感も強いようで逃げ足が速い。

鮎川と鏑川が合流して少し東に下ったあたり。踏み跡を頼って川岸に出ると、少しグレーがかかった羽根を持つ大きな鳥。最初は“ダイサギ?”と思って写真を撮った。更に近付こうとすると飛び上がって去っていったが「コウーコウ」の鳴き声はツルの一声?戻って図鑑で調べると「ハクチョウの幼鳥」と確信した。幼鳥はグレーの色をしていると言う。

もう一つ判らないのは「オオハクチョウ」か「コハクチョウ」。オオハクチョウは体長が140センチぐらいで「コハクチョウ」より少し大きいという。そのため“首が長く見える”という。座っていたのを見つけダイサギと思ったぐらいだから、クビは長く見えた。が、比較するものが無い。

識別の方法で判りやすいのが頬の所にある黄色の部分の差。嘴に向かって伸びる黄色の部分が鼻の先まで長く伸びているのがオオハクチョウなのだという。コハクチョウは鼻の手前で止まっている。この写真では確認できないのが残念

結論!!!!クビが細く長く見えたので「オオハクチョウ」(カモ科ハクチョウ属)としたいのですが・・・・。数百メートル離れた場所にある飛来地は大半がコハクチョウだったような気もするし・・・。ハクチョウの幼鳥にしておきましょう。

※昨日掲載しそこなった「ウグイスと確信して撮った“わからない鳥”の後姿」を改めて載せてみます。
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「エナガ」と「ウグイス??!」

2012-01-12 08:42:03 | 野鳥

なかなか思い通りの写真は撮れないが、何とか野鳥の姿にチャレンジし続けたい。今日はウグイスの写真をと思ったのだが、後姿の絵しか撮れず、なんだか自信が持てず、小さなサイズとなってしまった。エナガの方も何とか移っている程度なのだが、こちらは種の特定は間違いなし。

「エナガ」はエナガ科の小さな鳥。小さな群れを作って機敏に動き、良く目にするがなかなかファインダーに収まってくれない。群れの中にコゲラが混じっていることも良くあり、この鳥を見かけるといつもコゲラを意識し身構えてしまう。尾が体長と同じぐらいで、非常に長く感じる。頭から尾の先までの長さでも15センチ弱。

小さいうえに動きが早く、一定の場所にとどまらない。何羽かで群れているので、次々と飛んでくるのがファインダーに入るのを待っているぐらいで上手く行くことがある。頭のてっぺんから頬に掛け白い毛で覆われているのが特徴。

庚申山の山頂で見つけたのがもう一枚の写真の小鳥。間違いなく「ウグイス」だと思って距離を詰めた。3回ほどシャッターを切ったが2枚は空振り。それなりに・・と言う程度だが、後姿をようやく捉えたのがこの写真。良く見ると、何だかウグイスらしくないような気がしてきた。ウグイスにしては羽の色がありすぎる。13-15センチと小型で、目で見たときには、地味で落ち着いたグレーっぽい色だったのだが・・・。確率は50%程度???
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失敗作ながら「アカゲラ」

2012-01-11 08:36:15 | 野鳥

昨日は風が無く穏やかだった。ブログの絵のネタ探しに庚申山(189メートル)を歩いた。野鳥を狙っていたのだが、歩き始めて間もなくシジュウガラ。至近距離で現れるがチャンスを逃す。“啄木鳥のポイント”でカケスを見つけるがファインダーに入らず。暖かいせいか鳥の姿が多い。

遊歩道南面の日当たりの良い場所。昨年、ジョービタキを撮った場所。同じところで今年も見つけ、シャッターを押した。気に入った同じ場所に今年も戻った“同じ鳥”なのだろうか。掘り切りから男坂に下る雑木林で啄木鳥の鳴き声を聞いた。距離が離れているが「アカゲラ」(キツツキ科アカゲラ属)だ。

幹を回りながら登り、次々と木を飛び移っている。追いかけたが距離はなかなか縮まらなかった。ようやく捕らえてシャッターを押したのが今日の写真。トリミングしてこの程度。ブレもひどく全くの失敗作。今年初めて捕らえたアカゲラだけに載せて見たくなった。

良くご覧になってください。写真の中央付近、頭の部分に少しだけ赤い羽根が見える小さな鳥。実物は25センチ弱。羽の綺麗な可愛い鳥です。今度こそ最っとしっかりとりましょう!!
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「ロウバイ」が咲いている

2012-01-10 08:58:35 | 山野草

カミさんの“要請”で今日は庭に咲いたロウバイ。長瀞の宝登山、松井田町の上増田などロウバイの名所にでも出かけてと思うが、昨年も自宅の庭で写真を撮ったような気がする。私ながらこだわり、昨日夕方に撮った写真の角度(背景)が気に入らず、今朝改めて撮ったのがこの写真。“ロウバイは青空をバックにしないと”としたまでは良かったのだが・・。何だか昨春と同じような絵になってしまったようだ。豊かな甘い香り、寒風の中に穏やかに咲く花びらは、また来年も私達の心をしっかりと捉えるだろう。

「ロウバイ」はロウバイ科ロウバイ属の落葉低木。梅の仲間は“バラ科サクラ属”蝋梅と梅の文字が入っているが別種。花の形が何となく梅に似ているので“仲間”だと思い込んでいた。中国中部が原産地で帰化植物だという。種子には毒があり食べられない。

名は「ろう月」(陰暦2月)に咲き、花が梅に似ていること。ロウ細工のような花が梅の花に似ていることーなどから付いているようだ。
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