田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

わが庭の彼岸花 麻屋与志夫

2022-09-23 12:01:46 | 俳句
9月23日 金曜日 彼岸の中日
俳句です。

●八方に光線はなつ彼岸花

●八方に霊波ひからせ彼岸花

●八方に赤光めぐらし彼岸花

●畦道に火花散をちらす曼殊沙華

●ゲリラ豪雨いまだやまず。原因がわからないだけに心配だ。
ときあたかも、彼岸。お呼びがかかっているのかな。
まだ、呼ばないでと仏壇に話しかける。
わたしは、これから涼しくなると、仏間でご先祖様の位牌を前にして、小説を書いている。
まだ、まだ、がんばらせてください。

●写真を載せられないので、俳句でお茶をにごらせます。
あれっ「お茶を濁す」こんな使い方をしていいのかな。
ごめんなさい。わたしの拙い俳句では写真にはとてもかないません。

●わが家の狭い庭に咲く花々は、カミさんのブログ。
「猫と亭主とわたし」でごらん頂けます。どうぞご訪問ください。



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風鈴のかそけき音色、きいて、きいて。麻屋与志夫

2022-09-20 11:51:19 | 俳句
9月20日 火曜日
●短冊をつけてと舌のすり泣き
風鈴の中にさがってるのは舌という。糸を通して短冊をさげると涼しい音がする。

●短冊をつけて風鈴なりやまず

●風鈴に俳句したため風を待つ

●風鈴に俳句つるして風を待つ

●舌だけを残し風鈴沈黙す
軒下の風鈴が風雨にさらされ短冊が落ちてしまっていた。

●秋深し隣は風鈴はずす人
夏。夜店で買った風鈴。優雅に風に揺れ、涼しげな音色で暑さを和らげてくれた。秋になったから涼しさを呼ぶひつようはなくなった。それは常識。日常的な感覚にとらわれないところに、詩が生まれる。俳句が口をついてでる。舌頭にうかびでることになる。

●秋風や風鈴はずす老婆あり
五月雨で家の前の用水堀の川音がうるさいとなげいていた老婆だ。拙作あり。かわいそうに、風雅を解さぬままさらに年老いていくだろう。

●木枯らしに風鈴の音の鳴りやまず

●木枯らしや風鈴ならせ夜もすがら

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梔子の青葉青虫食い尽くし 麻屋与志夫

2022-09-18 18:23:43 | 俳句
9月18日 日曜日
梔子の青葉青虫食い尽くし

青虫に食い尽くされて葉影なし

茎のみをのこして虫の動き去り

胡蝶にもならで小鳥の餌となり

青虫に食われ葉形は欠けた月

とびあがる猫は目線で蝶捕らえ

●あすは敬老の日。松戸に出かけた妻は娘の家族に会ってきた。
終日雨。体調が悪くいちにちぼんやり過ごす。
今月は小説の方はスランプ。
やっぱり、お年ですね。

●今回だけは、疲れてしまい、推敲せずに下手な俳句を載せました。





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「敬うのなら、金をくれ」    麻屋与志夫

2022-09-14 10:00:51 | 俳句
9月14日 水曜日
まず、俳句です。
首欠けの野仏野分に身をさらし
野仏や立ち去りがたし野趣の村
野仏やなにを願うか団子三つ
横転し苔むす地蔵時雨かな
横臥せし涅槃野仏時雨かな
横臥せし野仏涅槃時雨かな

野仏や首欠けてなお背に野分 旧作です

●俳句を考えているときが一番楽しい。
緊張しなくてすむ。
句作は老後の楽しみにいい、
といったのは芭蕉翁だったろうか。

●わたしは書道を姉の影響で五歳からはじめた。
その後高校生になってからは相沢春洋先生のご子息と書道部で磨きをかけた。
硯で墨をする。
書を書く。楽しい。

●三番目が、英語の本を読んでいるとき。

●小説を書いているときは、あまり楽しくない。
でも、本業だからしかたない。
苦しみのなかに楽しみをみいだしながら、がんばっている。
毎日、精進している。
これで、小説が売れれば楽しくなるのだろうな。

●まもなく敬老の日だ。
敬ってもらわなくていい。
「がんばつてるじゃん」と声をかけられるのがうれしい。
「敬うのなら金をくれ。小説買ってよ」

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卒塔婆に絡みつきたる蛇の衣 麻屋与志夫

2022-09-10 09:21:38 | 俳句
9月10日 土曜日

一葉食み次に移りし虫太り

いつの日か空をとびたし菜虫かな

老いぼれて歳ふるのみの秋の暮れ

閉ざされし門扉明けたし秋の暮れ

烏鳴き人影はなし秋の暮れ

色づきて揺られて光る烏瓜

片羽をもがれて鳩の千鳥足

卒塔婆に絡みつきたる蛇の衣

蛇のから雷雨に耐えて墓標群

墓標群蛇の衣をいかにせん

虫の音を乱し空咳とどまらず

●散文なら良し悪しはなんとか理解できる。
小説なら読者を意識できる。
●俳句はいつものとおり、なにがなんだか、わからない。
作っていて、たのしければいいじゃないか。
句作そのものがたのしい。季題を重んじる。
そのほかのことは、まったく、しっちゃかめっちゃか。




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鹿沼 千手観音堂  麻屋与志夫

2022-09-04 08:45:01 | 俳句
9月4日 日曜日
●朝の室温が24℃になった。温度もだがさわやかになった大気、秋の涼風が庭木の間から吹き込んでくる。上げ下げ窓から虫の鳴く庭を眺めているとルナが寄って来た。珍しくわたしの足元にスリスリ。お腹がすいているのだ。抱きあげて妻の寝床につれていってやった。
「ママ、起きて。お腹すいたよって言いなさい」

●妻が俳句を始めた。俳句の本を読んでいて『端居』とい言葉に感動した。動機はともかく、やっと同好の志ができた。わたしは子供のころから俳句が好きで今日に至っている。ただ、見事な俳句音痴。上手い下手がわからない。まったくわからない。だから進歩がない。

●妻は繊細な美意識を内蔵している。彼女の周囲はすべて清潔で美しいものにとりかこまれている。俳句もよく鑑賞してきた。上達を目指している。すでに、わたしより上級の句をつぎつぎと詠んでいるような気がする。

●千手観音堂のある公園にふたりで初めての吟行に行く約束をしている。あまりみっともない句を披露するわけにいかない。あらかじめ、詠んだ句が下記のとおりです。

仁王門たどりつく道彼岸花

指先にオハグロトンボ仁王様

妻ときし月夜の晩の千手堂

妻ときし彼岸花道千手堂

赤とんぼ観音堂をうめて飛ぶ

蜂の巣のありし跡に千社札

●昔この千手観音堂のある山の麓に中津博君の家があった。ふたりでよくこの観音堂に登って来た。堂の左側の壁に般若の面が掲げてあった。息をつかずに堂を一回りすると鬼が笑う。なんどもためしたが、息が続かなかった。あの面はどうなったのだろう。庇におおきな蜂巣があった。石を投げつけたがズボとめりこんでおちてこなかった。

●「わたしも、吟行にいったつもりであなたに負けないように、何句がつくったわ」
ギャフン。こちらの手の内を読まれている。まさに好敵手あらわる。


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鋏の音人影しめせ秋の月  麻屋与志夫

2022-09-03 10:36:00 | 俳句
9月3日 土曜日
●だいぶ秋めいてきた。
朝夕は涼しい風が吹くようになった。
夕暮れるのもはやくなった。
今年の中秋の名月は九日だそうだ。
狭小庭園で妻はあいかわらず草木の手入れに励んでいる。

藤つるを切る音かすか夕月夜

●夢中で庭仕事をしているので夕暮れたのにも、妻は気づかない。

鋏の音人影しめせ秋の月
鋏音人影しめせ秋の月

●剪定する鋏の音はきこえる。
でもまだ緑の群葉のしげる庭。
狭い庭なのに葉陰で妻の姿が見えない。
庭仕事に打ち込める、妻がうらやましい。
このところ毎日執筆。
夏物のトックリのセーターを着ている。
こんなに暑いのに、おかしいわよ、と妻に笑われる。
だが背筋がぞくぞくするのだ。
このところ咳がでて、透明な痰がでる。
若いときに患った胸膜炎の症状を思いだしてしまった。
上都賀病院に四〇日ほど入院した。
あのとき毎日のように見舞いに来てくれた恋人がいまは妻となっている。
半世紀以上も前のことだ。

●C型肝炎で女子医大に入院していた。三十年も前のことだ。
病室でインターフェロンの注射の副作用でわたしは痛みをこらえていた。
遠い熊野の地で中上健次が治療を断り友人の病院で亡くなったという新聞記事をよんだ。

●脳梗塞を二度も患っている。
もし、これ以上薬を飲まなければならない事態になったら、どうしょう。
健次さんのような毅然とした態度をとれるだろうか。

●まだ、思うような作品が書けていない。
未練がある。
●それよりも、いつの日か、こうしてパソコンにむかっても、文章が思い浮かばない日がきたらどうしたらいいのだ。

●秋の感傷という。
わたしはこのところじぶんがこの世からいなくなってしまったらという感傷どころか、死についてばかり考え、不安におののいている。

●情けないです。



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師と老いて個展にいそぐ枯葉路  麻屋与志夫

2022-08-30 16:25:54 | 俳句
8月30日

炎天やいくところなし藤のつる

藤の蔓四方にのびて模索する

藤の蔓模索のはてにからみあい

からみあう枝葉を越えて山の藤

藤弦に針金を見るからみあい

拙句浮きては沈む月の海

拙句浮きうれしや追う白日夢

拙句ころびころびて落ち葉たき

わが俳句ころびまろびて落ち葉たき

枯れ落ち葉はらりととまるわが句帳

わが句帳はらりと紅葉はのりて落ち

紅葉が一片花となるわが句帳

枯れ葉はらりと落ちてわが句帳

わが句帳落ち葉花となり閉じられず

枯れ葉なお花を恋して落ちきれず

空に舞う枯れ葉はいまだ花を恋し

師と老いて個展にいそぐ枯葉路
老いてなお個展に急ぐ紅葉道

美術の秋。恩師から個展の案内をもらった。
たまたま、公園を横切った。
恩師の矍鑠とした姿、わたしのほうが年寄りに想えた。


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雷鳴に花瓶の薔薇の散りし音 麻屋与志夫

2022-05-26 16:20:08 | 俳句
5月26日 木曜日
23日の夜半。激しい雷雨があった。

雷鳴にパソコンを切る深夜かな

稲光り猫とび起きる夜半かな

雷鳴に花瓶の薔薇の散りし音

雷鳴に猫逃げ込むソファ下

今年の五月の天気はおかしい。
寒暖の差がありすぎる。
昨日は室温28℃。
ルナもげんなりとしていて食欲がなかった。
息子にかねてから薦められていた『世界最速のインディアン』を観た。
感動した。
若いときの夢を忘れず最後までがんばりぬいた男の物語だ。
わたしも、この世からおさらばするまでに、じぶんで納得のいく傑作を書きたい。
前立腺肥大で、オシッコはまめにでる。
ところがちょろちょろ。
脳梗塞に二回もおそわれている。
それに、北斎の享年に間もなくなる。
これでは、原稿に目を通してくれる編集者はいない。
新人賞に応募しても、歳をみて、引いてしまうだろう。
それに第一、内容が面白くない。
たったいちど、井上雅彦さん編纂の異形コレクション『魔地図』の読者投稿欄で佳作にとりあげてもらった。
そのときでさえ、最高齢者なので、敬老の意味もあって取り上げてくださったのだと思う。
嬉しくて大森の駅で下車するのを失念した。
あれからでも、何年たっているのだろうか。
『夢を追わない人は野菜もおなじだ』いい言葉だなぁ。
小説を書くことに意味がある。
そう信じて書きつづけている。



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散り敷きて薔薇は二度目の華咲かす 麻屋与志夫

2022-05-23 09:30:43 | 俳句
5月23日 月曜日
昨夜は雷雨。あまりにも激しい雷鳴に妻はパソコンの電源をぬきに起きた。
これで今年の五月のバラも終わりだろう。特に蔓バラがかわいそうにほとんど落花してしまったろう。そんな寂しいことを考えながら、わたしはうとうとしていた。

散しバラうち重なって二三段

散り敷きて薔薇はまた咲くしたたかさ

●バラは散ってもその花弁の美しさはいつまでものこっている。
妻はその花弁をガラスの容器に入れて楽しんでいる。桜や椿はそうはいかない。

散り敷きて薔薇は二度目の華咲かす

散り敷きて薔薇はふたたび華咲かす

残されし花弁震える薔薇落下

●大輪のバラの花弁が床の間に落ちた。花瓶にのこされたバラが、散っていった一片の花弁を懐かしむかのようにふるえていた。

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