田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

文子恋に死す2 麻屋与志夫

2010-04-30 01:47:27 | Weblog
part14 文子恋に死す2  栃木芙蓉高校文芸部(小説)


69

凄惨な言葉になにもいえなかった。
それでも玉藻はおずおずといった。

「それほどまでにしてもらったら悪いわ」
「そんなことはない。
わたしは、玉藻さんをあのとき助けた気でいた。
でも、この土地から出られないように封印した。
それって……死ぬより辛いことがあったはずよ。
例えば、翔太さんを追いかけて上京できなかった。
ただこの土地で、
この家で待つだけしかできなかった。
さぞや辛かったことでしょうね」
「だからって文子さんがしようとしていることは、
あまりに犠牲が……おおきすぎる。
わたしはこれでいい。
翔太がこのまま死ぬようだったらわたしも死ぬ。
あまり長く生きすぎたからこの辺で死んでもいい。
さいごに翔太と暮らせてうれしかった。
生涯の幸せをこの短い日々の暮らしで味わった」
「いいえ、玉藻さんと翔太さんには、
これからも末長く生きていてもらいたい。
わたしは龍之介と人としての生活をまっとうする。
それでいいわね? 龍、それでいいわね」
「ああ、文子と同じ棺に横になる。
目覚めた時代でひととしての生涯を送るということだよな。
それでいいよ」

文子の下宿に隠してある棺はタイムマシンだ。
監察官文子はどこへでも神の思し召しのまま移動できる。
そう龍之介は文子から知らされていた。

「いつの時代でも文子と一緒なら、それでOKだ」


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文子恋に死す  麻屋与志夫

2010-04-24 11:28:17 | Weblog
part14 文子恋に死す 栃木芙蓉高校文芸部(小説)


68

文子の口から紡ぎだされることば。
呪文のようであった。

文子にしかできないこと。
文子だけが出来ること。
それはどういうことなのたろう。
 
低いが咆哮のようなうめき。
見るに堪えない苦しみ。
……にもだえる翔太を玉藻がみつめている。
玉藻がうけたかみ傷はもう肉があがり治りかけている。

「翔太はどうすれば助けられるの。
教えて」
すがるように文子にといかける。

「輸血。
それしかない。
それもわたしの血を輸血するしか。
翔太さんを助ける道はない」

血液型が合うとか合わない、
ということは、
文子の血にはもんだいはないのだろう。
だれにでも、
フィットするのだろ。
文子の命の秘密は、
すべてその血にあるのだろう。

「それをすると、
わたしは、
ひとの血を輸血してもらわなければならなくなる。
そして、
すべての能力をうしなう。
わたしは、ひとになる。
平凡な女になる。
普通の女になる。
翔太さんはひとにはもどれない。
だから玉藻さんと長く、
生きていける」

玉藻と龍之介はその内容の壮絶さに気づき絶句する。


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玉藻と翔太の恋8 麻屋与志夫

2010-04-22 17:51:28 | Weblog
part13 玉藻と翔太の恋8 栃木芙蓉高校文芸部(小説)


67

「たった一つ、
翔太さんを助ける方法がある」
「どうする」
龍之介は文子にいった。

「教えて、監察官。
わたしは翔太とかならずまた会えると待っていた。
やっと再会してともに暮らすことができたのに。
ふたりでこの庭にバラを植えようと話し合っていたの。
わたしだけ、
ひとり取り残されるのはいや。
また独りぼっちになって生き続けるのは、
いや。
なんでもする。
なんでもしてあげたい、
翔太のためならわたしなんでもするから。
教えて」

「わたしでなければだめなの。
わたしにしかできないことなの」

「どういうことなの」
龍之介が文子にたずねた。
「なんとかして……文子さん。
みんなで、
翔太やわたしと、
ここにバラ園を造りましょう」


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玉藻と翔太の恋 7 麻屋与志夫

2010-04-20 07:27:46 | Weblog
part13 玉藻と翔太の恋 7 栃木芙蓉高校文芸部(小説)


66

白鞘から抜かれた刀身が、
月光にきらめいた。
一瞬手頸が、
剣を握ったままの、
下野のふたりの手頸が弧を描いて夜気にとんだ。

翔太は鞘を杖としている。
ようやく立っている。
龍之介は危機一髪の場にかけつけたことを実感した。
Gここまで追い詰めた者たち。
許せない。

「こい!!!」

あまりにも敏速な剣さばきなので、
血糊も脂もついていない剣を、
龍之介は青眼に構えた。

「どうした、
甲源一刀流栃木宗家、
机龍之介がお相手する」

自らも鼓舞する龍之介の宣戦布告だった。
「そして、
そこにおいでのかたは、
扶桑高校第64代番長だ」

山をも揺るがすような声が下野軍団の背後でした。
植木が知美とともに、
芙蓉高校の制服をきた、
番長グループの猛者を引き連れてそこにはせ参じていた。

「番長を引き受けてくれてありがとよ。
これでおれも心おきなく卒業できるぜ!」

いままでは、個対個のたたかいだった。
だがみかも山の公園は戦いの場となった。



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玉藻と翔太の恋 6  麻屋与志夫

2010-04-19 08:40:29 | Weblog
part13 玉藻と翔太の恋 6 栃木芙蓉高校文芸部(小説)


65

「龍ちゃん。
翔太を助けて。
三時間もああして戦っているの。
わたしたちずっと見はられていたのね。
それなのに……わたしが油断してこの体たらくよ」

玉藻の首筋から血がしたたっていた。
皮膚が噛みちぎられて、
赤紫の爛れたような肉が露出している。

「わたしには、
吸血鬼の血がながれているから発症はしないはず。
翔太はまもなく高熱がでて苦しみだすわ。
やっとあえたのに……こんなことになるなんて、
かんがえてもみなかった」
「玉藻さん。
だれに噛まれたの。
噛親を倒さないと、
翔太さんがまもなく、
大変なことになる」

玉藻が力なく持ち上げた手で指差したさきに、
公園の管理人の制服をきた女がたっていた。

「あれは。ちがう。
作業服は隠れ蓑。
あれは悪魔。
わたしたち共通の敵」
「よくぞ、見破ったな。
監察官、文子。
おまえとは遠い昔、
どこぞで、会った、記憶がある」
「わたしは、神の庭園で……」
「その話はきいたばかりだ、忘れはしない。
そのすぐ後に、
神の庭園を追放されてこの大地に降り立った頃に、
会ってはいないか?」

文子は悪魔の言葉は無視した。
ボウガンの矢を飛ばした。
Gをかばって、
龍之介も白鞘からギラリと剣を抜いた。
文子の放った矢は悪魔の肩をかすめたのみ。

「あいつに噛まれたのなら、
吸血鬼熱の発症はないはず。
あいつは悪魔、吸血鬼を束ねる者。
でも吸血鬼ではないはず」

文子が龍之介にささやく。

「龍ちゃん、翔太を守って」
よほど気がかりなのか、
玉藻がくりかえしていう。

「りゅうちゃん、
りゅうちゃんとお前、
沖縄の人気キャラかよ」
せせら笑いながら下野の剣士がふたり迫ってくる。
狐火のパリャーが弱ってきたのか。
同時にふたりの侵入をゆるした。
このままでは、
軍団が一斉に切りこんでくる。
龍之介はあせった。
一気にふたりに対して白刃をきらめかせた。



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玉藻と翔太の恋5  麻屋与志夫

2010-04-18 09:01:18 | Weblog
part13 玉藻と翔太の恋5 栃木芙蓉高校文芸部(小説)


64

「一番ハイランクの九尾の術のひとつなの。
体内からプラズマを放電して周囲に狐火の結界をはる。
でもね、この術をつかうと寿命が確実に百年は縮まるというのよ」
「お九さんはそんなすごい技をもっていたの?」
「感心している場合でないシ。
身の危険に陥ったときでないと使わない技なの」
なにがGにおきたのだろう。
龍之介は不安で身体がふるえてきた。
敵に襲われてもひるむようなGではない。
龍之介は山の斜面を走りだした。
いまいくからG、
どうしたの?
敵は浮遊霊なのか!!
Gが負けるわけがない。
甲源一刀流免許皆伝。
幼くして鬼神をもしのぐ太刀筋を約束されたGが、
いまは老いたりといえども、
まいにち鍛錬を欠かさないGが後れをとるわけがない。
書に明け暮れる生活をしていても密かに素振りをくりかえしている。
そのGの剣士としての技はどうなっているのだ。
みえた。
狐火のともるサークルの外側に浮遊霊が分厚い層をなして群れている。
そして下野高の黒い制服の軍団が、
得物をひっさげて、
狐火の結界に挑んでいる。
サークルのなかに飛びこんだ黒服がバチッとショートした。
青白い焔が学生服の袖からたちのぼっている。
それでも無事だ。
白刃をきらめかせてGにきりつける。
Gの剣が男の腕をしたから切り上げた。
ウギャアと絶叫が上がる。
白刃を持った腕がどさっと大地におちた。

「つぎ」

Gが気合いをかける。
足もとには下野軍団の猛者たちの腕がつみかさなっている。
Gの背後にお九さんがよこたわっている。

「おう、龍之介か。よく来た!!!」
「玉藻さんしっかりして」
文子が玉藻を引き起こした。
「油断した。
九尾族の生き残りのものに声をかけられたと思い、
油断した、すきに」
「噛まれたのね???」



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玉藻と翔太の恋4  麻屋与志夫

2010-04-11 22:25:56 | Weblog
part13 玉藻と翔太の恋4 栃木芙蓉高校文芸部(小説)


63

「番長!!」
前でハンドルを握った文子の声がとんだ。
???……。
じぶんに呼びかけられていると気づくまでに数秒を要した。

「引き受けたのね」
「ああ。こうでもしなければ、芙蓉軍団は動員できないからな。
なにかとてつもない敵のおおきな渦のなかに飛びこむ予感がする」
「どんなことがあっても、
わたしは龍の味方よ。
龍の敵はわたしの敵だから」
「いままでも……なんども助けてもらっている。
ありがとう」
「こちらこそ……」 
東入口でバイクをおりた。
閉園されているので人影はない。
だがなにかざわついている。
ときおり浮遊霊が木の影からこちらを覗いている。
「番長にも。みえるんでしょう」
「恨めしそうな顔してる」
「子どもだ……よな???」
「怖がらないで。
なにがあるの?
なにが起きているの?? 
教えてくれるかな???」

文子が木陰からこちらをうかがっている霊に話しかける。
霊の周囲で波動が発せられている。
「わかったわ。ありがとう。
お母さんをみつけたらもどってくるように伝えてあげる」

オジちゃんと若い女の人を仲間にしようと、浮遊霊たちがしてる。
そういうことだと、文子が翻訳してくれる。
「翔太Gと玉藻さんのことだ」
 
「あっ。狐の嫁入り」

はるか彼方、
ふたりの向かう先に、
ポウッと小さな提灯に明りをともしたような行列が見える。

「あれは玉藻さんが、結界を張ったの」



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玉藻と翔太の恋3  麻屋与志夫

2010-04-10 08:19:39 | Weblog
part13 玉藻と翔太の恋3 栃木芙蓉高校文芸部(小説)


文子の日記。 

庭をのぞこうと顔を寄せた窓ガラスは、ひんやりと春の宵を溜めていた。
庭では成仏できない浮遊霊が恨めしそうに漂っている。
青頭巾にでてくる大中寺の僧侶の犠牲者だ。
僧侶は成仏したのに彼らはこの地にとどまったまま毎晩迷い出てくる。
この家にしてもひたすらに空虚化し続け、
廃墟となるはずだったのだろう。
それを救ったのは玉藻さんの翔太さんへの愛、
うらやましいわ。
でも、まさかの居候。
わたしも愛する龍のそばにいられるなんて思わなかった。

「龍。何かおかしい」
浮遊霊が渦をまきだした。
巨大な渦を巻きながらトルネードのように移動する。
みかも山の方に去っていく。
むごたらしい死に顔の重なりあった渦。
恨みのうねり。
凶兆だ。
みかも山で何か起きている。
「帰りが遅いと心配していた。
この辺の地理に明るい玉藻さんがついているから……
とおもっていた。
でもちょっと遅すぎる」
 
「オス番長だ」
携帯からは知美の快活な声がした。
植木の声音を使っている。
「番長のようすは?」
「かわったほうがよさそうね」
龍之介のただならぬあわてように、
知美が敏感に反応した。
「番長!! みかも山に文子のバイクでむかっている。
なにかおきてるらしい。
Gと玉藻さんが遭難したのかも……」
「わかった。
副番以下、グループの全員を動員する。
でもそれは番長にしかできない制約がある。
引きうけてくれるか」
「番長は政治家になれるよ」
「いいんだな」
「こんな、ぼくでよかったら」
「謙遜なんか……らしくないぞ」

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玉藻と翔太の恋2  麻屋与志夫

2010-04-08 08:37:15 | Weblog
part13 玉藻と翔太の恋2  栃木芙蓉高校文芸部(小説)


61

広々としたなだらかな傾斜にカタクリの花の群落があった。
「うわぁ、キレイ。夢にまでみた堅香子のお花畑」
華やいだ声で玉藻が詠嘆する。
カタクリの花の咲いていない場所をみつけてふたりはよこになった。

「カタクリの花に囲まれて幸せ。
いつかこういう日がくるとことを期待していた。
もうどこへもいかないよね……翔太」
「いくとしたら、
三途の川を渡って……地獄かな? 
吸血鬼とはいえ、あまりにおおくのものを殺し過ぎた」
「殺風景な話ししないで。
その話はあとでいくらでもきいてあげる。
このままの時間がいつまでも過ぎていくといいね。
はなればなれでいたからこれからはいつも一緒だから」
「死んだら、お九さんの棺にいれてくれるかな」
「ええどうぞ。バカいわないで。
なにか不吉な予感でもするの」
「ひとはあまり幸せすぎると、不安になる」

木漏れ日が翔太の顔にかかっていた。
「なに考えてるの」
「親が、
翔太なんて今風のわかわかしい名前をつけてくれたことに感謝していた。
これが嘉右衛門なんて古びたなまえだったらムードをこわす……」
「なにいってるの。
名前なんて人間につけられた符丁のようなものよ。翔太」
玉藻の顔に太陽がかかった。
「紫外線はお肌の敵なのよ」
ふたりは声をたてて笑った。
「愛してるよ、お九さん。
もう何処へもいかない」
「ずっと……一緒よ。
ああ……長生きしていてよかった」
ふたりはその玉藻の言葉の意味を考えてプッとふきだした。

お九さんのいう、長生きとはどれくらいの長さなのだろう。

でも、恋する者にとっては、
この瞬間も永遠に感じられる。
永遠も瞬間に思える。
時間はふたりの周囲でとまっている。

「こまりますよ。こんなところで寝ころばないでください」
公園の管理人の制服を着た女性に注意された。
玉藻が立ちあがった。

制服の女性が驚いて玉藻をみている。
「玉藻さま、玉藻さまでは? 
まちがいない。玉藻さまだわ」

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玉藻と翔太の恋  麻屋与志夫

2010-04-07 09:24:05 | Weblog
part13 玉藻と翔太の恋 栃木芙蓉高校文芸部(小説)


60

「翔太。みかも山に香堅子(かたかご)の花をみにいかない。
栃木の外でデートできるのよ」
「ああ、咲いているだろうな。
カタクリ花の群落があるらしい。でかけてみるか」
玉藻はうきうきとした顔になった。
まるで乙女のようだ。

初めて会ったとき、
翔太は玉藻をカタクリの花のようなひとだと思った。
すると、
「うれいいわ。カタクリの花ことばは初恋なの」
ということばがもどってきた。

玉藻はあのころとすこしもかわっていない。
おれはいまでもお九さんを……かわらずに恋している。

でもひとである悲しさを、
わびしさを、
むなしさを感じている。
この老いぼれかたはなんとしたことだ。
これでも剣道で体を鍛えぬいている。
ほかの同世代の老人より若いつもりだ。
だが玉藻はいまもわかわかしく、
美しい。
そして……
お九さんはずっとこの道場のあるわが家をまもってきてくれた。
家は人が住まないと朽ちてしまう。
白昼が苦手な彼女は、
夜になると鹿沼箒で部屋の埃を掃き出した。
廊下を雑巾がけした。
そうした彼女の動きが障子に映り「お化け屋敷」の都市伝説が生まれた。
いつかかならず翔太がもどることを信じて、
この封印された場所で待っていてくれたのだ。

「稲荷寿司もつくったわ。コンコン」
玉藻は少女のようにハシャギ、
おにぎりをつくった。
「お九さんが、
そのコンコンというしぐさをするときはすごくたのしそうだ」
「わすれたの、
わたしは白面金毛九尾の狐に妖変できるのよ。
妖狐に変容して野を駆けたいわ。
コンコン」
玉藻はニコッと笑った。
たまらなく愛らしい。
おれたちは結婚できなかったから〈愛〉をもちつづけられた。

恋するひとは恋人とともにあってひとり、恋人の魅力を知るのは自分ひとりだ。それが恋するひとの歓ばしい地獄である。(マルセル・ジュアンド)
 
「翔太がわたしと別れるとき、
流した涙をわすれなかった。
わたしは翔太のように若い恋人をもったのははじめてだった。
わたしは権力者にばかり尽くしてきた。
あげくのはてに、
傾国の悪女あつかいされて……悲しかった。
ここを終の棲家とすることにした。
そして翔太にあえた。
若すぎる恋人の流した涙を頼りに、
この道場を守りつづけてきた。
いつか、
翔太がわたしのところにもどってくることを信じて、
生きてきた。
それがむくいられた。
こうして翔太とくらしているなんて、
夢みたい」

玉藻はうれしそうに話つづけている。
玉藻の笑顔をみているのがおれのよろこびだ。

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