田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

夢見るGGの夢占い 6  「畳鰯のしぐれていくか」 麻屋与志夫

2015-02-27 06:38:47 | 夢見るGGの夢占い
2月27日 金曜日

夢見るGGの夢占い 6

●奇妙な夢を見た。

わたしは仙人に師事していた。

老師が去っていく。

後ろ姿を拝んでいた。

「もう示寂するからな」

仙人のようでもあるし、

高僧のようでもある衣の後ろ姿をわたしは拝んでいた。

「もう、教えるだけのことは、教えた。あとはこれを食べてみろ。食すれば死ぬかもしれない。なにもかも明白にわかるようになるかもしれない」

渡されたのは畳鰯。

みたいなものだった。

何枚も重ねてあった。

蜂蜜のような汁にひたして渡してよこした。

わたしはなんのためらいもなく、

恩師の後ろ姿の見えるうちにソレを食した。

汁にひたした訳なのに、ソレは乾燥していた。

パリパリと音をたてて食べた。

このまま恩師のあとを追うことになってもいい、

と思って食べつづけた。

占いコーナー。
●さてさて、むずかしい夢をみたものだ。
でも、高尚な夢の割にはわたしのなかでは、
俗人としての解釈が成り立つ夢だった。
さくや、寝る前に「山頭火」をしみじみと読んだ。
「泊めてくれない村のしぐれを歩く」
「蕎麦の花にも少年の日がなつかしい」
「うしろすがたの しぐれてゆくか」

●あの仙人の姿に山頭火の後ろ姿を重ねた。
ビンゴ。
あれは山頭火だったのだ。

●畳鰯にいたっては、
トホホはずかしいのだが告白する。
ベニマルで売っているそれを見て一杯やりたいな、
と思ったものでした。
そうです。
畳鰯で飲むのが好きだった黒川さんのことを思い出していました。
大関さんは生きているからいちど畳鰯で飲みたいなと飛躍した。
やはり、ノミスケは飲み仲間のことばかり考えているのですね。

●さしたる高潔な思想的な意味のない『夢』と、
解釈できることがうれしいのだか、
俗っぽくて、
アホやなと自嘲するべきなのか、
さっぱりわかりません。



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怪談書きませんか/栃木県芙蓉高校文芸部
著者麻屋与志夫
250円(+税)  (税込 270円) 

古い怪談のある栃木。いま新しい怪談誕生。恐怖、戦慄保証付き


栃木には大中寺の七不思議がある。特に『馬首の井戸』や、秋成の日本吸血鬼物語の嚆矢(こうし)ともいわれている『青(あお)頭巾(ずきん)』は有名だ。―― その土地は、いま外来種ル―マニヤ吸血鬼の侵攻(しんこう)を受けている。吸血鬼監察官の文子と龍之介は敢然(かんぜん)とその敵に立ち向かう。龍之介のジイチャン翔太も愛する九(きゅう)尾(び)玉(たま)藻(も)と、命がけの抵抗をする。二組の恋人同士が最後にたどりついた境地(きょうち)、1000年の時空(じくう)を超えた愛の不滅(ふめつ)の物語。あなたは恐怖し、そして純愛に涙する。

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ジャンル文芸レーベル惑惑星文庫出版社名惑惑星



リリの抜糸/クーンツを読む/塾生が増えた  麻屋与志夫

2015-02-26 18:37:44 | ブログ
2月26日 木曜日

●リリチャンの抜糸。

三週間ぶりで下腹部から手術のあとを縫い合わせた糸が消えた。

だいぶ、毛も生えそろって来た。

あしたは、エリザベスカラ―を外していいことになっている。

さぞや、よろこんでまたオイタするのだろうな。

●午後雨。寒い。

でも、これは春を呼ぶ雨だ。

柔らかなバラのトゲ。

花々が芽吹くのももうすぐだ。

●カミサンがだいぶ元気になった。

わたしのほうは、緊張がゆるみ、体が不調。

風邪をひきそうなので、

きょうは一日ぼんやりとすごした。

昨夜など、12時間も寝た。驚きだ。

よくもこれほど長時間眠れたものだ。

●クーンツのフランケンシュタイン読破。

再度、読み返すつもりだ。傑作だ。

オッド・トーマスからクーンツの方法論がかわった。

古典的な小説の書き方からアンチロマンの方法論にアプローチしてきたようだ。

興味ある。

●塾生が一人増えた。

うれしいな。


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認知症にかからないためには――詩を書こう 麻屋与志夫

2015-02-25 04:56:18 | ブログ
2月25日 水曜日
●鹿沼詩友会での三分間スピーチ。

10周年おめでとうございます。
機関誌「かぬま詩草」も発刊して10年、
ひとつの同人誌が10年つづくというのは、
たいへんなことで、
すばらしいことです。
わたしの好きな田村隆一の詩に次のようなフレーズがあります。
詩は青春の文学だなんて後進国の嘘っ八だ
目がかすみ
耳が遠くなり
口からヨダレがたれてこなかったら
詩は生まれない

わたしたち老人の励ましになるような隆一先生の断定です。
(ここで会場を見まわしたのだが、平均年齢70歳を越えている皆さんが真剣にきいていてくれる)

がらり、話題がかわります。

厚労省の発表です。

●10年後には65歳以上の高齢者の5人に1人は認知症になる。

わたしたちがゾッとするようなことですね。

そこで、ネットで調べました。

すると、本をよく読み、

文筆に携わっている人がいちばんボケにくい。

ごめんなさい、ボケなんて禁句ですよね。

わたしも、ボケがはじまったかな。

そんなことはありませんよね。

ともかく、

俳句、短歌、詩、随筆、小説。

なんでもいいから、

文章を書いている人は認知症にかかりにくい。

認知症になっている人が少ないらしいのです。

(みなさん、ほっとした様子だ)

脳が活性化していなかったら、

文章は書けませんからね。

●あと10年。

わたしは91歳になります。

おそらく、ヨダレをたらしているかもしれません。

すると詩を懐胎できそうです。

わたしにも、詩が書けそうです。

だって尊敬する隆一先生が、

そう断言してくれているのですから。

(田村隆一の詩の魅力は江戸っ子の歯切れのいい断言にあるんだよな、と心のうちで、想いながら最後の言葉をつづけた)

●書き上げた詩を持ち込みますから、

あと10年はこのメンバーでこの雑誌をつづけてください。

おねがいします。

●一昨日のブログではスピーチの内容が伝わらないと思います。忘れないうちに再録しました。



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一陽来復  麻屋与志夫

2015-02-24 16:46:26 | ブログ
2月24日 火曜日

●T歯科往復歩く。40分。

●昼ごろ、カミサンと買い物。

「副鼻炎、だいぶよくなっていたわ」

カミサンはうれしそうだ。

上都賀病院に行って来た。

いつも2人で行動しているのだが、

今日だけは別々だった。

●風は春風。

春一番が吹いたと言うニュースはまだ聞いていないが。

風にはしっとりとしたうるおいがある。

男体颪のかさかさした北風とちがい、

ほほにやさしく吹き寄せてくる。

ときおり強く吹くが、

それでも寒さは感じられない。

いよいよ春だ。

小説を書くのにいちばんいい季節がやって来た。

がんばるぞ。

●カミサンの病気も薄い紙をはがすようによくなってきている。

咳をする回数も、

痰も頻度がすくなくなっている。

よかった。

●米5キロ。

その他で5キロ。

10キロくらいの荷物を背に、

春風の吹く街をひさしぶりで陽気な気分で歩いた。




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超短編小説 2 「70年ぶりの同窓会」 麻屋与志夫

2015-02-24 08:54:11 | 超短編小説
超短編 2 「 70年ぶりの同窓会」
 


いま生きている友だちだけで同窓会を開こうじゃないか、というハガキがまいこんだ。
いまどき、連絡はほとんどメールだ。
ポトンと郵便受けにハガキの落ちる音がした。
少し音が華やかだとおもったら往復はがきだった。
たまたま庭で女房の遺したバラにミズやりをしていたのでその古典的な連絡手段を喚起する音をきいた。
郷愁と懐古の情にひたりながら手に取ったハガキの文面は、それら二つの感情を満たすのに十分なものだった。
でも、二度と帰るまいと思って後にした故郷だ。
どうしたものだろう。
生きている友だちだけでというが、そうだろうな。
小学校の卒業が敗戦の翌年。
あれから70年。
迫害されて故郷を出てから、綾小路きみまろ、ではないが「あれから40年」。
村八分はいまでいえば、モラルハラスメントだ。
葬式と結婚式いがいには地域住民とのつきあいができなくなる。
その二つの行事だけは、つきあってあげる。
二分だけの許された交流。
その二分のつきあいもなかった。
これでは村十分だ。
おやじとおふくろの葬式もじぶんたちでだした。
暴力をふるわれるわけではないが、それだけに大変たちのわるい差別だ。
受ける側の精神的な苦痛は計り知れないものがある。
その迫害が――、大学を出て、結婚し東京で生活していたのに、両親の病気で呼び寄せられた東北の田舎町にもどってから、何年もつづいた。
「都会モンは、挨拶もできないんだ」
「バカダネ」
「さっさと出てけばいいのに」
「なにメソメソヤッテンダベナ」
ゴミの集積場にポリ袋をさげていくと、まず近所のバーァさんたちの悪口を耳にしなければならない。
「ここにゴミだすな」
などとカミサンが置いたゴミ袋をけとばす。
カミサンには嘆かれたが、そのうち止めるだろうからと、とりあわなかった。
イジメはエスカレートした。
カミサンは小柄で、弱々しかった。
田舎町の意地悪バーァさんのスケープゴートとしては手ごろだったのだ。
裏庭で悲鳴が起きた。
急いで駆けつけると、カミサンが指さす先に猫の死骸がなげこまれていた。
二、三匹死骸を投げ込んだ後。
ついに首をきられた三毛猫がなげこまれた。
カミサンは恐怖で寝込んでしまった。
小学校四年生になる息子が担任の女教師にいじめられた。
陰湿ないじめだ。
教室でなにかなくなると、「あんたがやったのね」といって叱責される。
「ぼくやってない。やってない」
と母の胸で息子は泣きじゃくっていた。
運動会の日には、町内別に席がきまっているのだが、わが家の席はどこにもない。
隣組の回覧板も回してよこさない。
酒屋をしている会長がまわさなくていいから、と言っているから――。
イジメはエスカレートするばかりだ。
学校帰りにカミサンと息子が犬をけしかけられた。
ころんで、ふたりとも、擦過傷。
満面に激しい恐怖と苦悶を浮かべて、息子は泣きじゃくっていた。
我慢も限界だった。
わたしは木刀をもって町内会長の〈酒屋〉に殴りこむ気で家をでた。
カミサンが追いすがってきた。
〈わらの犬〉のデイビットのように危うくぶちきれるところだった。

迷った挙句、出席しない。
に○をつけた。
池に小石を投げ込む人は、その石が池の中の鯉にとっては致命的打撃をあたえるなんてことは考えない。
わたしの家族は東京に逃げもどったが、そのご不運つづきで、きれいに家族は解体してしまった。
いまでは、わたしひとりが生き残っている。
一週間後、さらに往復はがきが来た。
前と同じ文面のものだった。
ただし添え書きがしてあった。
個人的な内容だった。
発起人のひとりになっていた、田村信子からだった。
旧姓橋本とあった――。
「あの村八分の元はわたしにあったのです。わたし村瀬くんことすきだった。だから、東京からわかくてきれいな奥さん連れてもどってきたとき、嫉妬した。『あんなひと、東京へ戻ればいいのよ』とつい口にしてしまった。それをきいたわたしのとりまきが、あんなことを、イジメをはじめるなんておもわなかった」
わたしは覚悟をきめた。
こんどは出席します。
に○をつけた。

震災で街は一変していた。
橋本御殿、彼女の家は造り酒屋だった。
威容を誇った屋敷は津波で跡形もなくなっていた。
村十分の先頭に立ってわたしたち家族を迫害した自治会長の酒屋さんもどこにもなかった。
街は茫漠とした荒れようだった。
橋本酒造、この街の旧支配者はどこにもその痕跡を残さず消えていた。
小高い丘からみおろす街は、わたしの記憶に在る街はどこにもなかった。
唯一つ残った丘の上小学校。
その教室に入ってた。
まだ、誰もきていなかった。
わたしが学び、息子が学んだ教室は静まり返っていた。
もうこの教室には生徒がいなくなっていたのだ。
街は全滅した。
教室の引き戸がひかえめにひらかれた。
腰の曲がった老婆がひたひたと足音を立てて近寄って来る。
その後から、むかしの面影などない。
どう見ても同級生とはおもえない老人たちが。
よろよろと老婆につづいて教室にはいってきた。
さいごの老人が、がたがたやって、引き戸をしめようとしている。
力がないためなのか、地震のゆれで建てつけがくるってしまったためなのか。
閉められない。
苦労している。
わたしは老人にかわって、やった。
なんなく引き戸は動いた。
老人が誰なのか、おもいだせない。
老人はわたしを見上げ「ヒロボウ」だよ。
「福田宏くんか」あのイジメッコだった。
わたしは万感の思いで、ポケットの中の劇薬を握りつぶした。
「チョット、手を洗ってくる」

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口からヨダレがたれてこなかったら  麻屋与志夫

2015-02-23 18:30:15 | ブログ
2月23日 月曜日

●昨日は「鹿沼詩友会」の結成10周年の会合に出席した。

●小さな町なのに、

よくもこれほど大勢の詩を愛するひとがいたものだ。

集まったものだと感心した。

●これからも、がんばってもらいたいものだ。

●田村隆一、『口からヨダレがたれてこなかったら 詩は生まれない』

●わたしもそのころらなったら詩を書きたいな。


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ブラッキーもかわいいけど、リリもかわいいな。 麻屋与志夫

2015-02-19 18:07:46 | ブログ
2月19日 木曜日

●ブラッキ―は写真嫌い、猫嫌い。

●昨日、「二匹の猫ちゃんと春を待つ」とブログに書いた。

ブラッキ―のことがのっていない。

べつに、依怙贔屓をしているわけではない。

ブラッキはわたしやカミサンに似て――。

被写体となるのがきらいなのだ。

「はい、チーズ」なんていわれて、

ピッと緊張する瞬間がわたしもきらいだ。

ブラッキ―はカミサンがカメラをむけると、

サッと逃げてしまう。

カメラぎらいな猫だ。

それで、ブラッキ―のピクチャをなかなかupできないのだ。

●その上、

ブラッキ―はリリをきらっている。

もう半年リリだって同居しているのだから、

いいかげんに仲良くしてくれてもいいのに――。

コマッタ。

●わたしには、

ブラッキーは、

スゴクなついている。

いつも、わたしの傍にいる。

いまのところは、

ホリゴタツのある四畳半がわたしとブラッキ―の行動範囲だ。

ほとんど、ここから、でない。

●たまに、リリのいる離れにいくと、

引き戸の外で、ブラッキ―が鳴く。

「なにしてるの。パパ。はやくもどってきてよ」

●なにか、ヤキモチを焼いている感じだ。

●ブラッキーと若いリリ。

妻妾同居。

――のような雰囲気だ。

ふたりの女性に魅かれる気持ちだ。

●「なにいっているの。わたしはどうなの」

カミサンに叱られそうだ。

  ブラッキー
  

  

  

  


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夏の日の水神の森


夏の日の水神の森
著者麻屋与志夫
150円(+税)  (税込 162円) 

超伝記の世界に生きる男の、朱色への恐怖がかもしだす心理サスペンス。あなたは、その裏に隠れていた恐怖に耐えられますか!


人狼よ。わたしはお前の早贄(はやにえ)なのか。保存食なのか。朱色の恐怖に慄く男は敵である人狼に怒りをたたきつける。その誕生のときより、悪霊のような人狼に狙われた男。三度の襲撃から辛うじて生き延びてきた。画家を志しながら成れなかった男。父に疎んじられ、学校の先生からも、クラスメイトからも、周囲のすべての人から迫害された男がたどり着いた出生の秘密。 朱色――あるいは鮮血の赤への恐怖は、生きながら血をながし人狼の生贄となるはずだった男の恐怖だった。餌とされ、生肉を咀嚼されたかもしれない記憶の底にわだかまる恐怖。超伝記ホラー作家を責め苛む恐怖の世界。そして、生涯優しい日本的な朱色を自然との調和を目指した三村節子画伯との思い出。美と醜。優しさと残酷さがいりみだれる世界。ラストに驚愕の事実が明らかになる。


角川ブックウォーカー

ジャンル文芸レーベル惑惑星文庫出版社名惑惑星

二匹の猫ちゃんと春を待つ。  麻屋与志夫

2015-02-18 13:48:53 | ブログ
2月18日 水曜日

●リリの部屋は暖房中。

わたしよりも待遇がいい。

いままでの猫ちゃんでいちばんかわいいわ。

カミサンはそういってほほずりをしたり、

鼻をつきあわせたり、

たいへんなかわいがりようだ。

いちどは離ればなれになって、

もう会えないかとおおさわぎしたリリだ。

そばにいて、

カミサンにあまえている。

もうそれだけで、

かわいくて、

かわいくてしかたがないカミサンの風情だ。

歳をとってからの飼い猫はかわいい、

とは……こういうことなのだろう。

いっときも、

離れないでいたいらしい。

寝床もいっしょだ。

綺麗好きなカミサンだったのに、

かんがえられないような変化だ。

●三段のゲージをかった。

不妊手術をしたのでカラ―をしていて、

おもうように動けない。

カラ―がとれたら、おもうさまウロチョロするのだろうな。

ヤンチャぶりを、発揮するだろうな。

●いま雨が降っている。

寒い。

でも、これで晴れたら、

春はもうそこまで来ている。

ブラッキ―とリリ。

二匹の猫ちゃんが、ますます可愛くなってくる季節だ。

  

  

  

  

  

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夏の日の水神の森


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鹿沼。むかしの繁栄は今いずこ? 麻屋与志夫

2015-02-17 15:22:47 | ブログ
2月17日 火曜日

●T歯科。

帰り道。

西武子川の橋を渡らず右折。

風はまだ冷たく、曇っているので男体山は見えない。

鹿沼の周囲の山々の景観を楽しみながら、

川縁の道を行く。

●川の水はキレイだ。

でも、

ペットボトル、

ビールの空き缶、

牛乳パック、

ポリ袋に入れたゴミと狭雑物が浮いている。

あまり気にしないことにした。

この現実を素直に眺めるだけにした。

もう歳だから、

現実を批判的に見ないことにしているのだが、

それでもやはりすこし悲しくなる。

●左折。

住宅街に入る。

ここは、

わたしの、

『夏の日の水神の森』

の舞台となった帝国繊維の、

水神山のgrandのあったところだ。

世の変遷を想う。

『テイセン』の工場には、

日本で初めての水力発電の設備があったほどだ。

鹿沼がいきいきとしていた。

繁栄していた。

ともかく懐かしい。

●中学生とすれちがった。

男子生徒。

腹痛でもして、帰って来たのか。

スゴク苦しそうな顔をしていた。

学校でなにか不愉快なことでもあったのか。

学校教育がもうしわけないが衰退している。

鹿沼の未来を想像してみた。




夏の日の水神の森


夏の日の水神の森
著者麻屋与志夫
150円(+税)  (税込 162円) 

超伝記の世界に生きる男の、朱色への恐怖がかもしだす心理サスペンス。あなたは、その裏に隠れていた恐怖に耐えられますか!


人狼よ。わたしはお前の早贄(はやにえ)なのか。保存食なのか。朱色の恐怖に慄く男は敵である人狼に怒りをたたきつける。その誕生のときより、悪霊のような人狼に狙われた男。三度の襲撃から辛うじて生き延びてきた。画家を志しながら成れなかった男。父に疎んじられ、学校の先生からも、クラスメイトからも、周囲のすべての人から迫害された男がたどり着いた出生の秘密。 朱色――あるいは鮮血の赤への恐怖は、生きながら血をながし人狼の生贄となるはずだった男の恐怖だった。餌とされ、生肉を咀嚼されたかもしれない記憶の底にわだかまる恐怖。超伝記ホラー作家を責め苛む恐怖の世界。そして、生涯優しい日本的な朱色を自然との調和を目指した三村節子画伯との思い出。美と醜。優しさと残酷さがいりみだれる世界。ラストに驚愕の事実が明らかになる。






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ホリゴタツはわたしの独居監房。 麻屋与志夫

2015-02-16 14:11:28 | ブログ
2月16日 月曜日
●ホリゴタツはわたしの独居監房。

作家の仕事は密室の仕事といったのは誰だったろう。

まさに、独りだけの仕事、独りだけの戦いなのだ。

●わたしには密室なんてあまいものではない。

格子なき牢獄。

独居監房だ。

●ただひとり、

何十年も小説をかいている。

ここに封印されている孤独が身に沁みる。

●むかし、

シナリオ研究所の卒業がまぢかに迫っていたある日。

いまは亡き、

新藤兼人先生が、

「卒業したからすぐにシナリオで食っていけるとは思わないように。精進してもシナリオを作家でやっていけるのは、ほんの一部の人。ついに羽化できない人のほうがおおいことを覚悟して下さい」

これまた、

今になって見ると、身に沁みるおことばだ。

●肝心なのは才能。

プラス〈運〉だ。

田舎に引き籠ってしまったので、

ずっと小説だけをかいている。

●80代男性。高速を逆走気づかず。

という記事がネットに載っていた。

一番恐いのは、作家、

とくにわたしのような孤独な老作家にとっては――。

〈逆走〉がこわい。

いくら精進しても、

時代に逆行するような作品を書いていたら……。

と絶えず不安を抱えている。

●何時になったら、

この格子なき牢獄から解放されるのだろうか。

それとも、

わたしの罪は、

終身刑なのだろうか。

●このところ、

カミサンが咳や痰がでて、

4カ月。

原因もはっきり分からないままだ。

気が滅入っている。


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夏の日の水神の森


夏の日の水神の森
著者麻屋与志夫
150円(+税)  (税込 162円) 

超伝記の世界に生きる男の、朱色への恐怖がかもしだす心理サスペンス。あなたは、その裏に隠れていた恐怖に耐えられますか!


人狼よ。わたしはお前の早贄(はやにえ)なのか。保存食なのか。朱色の恐怖に慄く男は敵である人狼に怒りをたたきつける。その誕生のときより、悪霊のような人狼に狙われた男。三度の襲撃から辛うじて生き延びてきた。画家を志しながら成れなかった男。父に疎んじられ、学校の先生からも、クラスメイトからも、周囲のすべての人から迫害された男がたどり着いた出生の秘密。 朱色――あるいは鮮血の赤への恐怖は、生きながら血をながし人狼の生贄となるはずだった男の恐怖だった。餌とされ、生肉を咀嚼されたかもしれない記憶の底にわだかまる恐怖。超伝記ホラー作家を責め苛む恐怖の世界。そして、生涯優しい日本的な朱色を自然との調和を目指した三村節子画伯との思い出。美と醜。優しさと残酷さがいりみだれる世界。ラストに驚愕の事実が明らかになる。