12月30日 Sun.
●「わたしは三毛猫がいいわ。リリかわいかったもの」
二年ほど前。
一年は八カ月の短い命で虹の彼方に旅立ったリリの可愛さを、何時になっ
ても忘れられないカミサンだ。わたしももちろん――。
●でもわたしはこの春、黄泉路に旅立った黒猫ブラッキ―が恋しい。だって、二十年も
ですよ、毎晩GGの寝どこにもぐりこんできた愛しい、いとしい、イトシイあいだがら
だった。
●「パパ、黒猫よ」
裏のデッキで開業している『ネコレストラン』で声がする。寒空の下で固形餌を餌皿に
山盛りにする、水を補給してやるといったルーテンを果たしていたはずのカミサンの声
がする。朝になると餌も水もからになっているということは、夜のあいだに客があった
ということだ。
●ホリゴタツからすぐには立ちあがれない。膝関節症をわずらっている身にとっては、本棚にすがり、コタツの天板に手をつっぱり、思うようには動きがとれないでいると「パパ、はやくぅー」と二度目のそれも興奮しきったお呼び。
●キッチンをぬけ、渡り板を注意して踏み、ガラスの引き戸をあけ、先月から寝室とした畳の部屋をぬけ、八人用のホリゴタツのある板の間の、ギシュと音を立てる廊下につづく隅を踏みしめ、ドアを開けると三度目の声。
●「パパ、なにしてるの。ハヤク、ハヤク」
●カミサンが子猫をかかえている。ブラッキ―がわが家に迷いこんで来たときのことを思いだした。
●瞬時に「ブラッキ―‼ と呼びかけてしまった」
●彼女にはapport能力がある。好きなもの、欲しいモノを引寄せる能力があるとかねがね、ひそかに思っているのだが……今回も哀れなオイボレ売れない作家であるGGに少し遅いクリスマスプレゼントを贈ってくれた。
●ほほを冷たいものがながれおちた。
●来年こそは「三度目のカムバックを果たすべく努力しますから」黒猫とカミサンの顔を交互にみつめそう誓った。だって三人家族になるのだから――がんばるぞ。
●さもないと、asport(別の場所に送る)能力も彼女が兼ね備えているかもしれない。その能力を行使されたら小説書けなくなるモン。
麻屋与志夫の小説は下記のカクヨムのサイトで読むことができます。どうぞご訪問ください。
カクヨムサイトはこちら
今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
皆さんの応援でがんばっています。
にほんブログ村
●「わたしは三毛猫がいいわ。リリかわいかったもの」
二年ほど前。
一年は八カ月の短い命で虹の彼方に旅立ったリリの可愛さを、何時になっ
ても忘れられないカミサンだ。わたしももちろん――。
●でもわたしはこの春、黄泉路に旅立った黒猫ブラッキ―が恋しい。だって、二十年も
ですよ、毎晩GGの寝どこにもぐりこんできた愛しい、いとしい、イトシイあいだがら
だった。
●「パパ、黒猫よ」
裏のデッキで開業している『ネコレストラン』で声がする。寒空の下で固形餌を餌皿に
山盛りにする、水を補給してやるといったルーテンを果たしていたはずのカミサンの声
がする。朝になると餌も水もからになっているということは、夜のあいだに客があった
ということだ。
●ホリゴタツからすぐには立ちあがれない。膝関節症をわずらっている身にとっては、本棚にすがり、コタツの天板に手をつっぱり、思うようには動きがとれないでいると「パパ、はやくぅー」と二度目のそれも興奮しきったお呼び。
●キッチンをぬけ、渡り板を注意して踏み、ガラスの引き戸をあけ、先月から寝室とした畳の部屋をぬけ、八人用のホリゴタツのある板の間の、ギシュと音を立てる廊下につづく隅を踏みしめ、ドアを開けると三度目の声。
●「パパ、なにしてるの。ハヤク、ハヤク」
●カミサンが子猫をかかえている。ブラッキ―がわが家に迷いこんで来たときのことを思いだした。
●瞬時に「ブラッキ―‼ と呼びかけてしまった」
●彼女にはapport能力がある。好きなもの、欲しいモノを引寄せる能力があるとかねがね、ひそかに思っているのだが……今回も哀れなオイボレ売れない作家であるGGに少し遅いクリスマスプレゼントを贈ってくれた。
●ほほを冷たいものがながれおちた。
●来年こそは「三度目のカムバックを果たすべく努力しますから」黒猫とカミサンの顔を交互にみつめそう誓った。だって三人家族になるのだから――がんばるぞ。
●さもないと、asport(別の場所に送る)能力も彼女が兼ね備えているかもしれない。その能力を行使されたら小説書けなくなるモン。
麻屋与志夫の小説は下記のカクヨムのサイトで読むことができます。どうぞご訪問ください。
カクヨムサイトはこちら
今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
皆さんの応援でがんばっています。
