(01)
① 鼻は 象は 長い。
② 鼻ならば、象ならば、長い。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)
③ ∀x∀y(鼻xy→象y→長x)⇔
③ すべてのxとyについて、xがyの鼻ならば、yが象ならば、xは長い。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① 鼻は 象は 長い。
② 鼻ならば、象ならば、長い。
③ ∀x∀y(鼻xy→象y→長x)⇔
③ すべてのxとyについて、xがyの鼻ならば、yが象ならば、xは長い。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(04)
(ⅲ)
1 (1)∀x∀y(鼻xy→象y→長x) A
1 (2) ∀y(鼻ay→象y→長a) 1UE
1 (3) 鼻ab→象b→長a 1UE
4 (4) 鼻ab&象b A
4 (5) 鼻ab 4&E
14 (6) 象b→長b 35MPP
4 (7) 象b 4&E
14 (8) 長b 67MPP
1 (9) 鼻ab&象b→長b 48CP
1 (ア) ∀y(鼻ay&象y→長y) 9UI
1 (イ)∀x∀y(鼻xy&象y→長y) アUI
(ⅳ)
1 (1)∀x∀y(鼻xy&象y→長y) A
1 (2) ∀y(鼻ay&象y→長y) 1UE
1 (3) 鼻ab&象b→長b 2UE
4 (4) 鼻ab A
5(5) 象b A
45(6) 鼻ab&象b 45&I
145(7) 長b 36MPP
14 (8) 象b→長b 57CP
1 (9) 鼻ab→象b→長b 48CP
従って、
(04)により、
(05)
③ ∀x∀y(鼻xy→象y→長x)
④ ∀x∀y(鼻xy&象y→長y)
に於いて、すなはち、
③ すべてのxとyについて、xがyの鼻ならば、 yが象ならば、xは長い。
④ すべてのxとyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長い。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(03)(05)により、
(06)
① 鼻は 象は 長い。
② ∀x∀y(鼻xy&象y→長y)。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(07)
(ⅲ)
1 (1)∀x∀y(鼻xy&象y→長x&鼻xy&~象y→~長x) A
1 (2) ∀y(鼻ay&象y→長a&鼻ay&~象y→~長a) 1UE
1 (3) 鼻ab&象b→長a&鼻ab&~象b→~長a 2UE
1 (4) 鼻ab&象b→長a 3&E
1 (5) 鼻ab&~象b→~長a 3&E
6 (6) 長a A
6 (7) ~~長a 6DN
16 (8) ~(鼻ab&~象b) 57MTT
16 (9) ~鼻ab∨ 象b 8ド・モルガンの法則
16 (ア) 象b∨~鼻ab 9交換法則
イ (イ) 象b A
イ (ウ) ~~象b イDN
イ (エ) ~~象b∨~鼻ab ウ∨I
オ (オ) ~鼻ab A
オ (カ) ~~象b∨~鼻ab オ∨I
16 (キ) ~~象b∨~鼻ab アイエオカ∨E
16 (ク) ~象b→~鼻ab キ含意の定義
1 (ケ) 長a→~象b→~鼻ab 6クCP
コ(コ) ~象b&長a A
コ(サ) 長a コ&E
1 コ(シ) ~象b→~鼻ab ケサMPP
コ(ス) ~象b コ&E
1 コ(セ) ~鼻ab シスMPP
1 (ソ) ~象a&長b→~鼻ab コセCP
1 (タ) 鼻ab&象b→長a&~象b&長a→~鼻ab 4ソ&I
1 (チ) ∀y(鼻ay&象y→長a&~象y&長a→~鼻ay) タUI
1 (ツ)∀x∀y(鼻xy&象y→長x&~象y&長x→~鼻xy) チUI
(ⅳ)
1 (1)∀x∀y(鼻xy&象y→長x&~象y&長x→~鼻xy) A
1 (2) ∀y(鼻ay&象y→長a&~象y&長a→~鼻ay) 1UE
1 (3) 鼻ab&象b→長a&~象b&長a→~鼻ab 2UE
1 (4) 鼻ab&象b→長a 3&E
1 (5) ~象b&長a→~鼻ab 3&E
6 (6) 鼻ab A
6 (7) ~~鼻ab 6DN
16 (8) ~(~象b&長a) 57MTT
16 (9) 象b∨~長a 8ド・モルガンの法則
ア (ア) 象b A
ア (イ) ~~象b アDN
ア (ウ) ~~象b∨~長a イ∨I
エ (エ) ~長a A
エ (オ) ~~象b∨~長a エ∨I
16 (カ) ~~象b∨~長a 9アウエオ∨E
16 (キ) ~象b→~長a カ含意の定義
1 (ク) 鼻ab→~象b→~長a 6キCP
ケ(ケ) 鼻ab&~象b A
ケ(コ) 鼻ab ケ&E
1 ケ(サ) ~象b→~長a クコMPP
ケ(シ) ~象b ケ&E
1 ケ(ス) ~長a サシMPP
1 (セ) 鼻ab&~象b→~長a ケスCP
1 (ソ) 鼻ab&象b→長a&鼻ab&~象b→~長a 4セ&I
1 (タ) ∀y(鼻ay&象y→長a&鼻ay&~象y→~長a) ソUI
1 (チ)∀x∀y(鼻xy&象y→長x&鼻xy&~象y→~長x) タUI
従って、
(07)により、
(08)
③ ∀x∀y(鼻xy&象y→長x&鼻xy&~象y→~長x)
④ ∀x∀y(鼻xy&象y→長x&~象y&長x→~鼻xy)
に於いて、
③ すべてのxとyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、xがyの鼻であって、yが象以外であれば、xは長くはない。
④ すべてのxとyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象以外であって、xが長いならば、xはyの鼻ではない。
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(09)
③ すべてのxとyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、
④ すべてのxとyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、
といふことは、
③ 象の鼻は長く、
④ 象の鼻は長く、
といふ、ことである。
然るに、
(10)
③ xがyの鼻であって、yが象以外であれば、xは長くはない。
④ yが象以外であって、xが長いならば、xはyの鼻ではない。
といふことは、
③ 象以外の鼻は長くない。
④ 象以外で長いのは鼻ではない。
といふ、ことである。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
「番号」を付け直すと、
① ∀x∀y(鼻xy&象y→長x&鼻xy&~象y→~長x)
② ∀x∀y(鼻xy&象y→長x&~象y&長x→~鼻xy)
に於いて、すなはち、
① 象の鼻は長く、象以外の鼻は長くない。
② 象の鼻は長く、象以外で長いのは鼻ではない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(12)
{象、兎、馬}であるならば、
① 鼻は、象が長く、
② 耳は、兎が長く、
③ 顔は、馬が長い。
然るに、
(13)
{象、兎、馬}であるならば、
① 象の鼻は長く、象以外(兎と馬)の鼻は長くない。
② 兎の耳は長く、兎以外(象と馬)の耳は長くない。
③ 馬の顔は長く、馬以外(象と兎)の顔は長くない。
従って、
(11)(12)(13)により、
(14)
① 鼻は、象が長い。⇔
① 象の鼻は長く、象以外の鼻は長くない。⇔
① ∀x∀y(鼻xy&象y→長x&鼻xy&~象y→~長x)⇔
① すべてのxとyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、xがyの鼻であって、yが象以外であれば、xは長くはない。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(15)
1 (1)∀x∀y(鼻xy&象y→長x&鼻xy&~象y→~長x) A
1 (2) ∀y(鼻ay&象y→長a&鼻ay&~象y→~長a) 1UE
1 (3) 鼻ab&象b→長a&鼻ab&~象b→~長a 2UE
1 (4) 鼻ab&象b→長a 3&E
1 (5) 鼻ab&~象b→~長a 3&E
6 (6) ∀y{兎y→~象y&∃x(鼻xy)} A
6 (7) 兎b→~象b&∃x(鼻xb) 1UE
8 (8) 兎b A
68 (9) ~象b&∃x(鼻xb) 78MPP
68 (ア) ~象b 9&E
68 (イ) ∃x(鼻xb) 9&E
ウ(ウ) 鼻ab A
68ウ(エ) ~象b&鼻ab アウ&I
68ウ(カ) 鼻ab&~象b エ交換法則
168ウ(キ) ~長a 5カMPP
168ウ(ク) 鼻ab&~長a ウキ&I
168ウ(ケ) ∃x(鼻xb&~長x) クEI
168 (コ) ∃x(鼻xb&~長x) イウケEE
16 (サ) 兎b→∃x(鼻xb&~長x) 8コCP
16 (シ) ∀y{兎y→∃x(鼻xy&~長x)} サUI
従って、
(14)(15)により、
(16)
(1)すべてのxとyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、xがyの鼻であって、yが象以外であれば、xは長くはない。
(6)すべてのyについて、yが兎であるならば、yは象ではなく、あるxはyの鼻である。
(シ)すべてのyについて、yが兎であるならば、あるxはyの鼻であって、yは長くない。
といふ「推論」、すなはち、
(1)鼻は、象が長い。 然るに、
(6)兎は象ではないが、鼻がある。 従って、
(シ)兎には鼻があるが、長くはない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(06)(14)(16)により、
(17)
① 鼻は、象は長い≡∀x∀y(鼻xy&象y→長y)。
② 鼻は、象が長い≡∀x∀y(鼻xy&象y→長x&鼻xy&~象y→~長x)。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(18)
① ∀x∀y(鼻xy&象y→長y)
② ∀x∀y(鼻xy&象y→長x&鼻xy&~象y→~長x)
といふ「論理式」は、「連言(&)の、連言(&)」であるため、「正確」には、
① ∀x{∀y(鼻xy&象y→長y)}
② ∀x{∀y(鼻xy&象y→長x&鼻xy&~象y→~長x)}
と書くのが、「正しい」。
然るに、
(19)
(ⅰ)論理式または命題関数において、量記号が現れる任意の箇所の作用範囲は、問題になっている変数が現れる少なくとも2つの箇所を含むであろう(その1つの箇所は量記号そのもののなかにある);
(論理学初歩、E.J.レモン、竹尾 治一郎・浅野 楢英 訳、1973年、183頁)
従って、
(18)(19)により、
(20)
① ∀x{∀y(鼻xy&象y→長y)}
② ∀x{∀y(鼻xy&象y→長x&鼻xy&~象y→~長x)}
に於いて、
①「x=鼻」といふ「語の意味」は、∀x{∀y(鼻xy&象y→長y)}の「全体」に及んでゐて、
②「x=鼻」といふ「語の意味」は、∀x{∀y(鼻xy&象y→長x&鼻xy&~象y→~長x)}の「全体」に及んでゐる。
従って、
(17)~(20)により、
(21)
① 鼻は、象は長い≡∀x{∀y(鼻xy&象y→長y)}。
② 鼻は、象が長い≡∀x{∀y(鼻xy&象y→長x&鼻xy&~象y→~長x)}。
に於いて、
①「鼻は」は、「主語(MAIN WORD)」である。
②「鼻は」は、「主語(MAIN WORD)」である。