日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(430)「返り点」と「括弧」。

2019-12-18 16:13:06 | 返り点、括弧。

(01)

(02)
① 告げざる可からず。
② 我、鳥の樹に啼くを聞く。
③ 鳥獣は、我、之(これ)と与(とも)に群れを同じくする可からず。
④ 外人の為に道(い)ふに足らざるなり。
⑤ 耕す者、以て益々、急ならざる可からず。
⑥ 己に如かざる者を友とする無かれ。
⑦ 当世の士大夫、劉老人有るを知らざる者無し。
⑧ 聖人の知れざる所、未だ必ずしも、愚人の知る所と為さずんばあらざるなり。
⑨ 曽子の母、子の人を殺さざるを知らざるに非ざるなり。
⑩ 籍をして誠に子を養ひ、寒さを憂ふるを以て心を乱さず、財有りて以て薬を済さ使む。
⑪ 之を取らんと欲す。
⑫ 之を取‐捨せんと欲す。
cf.

  」が塗られた「漢字」には、「返り点」が付いてゐない
⑦「上 中 下」ではあるが、「上 」であって、「上 」ではない。
⑧「未=未だ・・・・・ず。」は、「再読文字」である。
⑩ 使籍誠不以畜 子憂 寒乱心有 財以済 薬。の場合は、
⑩ 使籍誠不以蓄妻子憂饑寒亂心有錢財以濟醫藥(韓愈)。が「原文」である。
⑫ 「取‐捨」は、「一語(熟語)」である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① レ レ レ
② 二 一レ
③ レ 二 レ 一レ
④ レ 下 二 一 上
⑤ レ 三 二 一
⑥ レ 二 レ レ 一
⑦ 下 レ レ 二 一レ 上
⑧ レ レ 二 一レ 二 一レ
⑨ レ レ 二 一レ レ
⑩ 乙 下 二 レ 一レ 上レ レ 甲レ
⑪ レ レ
⑫ レ 二- 一
といふ「返り点」が表す「訓読の順番」は、
① 四 三 二 一
② 三 二 一
③ 丁 丙 二 一 乙 甲
④ 下 中 二 一 上
⑤ 四 三 二 一
⑥ 下 中 三 二 一 上
⑦ 下 四 三 二 一 上
⑧ 三 二 一 五 四 三 二 一
⑨ 六 五 四 三 二 一
⑩ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
⑪ 三 二 一
⑫ 三 二- 一
といふ「返り点」が表す「訓読の順番」に「等しい」。
然るに、
(04)
① 四[三〔二(一)〕]
② 三〔二(一)〕
③ 丁[丙〔二(一)乙(甲)〕]
④ 下[中〔二(一)上〕]
⑤ 四[三〔二(一)〕]
⑥ 下{中[三〔二(一)〕上]}
⑦ 下{四[三〔二(一)〕]上}
⑧ 三〔二(一)〕五{四[三〔二(一)〕]}
⑨ 六〈五{四[三〔二(一)〕]}〉
⑩ 人{丙[下〔二(一)中(上)〕乙(甲)]二(一)地(天)}
⑪ 三〔二(一)〕
⑫ 三〔二-(一)〕
に於いて、
□( )⇒( )□
□〔 〕⇒〔 〕□
□[ ]⇒[ ]□
□{ }⇒( )□
といふ「移動」を行ふと、
① [〔(一)二〕三]四
② 〔(一)二〕三
③ [〔(一)二(甲)乙〕丙]丁
④ [〔(一)二上〕中]下
⑤ [〔(一)二〕三]四
⑥ {[〔(一)二〕三上]中}下
⑦ {[〔(一)二〕三]四上}下
⑧ 〔(一)二〕三{[〔(一)二〕三]四}五
⑨ 〈{[〔(一)二〕三]四}五〉六
⑩ {[〔(一)二(上)中〕下(甲)乙]丙(一)二(天)地}人
⑪ 〔(一)二〕三
⑫ 〔(一)二-〕三
従って、
(01)(02)(04)により、
(05)
① 不[可〔不(告)〕]。
② 我聞〔鳥啼(樹)〕。
③ 鳥獣吾不[可〔与(之)同(群)〕]。
④ 不[足〔為(外人)道〕]也。
⑤ 耕者不[可〔以不(益急)〕]矣。
⑥ 無{友[不〔如(己)〕者]}。
⑦ 当世士大夫無{不[知〔有(劉老人)〕]者}。
⑧ 聖人所〔不(知)〕、未{必不[為〔愚人所(知)〕]}也。
⑨ 曽子之母非〈不{知[子不〔殺(人)〕]}〉也。
⑩ 使{籍誠不[以〔畜(子)憂(寒)〕乱(心)]有(財)以済(薬)}。
⑪ 欲〔取(之)〕。
⑫ 欲取‐捨之。
に於いて、
□( )⇒( )□
□〔 〕⇒〔 〕□
□[ ]⇒[ ]□
□{ }⇒( )□
□〈 〉⇒〈 〉□
といふ「移動」を行ひ、「平仮名」を加へると、
①[〔(告げ)不る〕可から]不。
② 我〔鳥の(樹に)啼くを〕聞く。
③ 鳥獣は吾[〔(之と)与に(群を)同じうする〕可から]不。
④[〔(外人の)為に道ふに〕足ら]不る也。
⑤ 耕す者[〔以て(益々急なら)不る〕可から]不矣。
⑥{[〔(己に)如か〕不る者を]友とする}無かれ。
⑦ 当世士大夫[〔(劉老人)有るを〕知ら]不る者}無し。
⑧ 聖人の〔(知ら)不る〕所、未だ{必ずしも[〔愚人の(知る)所と〕為さ]不んば}あら不る也。
⑨ 曽子の母〈{[子の〔(人を)殺さ〕不るを]知ら}不るに〉非ざる也。
⑩{籍をして誠に[〔(子を)畜ひ(寒さを)憂ふるを〕以て(心を)乱さ]不(財)有りて以て(薬を)済さ}使む。
⑪〔(之を)取らんと〕欲す。
⑫〔(之を)取‐捨せんと〕欲す。
といふ「漢文訓読」が、成立する。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
「(レ点を含む)返り点」は、
「(レ点を除いた)返り点」を介して、
〈{[〔( )]}〉に、「置き換へ」ことが出来る。
従って、
(06)により、
(07)
〈{[〔( )]}〉も、「一種の返り点」であり、そのため、ネット上にある『返り点が付いてゐない、横書きの、白文』に対して、「返り点」を加へる際には、〈{[〔( )]}〉を用ひれば、「十分」である。
然るに、
(08)
現行の返り点」は、飽く迄も、
(Ⅰ)レ
(Ⅱ)一レ 上レ 甲レ 天レ
(Ⅲ)一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・・・・
(Ⅳ)上 中 下
(Ⅴ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅵ)天 地 人
であって、〈{[〔( )]}〉ではないため、特に、受験を控へた中高生は、「(レ点を含む、現行の)返り点」を、無視するわけには行かない。
然るに、
(09)
「(レ点を含む)返り点」ではなく、
「(レ点を除いた)返り点」で言へば、

であれば、ただ単に、
(Ⅲ)一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・・・・
に従って、「下から上へ、返ってゐる」だけである。
(10)
「(レ点を含む)返り点」ではなく、
「(レ点を除いた)返り点」で言へば、

であるため、
(Ⅲ)一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・・・・
(Ⅳ)上 中 下
(Ⅴ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅵ)天 地 人
に於いて、
(Ⅳ)上 中 下
(Ⅴ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
に関しては、
(Ⅳ)上 中 下 □ の、
(〃)      □ が、不足する場合は、「順番」を変へて
(Ⅴ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅳ)上 中 下
といふ「順番」になることになる。⇒
然るに、
(11)
(Ⅳ)上 中 下 □ の、
(〃)      □ が、不足する場合は、「極めてまれ」であり、そのため、
(Ⅲ)一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 ・・・・・・・
(Ⅳ)上 中 下
(Ⅴ)甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
(Ⅵ)天 地 人
に於いては、実質的に、
(Ⅲ)「一二点」を挟んで、「下から上へ、返る」場合には、
(Ⅳ)「上下点」を用ひ、
(Ⅳ)「上下点」を挟んで、「下から上へ、返る」場合には、
(Ⅴ)「甲乙点」を用ひ、
(Ⅴ)「甲乙点」を挟んで、「下から上へ、返る」場合には、
(Ⅵ)「天地点」を用ひる。
といふ、「極めて、単純なルール」しかない。
従って、
(08)~(11)により、
(12)
(Ⅰ)レ
(Ⅱ)一レ 上レ 甲レ 天レ
が無ければ、「極めて、単純なルール」しかないものの、実際には、
(Ⅰ)レ
(Ⅱ)一レ 上レ 甲レ 天レ
が有るために、

といった、『複雑で、読みにくい(レ点を含む、現行の)返り点』が、成立する。
(13)
(Ⅰ)レ
に関して言へば、
(α)「レ点」は、「他の漢字」を飛び越へずに、「一字下の漢字」から、「一字上の漢字」へ返る際に用ひる。
(β)「レ点」は、
(Ⅲ)「一二点」の間に、置かれる。
(Ⅳ)「上下点」の間に、置かれる。
(Ⅴ)「甲乙点」の間に、置かれる。
(Ⅵ)「天地天」の間に、置かれる。
(γ)「レ点」は、
(Ⅲ)「二点」よりも大きい、「一二点」が付いてゐる、「一字」の上に、置かれる。⇒ ③⑤⑥⑨
(Ⅳ)「上点」よりも大きい、「上下点」が付いてゐる、「一字」の上に、置かれる。⇒
(Ⅴ)「甲点」よりも大きい、「甲乙点」が付いてゐる、「一字」の上に、置かれる。
(Ⅵ)「天点」よりも大きい、「天地点」が付いてゐる、「一字」の上に、置かれる。
(γ)「レ点」は、
(Ⅱ)「一レ」であれば、「一点」が付いてゐる「下の一字」から、「一点」が付いてゐる「一字」へ返る。
(Ⅱ)「上レ」であれば、「上点」が付いてゐる「下の一字」から、「上点」が付いてゐる「一字」へ返る。 
(Ⅱ)「甲レ」であれば、「甲点」が付いてゐる「下の一字」から、「甲点」が付いてゐる「一字」へ返る。  
(Ⅱ)「天レ」であれば、「天点」が付いてゐる「下の一字」から、「天点」が付いてゐる「一字」へ返る。
(δ)「レ点」は、
 例へば、
⑧ 二 一レ□二 一レ
に於いて、 □ が、「一字の漢字」であるときには、
⑧ 五 四 三 二 一
と、「同じ」ことである。
従って、
(13)により、
(14)
「レ点の用法」を、「文章(言葉)」で説明するのは、大変であるし、(13)でも、説明は、まだ足りない。
そのため、
(15)
『(レ点を含む、現行の)返り点』の「付け方・読み方」の「基本」を知りたいのであれば、
① 不可不告
② 我聞鳥啼樹。
③ 鳥獣吾不可与之同群。
④ 不足為外人道也。
⑤ 耕者不可以不益急矣。
⑥ 無友不如己者。
⑦ 当世士大夫無不知有劉老人者。
⑧ 聖人所不知、未必不為愚人所知也。
⑨ 曽子之母非不五知子不殺人也。
⑩ 使籍誠不以畜子憂寒乱心有財以済薬。
⑪ 欲取之。
⑫ 欲取‐捨之。
といふ「漢文」は、
① 告げざる可からず。
② 我、鳥の樹に啼くを聞く。
③ 鳥獣は、我、之(これ)と与(とも)に群れを同じくする可からず。
④ 外人の為に道(い)ふに足らざるなり。
⑤ 耕す者、以て益々、急ならざる可からず。
⑥ 己に如かざる者を友とする無かれ。
⑦ 当世の士大夫、劉老人有るを知らざる者無し。
⑧ 聖人の知れざる所、未だ必ずしも、愚人の知る所と為さずんばあらざるなり。
⑨ 曽子の母、子の人を殺さざるを知らざるに非ざるなり。
⑩ 籍をして誠に子を養ひ、寒さを憂ふるを以て心を乱さず、財有りて以て薬を済さ使む。
⑪ 之を取らんと欲す。
⑫ 之を取‐捨せんと欲す。
といふ風に「訓読」する。といふことを、「確認」した上で、

といふ「返り点(右側が、現行のそれ)」同士を、「十分に、比較」することを、勧めたい。
(16)
① レ レ レ
② 二 一レ
③ レ 二 レ 一レ
④ レ 下 二 一 上
⑤ レ 三 二 一
⑥ レ 二 レ レ 一
⑦ 下 レ レ 二 一レ 上
⑧ レ レ 二 一レ 二 一レ
⑨ レ レ 二 一レ レ
⑩ 乙 下 二 レ 一レ 上レ レ 甲レ
⑪ レ レ
⑫ レ 二- 一
といふ「返り点(右側が、現行のそれ)」が、結局は
① 四 三 二 一
② 三 二 一
③ 丁 丙 二 一 乙 甲
④ 下 中 二 一 上
⑤ 四 三 二 一
⑥ 下 中 三 二 一 上
⑦ 下 四 三 二 一 上
⑧ 三 二 一 五 四 三 二 一
⑨ 六 五 四 三 二 一
⑩ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
⑪ 三 二 一
⑫ 三 二- 一
と「同じ順番」になる。
といふことを、「理解」出来たとすれば、その人は、『現行の返り点』を、ほぼ100%、理解できた。
といふ、ことになる。


(429)Pならば(Qならば、Pである)。

2019-12-18 07:55:11 | 論理

(01)
ルカジェビィッツによる公理
(1) P→(Q→P)
(2)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(Q→R)]
(3)(~P→~Q)→(Q→P)
(沢田允茂、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(01)により、
(02)
(1)Pならば(QならばPである)。
は、「ルカジェビィッツによる公理(1)」である。
(03)
1     (1)  P      A
1     (2)  P∨~Q   1∨I
1     (3) ~Q∨ P   1交換法則
 4    (4)  Q&~P   A
  5   (5) ~Q      A
 4    (6)  Q      4&E
 45   (7) ~Q& Q   56&I
  5   (8)~(Q&~P)  47RAA
   9  (9)     P   A
 4    (ア)    ~P   4&E
 4 9  (イ)  P&~P   9ア&I
   9  (ウ)~(Q&~P)  4イRAA
1     (エ)~(Q&~P)  3589ウ∨E
    オ (オ)  Q      A
     カ(カ)    ~P   A
    オカ(キ)  Q&~P   オカ&I
1   オカ(ク)~(Q&~P)&
          (Q&~P)  エキ&I
1   オ (ケ)   ~~P   カクRAA
1   オ (コ)     P   ケDN
1     (サ)   Q→P   オコCP
      (ス)P→(Q→P)  1サCP
然るに、
(04)
1     (1)  P      A
      (ス)P→(Q→P)  1サCP
に於いて、「(1)の仮定の数」は「1個」であって、
     「(ス)の仮定の数」は「0個」である。
然るに、
(05)
定理theorem)とは、仮定(assumptions)の数がゼロ個の証明可能な連式の結論である。
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、65頁改)
従って、
(01)~(05)により、
(06)
(1)Pならば(QならばPである)≡P→(Q→P)。
(ス)Pならば(QならばPである)≡P→(Q→P)。
は、「ルカジェビィッツによる公理(axiom)」であって、「E.J.レモンの言ふ定理(theorem)」である。
然るに、
(03)により、
(07)
(03)に於いて、Qに、~Qを「代入」すると、
1     (1)   P       A
1     (2)   P∨~~Q   1∨I
1     (3) ~~Q∨  P   1交換法則
 4    (4)  ~Q& ~P   A
  5   (5) ~~Q       A
 4    (6)  ~Q       4&E
 45   (7) ~~Q& ~Q   56&I
  5   (8)~(~Q& ~P)  47RAA
   9  (9)       P   A
 4    (ア)      ~P   4&E
 4 9  (イ)    P&~P   9ア&I
   9  (ウ)~(~Q& ~P)  4イRAA
1     (エ)~(~Q& ~P)  3589ウ∨E
    オ (オ)  ~Q       A
     カ(カ)      ~P   A
    オカ(キ)  ~Q& ~P   オカ&I
1   オカ(ク)~(~Q& ~P)&
          (~Q& ~P)  エキ&I
1   オ (ケ)     ~~P   カクRAA
1   オ (コ)       P   ケDN
1     (サ)   ~Q→ P   オコCP
      (ス) P→(~Q→P)  1サCP
従って、
(03)(06)(07)により、
(08)
(1)Pならば(QでないならばPである)≡P→(~Q→P)。
(ス)Pならば(QでないならばPである)≡P→(~Q→P)。
は、「ルカジェビィッツによる公理(axiom)」であって、「E.J.レモンの言ふ定理(theorem)」である。
従って、
(06)(08)により、
(09)
(1)Pならば(Qであらうと、Qでなからうと、Pである)≡P→(Q∨~Q→P)。
(ス)Pならば(Qであらうと、Qでなからうと、Pである)≡P→(Q∨~Q→P)。
は、「ルカジェビィッツによる公理(axiom)」であって、「E.J.レモンの言ふ定理(theorem)」である。
cf.
 P→ (Q∨~Q→P)⇔
~P∨~(Q∨~Q)∨P⇔
~P∨P∨~(Q&~Q)⇔
「排中律」か「矛盾律」。⇔
「恒真式」か「恒真式」は、「恒真式」。
然るに、
(10)
「明日が晴れならば、明日が土曜ならば、明日は晴れである。」は、「変な言ひ方」であるが、
「明日が晴れならば、明日が土曜であろうと、明日が土曜でなかろうと、明日は晴れである。」は、「普通の言ひ方」である。
従って、
(11)
「Pならば(QならばPである)。」は、「変な言ひ方」であるが、
「Pならば(Qであらうと、Qでなからうと、Pである)。」は、「普通」である。
従って、
(02)(11)により、
(12)
(1)P→(Q→P)
といふ、「ルカジェビィッツによる公理(1)」は、
(1)Pならば(QならばPである)。
といふ「日本語」に訳す限りは、固より、「変な言ひ方」である。
従って、
(06)(13)により
(14)
(1)P→(Q→P)
といふ、「ルカジェビィッツによる公理(1)」は、
(1)Pならば(QならばPである)。
といふ「日本語」に訳す限りは、「変な言ひ方」であるが、「命題論理」としては、「恒に真(トートロジー)」である。
といふ、ことになる。