新栄堂の占い日記

私はプロの占い師ですが、鑑定をしながら日頃感じる事…を書いております。

傷官星について

2009年06月28日 |  四柱推命(変通星の意味)
■天干星の中でも変化が激しく、他星との関係で大きく吉凶に分かれてしまう星に傷官星と偏官星とがあります。
今回は傷官星の性格について記入したいと思います。
傷官星は人間の精神面で、非常に敏感で感情に直接影響を与える働きが強い星です。
印星と同様に精神的な星ですが、印星は静(思考)で、傷官星は動(感受性)の星です(印星は副交感、傷官は交感神経に似ています)。
人間の感情的な行動、言動、興奮等はこの星の強弱から起こるかも知れません。
そして、四柱・五行において、その(傷官星)の強弱が人間の社会生活に大きな影響を及ぼす事になります。
傷官星の強い方は、少しの刺激にも強い反応を起こし、泣き、笑い、喜び、恐れ、怒り、時には衝動的な行動や言動に至ってしまいます。今風に言えば、「キレる」ということでしょうか…人間の理性までも壊してしまう事にも成りかねません。
時には劣等感にさいなまれ、時には人間関係の難しさから世間の人々から阻害されたと考え、感情を抑えきれず、他人に対して殺傷事件まで起こしたり、不満が溜まって家庭内暴力等、多くの問題が発生する場合があります(人によっては自虐的になる場合もあります)。
それでは、この様な事を防止することは出来るのでしょうか?
特に傷官星の強いお子さんに対しては、18歳くらいまでは精神的な大きなショックを与えてはなりません。
人はたとえ親子でも運勢や性格は異なります。特に傷官星の強い子は、非常に敏感で、親の行動を見ており、相手の心を見抜く才能や能力を持っています。
両親の離婚や、言葉の暴力でも強く心に傷が入り、その心の傷が思春期や大きなプレッシャーを受けた時に様々な事件や事故として現れる場合があります。
また、この傷官が良く働いた場合には、傷官という感受性の鋭い才能が開花して絵画や音楽・技術などで活躍する場合も多くあります。…特に良い環境で愛を受けて育った場合は傷官の良い面が出やすいともいえます。
傷官星を持つ子供には、何か好きな事に集中させると良いでしょう。
強い傷官星を持つ命式には、良い財星(愛情溢れる家庭)で傷官の気を抜くか、良い印星(理念教育、良いビジョン)で、傷官を抑える(理性で感情をコントロール)と良いでしょう。…良い教えや愛を説く宗教も良いかも知れません。

四柱本体に傷官・傷官、傷官・食神、食神・食神と並ぶ場合には仮傷官となって、より 感受性が強くなります。

●四柱本体が仮傷官の並びで、五行が傷官大過の場合に現れやすい現象。
 ・病弱であったり、健康体でも手術、怪我、事故等の恐れが出る。
 ・精神的な不安定から来る、感情の急激な変化が生じやすい。
 ・異常な潔癖性が生じやすい。
 ・何事に対しても好き嫌いが激しい傾向がある。
 ・理想が高く、甚だしくは妄想的になりやすい。(時には精神分裂的になる場合もある)
 ・思いつめると全てを忘れて、一つの物事に夢中となり、利害打算を考えず行動する。
 ・学問、芸術、技術に高い関心を持つ。また、霊的な感覚の強い人も多い(特に火の日干の場合)。
※ この様な長所や短所があるが、流年:官星の場合には欠点が強く現れ、人生をマイナスにする人も多い。

●印綬は学問・芸能・知識の星で、人間の知能と頭脳に強い働きを現す星ですが、この印綬に、傷官星という精神感情に結びつく(共に人間の脳細胞の働きを現す星)星が並ぶと、「印綬傷官」という天才的な働きが出来る命式となる。野球のイチローも五行では印綬傷官となる。
●傷官は視野は狭いが、一つの事に集中する力が鋭い。

■傷官の病像…傷官には「怪我・事故・手術」という暗示があり、同時に感受性の強さから神経質になりすぎて、自分自身で重い病気と思い込み、悲観して自殺したり、ノイローゼになる場合もあります。傷官星の特徴に「病は気から」の特徴を見出す場合もあります。

■傷官星は精神的な働きをする星なので、五行大過の場合には精神病に罹る割合も高くなりやすい。(何事においても敏感に反応してしまい、医学的に見ますと、神経の緊張から体内の血液の浄化作用が停滞することによって、脳下垂体に異常を与えてしまう場合も多い・・・怒り、悲しみ、恐怖などの感情はコントロールし難いのが一番の問題)→常に気分転換を考える必要や、医師等によるカウンセリングを受ける。
●傷官は悪い働きばかりでは有りません。この星は日主(日干)から生ずる星ですので、自分自身(比肩星)の延長なのです。生真面目・熱心・何事も精魂を打ち込む才能の星です。しかしこれらの行き過ぎから問題の発生が生じる場合が多いです。

新栄堂

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