姫路大手前・岡崎外科 消化器肛門クリニック ブログ・肛門科通信

姫路城が好きで姫路在住の消化器・肛門科医によるクリニックのブログです。胃腸肛門の情報あり、気軽にお越し下さい。

キシロカインゼリーについての質問

2009-09-01 17:39:47 | 妊娠・出産と痔
キシロカインゼリーについての質問を頂きました。
妊娠8週で、排便時に出血があり、自宅にあったキシロカインゼリーをお使いになり、その後胎児への影響について心配されています。

お答えいたします。まず心配ないと思います。ただ詳しい状況が不明ですので、一般論としてご理解ください。下記をしっかりお読みください。
ところで、キシロカインゼリーが手元にあるのはなぜでしょう?キシロカインゼリーは表面麻酔用の局所麻酔薬です。おそらく痛みに対して使ってよい、と処方されたのでしょうか。排便時に肛門上皮が切れてしまい、その痛いところに少しつけただけであれば、まず影響はないと思われます。妊婦さんでもけがをすることはあり、その際は局所麻酔の注射としてキシロカインを使うことはあります。局所麻酔剤中毒がおこるほどの使用量でなければ、まず問題なく使うことができます。ただ、傷の部分や、肛門管の奥の直腸の部分からは吸収がよいので、注意が必要です。わたくしは、たとえ切れる「裂肛」の場合でも、局所へキシロカインゼリーをつけることは指示しませんし、「治す」という意味からは無意味だと思っています。妊娠中は、やはり手元にあるからと使用されず、処方医や産婦人科主治医とご相談ください。また、出血については、チェックも必要です。一度肛門科・肛門外科専門医にご相談くださいね。
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潰瘍はなくても除菌したい?

2009-09-01 00:00:14 | ピロリ菌
潰瘍がない場合でも、胃がんの予防になるなら、と除菌を希望されるかたが増えてきました。全国でも自由診療で除菌をする施設が増えてきました。抗生物質を使う治療ですから、耐性菌(薬が効かない細菌)の問題もあり、みだりな除菌は戒められるべきです。しかし消化器病専門医が家族歴や胃の状態をよく把握した上で行うのは「あり」という流れになっています。消化器の経験豊富なドクターにご相談ください。副作用などもよく説明してもらってから、納得して治療をお受けください。
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