TDY、Temporary Duty。アメリカの軍隊用語で出張を意味する。世界の僻地の出張記録!TDYの次は日常の雑感

現役時代の出張記録。人との出会いと感動。TDY編を終え、写真を交えた日常の雑感を綴る。

折々の写真&雑感 122

2017年07月16日 | エッセイ
 白内障手術の当日は午前9時に眼科に来て医師の診察を受けるように云われていた。そして「本日の手術に障害はない」と診断された。入院手続きを済ませ、病室に案内された。担当の看護婦さん(正式には「看護師」であるが、私は尊敬と親愛の情を込めて「看護婦」さんと呼ぶ)が私の血圧と体温を測った後で、手術は午後の4時から予定されていると告げられた。2時半から点滴を行い、それに並行して30分おきに点眼も行うので、その時間になったら確実に病室にいてほしいと云われた。

 ナース・ステーションで聞くと、決められた場所なら携帯電話を自由に使っても問題ないと云われた。またマナーモードにしておけば電源を切っておく必要もないようだ。以前は医療機器に障害を与えるので、病院に入る前に必ず電源を切ることが常識とされていたが、状況は変わったらしい。

 時間になり、看護婦さんが車椅子に私を乗せて手術室まで運んでくれた。急に重病人になった心境だった。血圧計、心電図、酸素測定器等々の機器を付けさせられてから手術用の椅子に座らされた。手術台ではなく、歯科医の椅子を豪華にして、もっと多機能にしたようなものだった。

 手術前の種々の準備を終え、非常に強い光量のライトが当てられた。「一番眩しい処を見ていて下さい」と云われてからメスが入ったようだった。以前に白内障の手術を受けた人たちの話とは全く違うと思い、時が永遠に流れると感じたとき、「無時に、完全な形で終了しました」と云われた。嬉しかった。担当の医師を信頼していた甲斐があったと感じた。

 術後、病室に担当の医師が様子を見に来てくれた。これも嬉しかった。腕がいいだけではなく、患者に対する心根も優しい先生なのだと感じた。その後看護婦さんが術後第一回目の点眼に来てくれた。眼帯を外され、辺りを見ると眩しいほどに病室が明るく感じた。そして何もかもがはっきりと見えた。

 翌日、担当の医師が診断してくれ「綺麗になっています」と云って頂いた。そして「パソコンは必要最低限の使用」を條件に許可して下さった。

 以下の写真は手術前の暑い土曜日に、写真仲間と行った新宿御苑での花々である。花だけをこれほどまとめて撮ったのは初めての経験だった。露草をメインに撮ったのだが、白内障の手術の終った目で見ると、どれもが気に入らなかった。


キャノンEOS7Dに24-105mm、4L 及び エクステンションチューブEF12 IIを装着。 ISO:100、 f11、 1/20秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 マクロレンズではなく、エクステンションチューブ(接写リングに同じ)を装着した方が格段に撮影が楽である。而し、マクロレンズと比べてその倍率とボケ具合には限度があった。


キャノンEOS7Dに24-105mm、4L 及び エクステンションチューブEF12 IIを装着。 ISO:100、 f11、 1/30秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 これも上と同じ條件で撮ったものである。案内板には「サンゴシトウ」とあった。


キャノンEOS7Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f5.6、 1/125秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 接写リングを装着していてはこの花の全体像を撮れないので、これを機に外した。案内板には「半夏生、半化粧」とあり、ともにハンゲショウとルビが振ってあった。葉が白くなっている部分と緑の部分がある処からそのように呼ばれているようだ。


キャノンEOS7Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/50秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 今年は気象の具合でアジサイはどこも良くないと云われている。だが、新宿御苑のあまり陽の届かない場所にまぁまぁのアジサイを見つけた。


キャノンEOS7Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/160秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 開花前のフヨウである。このような若芽があの妖艶な花になるとは想像もつかなかった。


キャノンEOS7Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f5.6、 1/50秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 温室に入った。今まで気が付かなかったのか、この花の咲く時期に入らなかったのか、初めて見る花であった。案内板を見ると「ツンベルギア・マイソレンシス」と書かれていた。