安田(仮名)と野本(仮名)が揉めていた。「同じ0点でも俺の方が上だ」とお互いに大声で主張し合っていた。安田は「俺は全く勉強していなくて0点だ。お前は一生懸命勉強して0点。どっちの0点に価値があると思うか!」。彼らが議論(?)していたのは地学の試験の結果についてだった。
安田と野本,そして私は夫々にクラスは違っていたが気の合う友人同士であった。特に安田とは彼が鬼籍に行くまで付き合いが続いていた。野本は安田を通して友人になったのだが、我々より年は一歳上だった。安田に云わせると、「俺たちより一年も余計に学校に通っている割には、あいつは出来が悪い」のだそうだ。それで、あの冒頭の云い争いになったのだ。野本にしてみれば、「結果は0点だったが、俺は一生懸命努力して0点だった。安田の奴は何もしないで0点だ。だから安田の0点は無価値だ」と云うことらしい。「お前はどう思う?」と両人から聞かれたが返答に困った。0点は0点だ。0点に価値などない。あまりにも馬鹿々々しくなり、その場を離れた。
私は彼らとは違う化学を専攻していた。同じ頃に受けた試験は95点だった。まぐれのようなものだったかもしれないが、どうしたわけか、高校2年の時は化学が好きな教科の一つだった。化学を教えて下さった教師の教え方が旨かったのと性格の良さに依るものだったと今でも感謝している。どうしたわけか、化学式がすらすらと書けた。だが、今ではNa(ナトリウム),Fe(鉄)とかH(水素)とかの元素記号をいくつか覚えているにすぎない。化学の試験で奇跡のような95点取ったのは、私が非常な努力をした結果ではない。試験勉強などせず、多分ここが出るだろうとヤマをかけていたのである。それが大当たりした運の良さに過ぎない。ヤマが外れていたら、彼等と同じ0点を取っていたかもしれない。その可能性の方が高かった。
安田や野本のように馬鹿々々しいことで真剣に議論していた頃を懐かしく思う。野本は品川に住んでいたが、安田は我孫子から毎日通学してきた。今は「上野東京ライン」や「湘南ライン」を使えば学校まで一時間と少々で着くが、当時はかなりの時間を要しただろう。また、鎌倉や片瀬から通ってきた連中もいた。夏休みに片瀬の友人宅に何日も厄介になったこともあった。
また上野動物園の写真で恐縮だが、行くたびに彼らは違った姿を見せてくれる。表情も違う。当たり前のようだが、私に驚きを感じさせ、喜びを与えてくれる。
キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:800、 f8、 1/60秒、 露出補正:-1、 WB:オート、 PLフィルター使用。
今日の出番は比較的おとなしいインダ(メス、11才)だった。彼女は私を見ても全く反応を示さない。以前にもう一匹のメスのマニス(11才)に私が嫌われていると書いたが、虎の飼育員氏の話に依るとそうではないらしい。むしろ、私はマニスに好かれているのだとのことだ。私にかまって貰いたくて、遊んで貰いたくてガラス越しに飛び掛かってくるのだそうだ。飼育員氏は「私にも、マニスは飛び掛かってきます」と云っていた。次回にマニスに会ったら、違う目で見てみよう。
キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/60秒、 露出補正:-1、 WB:オート、 PLフィルター使用。
一定の距離は置いているが、リキは母親のモモコのそばを離れない。一歳を過ぎて、自分だけで遊ぶことも多くなってはいるが、まだ母親が恋しいのであろう。時にはおんぶされる。
キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/90秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
地獄谷野猿公苑の猿は直ぐ近くに寄れるので撮り易く、親しみを持てるのは確かである。だが、上野動物園の猿は全体が見渡せるので観察を続けると夫々の猿の順位がなんとなく理解出来てきて、それはそれで面白い。写真の猿は中程に位置する。
キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/250秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
此の日の午前中はまだ寒く、母親が自分の子をしっかりとわきに置いていた。
キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/125秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
クロサイの足の裏に興味を持った。あの巨体を支えている足裏は実に柔らかそうである。柔らかい足裏によって彼は非常に軽やかに走る。
キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/150秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
ジローの嫁さん候補のユイである。愛媛の動物園から連れて来られて5年以上も経つが、まだジローと一緒にして貰えない。それはジローが原因ではなく、ユイの性格のきつさからそうなっているのだそうだ。
安田と野本,そして私は夫々にクラスは違っていたが気の合う友人同士であった。特に安田とは彼が鬼籍に行くまで付き合いが続いていた。野本は安田を通して友人になったのだが、我々より年は一歳上だった。安田に云わせると、「俺たちより一年も余計に学校に通っている割には、あいつは出来が悪い」のだそうだ。それで、あの冒頭の云い争いになったのだ。野本にしてみれば、「結果は0点だったが、俺は一生懸命努力して0点だった。安田の奴は何もしないで0点だ。だから安田の0点は無価値だ」と云うことらしい。「お前はどう思う?」と両人から聞かれたが返答に困った。0点は0点だ。0点に価値などない。あまりにも馬鹿々々しくなり、その場を離れた。
私は彼らとは違う化学を専攻していた。同じ頃に受けた試験は95点だった。まぐれのようなものだったかもしれないが、どうしたわけか、高校2年の時は化学が好きな教科の一つだった。化学を教えて下さった教師の教え方が旨かったのと性格の良さに依るものだったと今でも感謝している。どうしたわけか、化学式がすらすらと書けた。だが、今ではNa(ナトリウム),Fe(鉄)とかH(水素)とかの元素記号をいくつか覚えているにすぎない。化学の試験で奇跡のような95点取ったのは、私が非常な努力をした結果ではない。試験勉強などせず、多分ここが出るだろうとヤマをかけていたのである。それが大当たりした運の良さに過ぎない。ヤマが外れていたら、彼等と同じ0点を取っていたかもしれない。その可能性の方が高かった。
安田や野本のように馬鹿々々しいことで真剣に議論していた頃を懐かしく思う。野本は品川に住んでいたが、安田は我孫子から毎日通学してきた。今は「上野東京ライン」や「湘南ライン」を使えば学校まで一時間と少々で着くが、当時はかなりの時間を要しただろう。また、鎌倉や片瀬から通ってきた連中もいた。夏休みに片瀬の友人宅に何日も厄介になったこともあった。
また上野動物園の写真で恐縮だが、行くたびに彼らは違った姿を見せてくれる。表情も違う。当たり前のようだが、私に驚きを感じさせ、喜びを与えてくれる。
キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:800、 f8、 1/60秒、 露出補正:-1、 WB:オート、 PLフィルター使用。
今日の出番は比較的おとなしいインダ(メス、11才)だった。彼女は私を見ても全く反応を示さない。以前にもう一匹のメスのマニス(11才)に私が嫌われていると書いたが、虎の飼育員氏の話に依るとそうではないらしい。むしろ、私はマニスに好かれているのだとのことだ。私にかまって貰いたくて、遊んで貰いたくてガラス越しに飛び掛かってくるのだそうだ。飼育員氏は「私にも、マニスは飛び掛かってきます」と云っていた。次回にマニスに会ったら、違う目で見てみよう。
キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/60秒、 露出補正:-1、 WB:オート、 PLフィルター使用。
一定の距離は置いているが、リキは母親のモモコのそばを離れない。一歳を過ぎて、自分だけで遊ぶことも多くなってはいるが、まだ母親が恋しいのであろう。時にはおんぶされる。
キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/90秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
地獄谷野猿公苑の猿は直ぐ近くに寄れるので撮り易く、親しみを持てるのは確かである。だが、上野動物園の猿は全体が見渡せるので観察を続けると夫々の猿の順位がなんとなく理解出来てきて、それはそれで面白い。写真の猿は中程に位置する。
キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/250秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
此の日の午前中はまだ寒く、母親が自分の子をしっかりとわきに置いていた。
キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/125秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
クロサイの足の裏に興味を持った。あの巨体を支えている足裏は実に柔らかそうである。柔らかい足裏によって彼は非常に軽やかに走る。
キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/150秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
ジローの嫁さん候補のユイである。愛媛の動物園から連れて来られて5年以上も経つが、まだジローと一緒にして貰えない。それはジローが原因ではなく、ユイの性格のきつさからそうなっているのだそうだ。