TDY、Temporary Duty。アメリカの軍隊用語で出張を意味する。世界の僻地の出張記録!TDYの次は日常の雑感

現役時代の出張記録。人との出会いと感動。TDY編を終え、写真を交えた日常の雑感を綴る。

折々の写真&雑感 475

2024年03月17日 | エッセイ
 キャノンが提供しているTBSの番組「世界遺産」を毎週日曜日には楽しみにしている。前回は「マダガスカル編」であの国固有の動物が紹介された。而し、非常に残念だったのはあの短い時間では充分に紹介しきれなかったことである。それに日本の国土の1.6倍もの面積を持つマダガスカルを「国」と云わず「島」と呼んでいた。オーストラリアやアメリカから見れば確かにちっぽけな島であるが、日本から見れば相当に大きい国である筈だ。

 私は20年近くの間にマダガスカルのほぼ全域に行った。床柱の原料となるパリサンダーを輸入していたのである。インドが全面的に紫檀の輸出を禁止してからは、その代用品を世界中から探した。その結果、日本では多くの代用品を捜したが、私はパリサンダーに的を絞った。一つの森のパリサンダーだけを切らずに、情報を頼ってありとあらゆる森に行った。

 ご存じのようにマダガスカルはフランスに統治されていた年限が永く、今ではフランス語とマダガスカル語が国の公用語になっている。英語はホテルと空港、それに取引先と一部の官庁の職員以外は殆ど通用しない。フランス語の出来ない私は必死にマダガスカル語を覚えた。マダガスカルには18の部族が仲良く暮らしているためか、マダガスカル語はその部族の言葉を集めたような言語である。それで足りない言葉はフランス語で補っている。マダガスカル語には一般的に動詞に現在、過去、未来の表現はない。而し、例外的にいくつかの動詞には現在、過去、未来がある。ややこしいが、私にとっては慣れてしまえばフランス語を学びなおすよりずっと簡単であった。

 番組の中でナレーターが云った。「ラノマ・ファナ公園」と。このような公園は聞いたことがなかったが、よく考えてみると、それは「ラヌ・マファナ」のことであると気が付いた。ラヌは水を意味し、マファナは熱い、暑いを意味する。言語では 「rano mafana」と書く。「no」はマダガスカルでは「ノ」ではなく、「ヌ」と発音する。従ってアンタナナリボ空港と日本では云われているが、正しくはアンタナナリブ空港である。最後の「vo」を「ボ」ではなく「ブ」と発音すべきである。余談だが、この公園の近くの川のほとりに「温泉」がある。近くの住民が楽しそうに温泉につかっている。混浴であるが、一応下着はつけている。そこが「ラヌ・マファナ」(温泉)である。

 折角のいい番組を、あやふやな下調べのせいでミソをつけてしまったことは非常に残念である。この番組に限ったことではなく、NHKではもっと多くのミスがあるが、メールで直接指摘しても返事が来たためしがない。視聴料を無理やり取っておきながら、弱い相手には上から目線の態度を崩さない。

 先週に続いて日本民家園の写真である。かなりの年月の間にかなりの回数を日本民家園に通っているが、しばらく行かないと同じ建物でも新鮮な目で見られる。アングルが変わるとまた、違う建物に見える。














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