つぼみな日々

いろんな花の蕾をもっていたい。たくさんの花を咲かせたい。
言葉を紡ぎたい私のブログです。

ガラスペンに思いを乗せて

2013-04-15 02:21:59 | 日記
何を作ろうとも考えずに玉ねぎを買ったものだから、いつもなら他の野菜と炒め物くらいにしかしないのだけど、なぜか単純なことがしたくてあめ色玉ねぎを作ることにした。
料理に時間をかけるのも、多くの道具や食器を汚したりと面倒なことをするのも嫌である。
でもなぜか、少し時間がかかる何かの変化の様を単純作業で見ていたかった。
その後、できたあめ色玉ねぎをどうしようとも考えずに。

と言って、最初に玉ねぎを刻みオリーブオイルを垂らして電子レンジで5,6分加熱する。
生煮えの玉ねぎがあまり好きではないので、私は炒め物を作るときも最初に電子レンジで加熱する。

加熱されてしんなり透き通った玉ねぎをさらにフライパンで弱火で炒めていく。
くたくたになって少し粘り気を帯びてきた玉ねぎ1個は、最初の量からすると1/4ほどのかさになっている。
小さな玉ねぎだったから2,3個やれば良かった。
菜箸でかき混ぜ続けて、ちりちりとと音を立てながら、玉ねぎは案外すぐにあめ色になった。

さて、あめ色になった玉ねぎをどうしようかと炒めながら考えていた。
コンソメスープ、はベーコンがないから味気なくなりそうである。
ハンバーグ、はひき肉をこねるのはしたくないしそもそもひき肉は冷蔵庫にない。
カレー、は食べたいけれど食材が色々と足りないのとあめ色玉ねぎが全然足りない。

オムレツ、えのきとジャガイモがあるので何となくスペイン風に、これにしよう。

卵2個とざく切りのえのきにサイコロ状のジャガイモ、塩コショウ、乾燥オレガノ、牛乳少々、それとあめ色玉ねぎ。
バターがあったらもっと良かっただろうけど。
小さなフライパンにオリーブオイルを多めに入れて熱し、流し入れて軽くかき混ぜてそのまま待つ。
粗方焼けたら一度フライパンの蓋にとって、蓋ごとフライパンにひっくり返してそのまま蒸し焼きに。

ケチャップもソースも何もなかったけれど、何だかとても美味しかったのは、間違いなくあめ色玉ねぎのおかげのように思う。
甘くて香ばしくてとろっとしていて、いつも出汁味で美味しいなあとしみじみ思う以外の、しみじみ美味しいなあがそこにあった。

手間をかけること、手間をかけなければそうはならないこと。
また単純なことがしたくなったら、料理に手間をかけたくなったら、あめ色玉ねぎ、作ろうかと思う。

ともあれ、玉ねぎは炒めると匂いが残る。
私はこの匂いをすべてが終わってから染みついたように残っているのが嫌いだ。
フライパンを洗って、そのフライパンでお茶を煎る。

花屋さんに寄ったらいい花がなかったから、仕方ないからスーパーに花を見に行く。
そうしたら今年はじめての芍薬を見つけた。
小ぶりだけれど、妖艶なピンク紫。

いろんな花が好きだけど、芍薬が一番好き。
たくさんの花びらと、蕾からの咲きっぷり。
やっぱり私は、あからさまなほどにわかりやすいものが好きなのだと思う。