今発売中の『週刊金曜日』(2008/1/11 685号)に、板橋高校藤田裁判弁護団の田場弁護士が登場している。
『金曜日』で逢いましよう
☆ 田場暁生さん ☆
「市民集会や憲法の問題を報じないメディアって何ですか」
若手弁護士を中心に、インターネットによる新しい市民メディアが立ち上げられた。その事務局長を務める田場弁護士には、目指すメディアの方向がある。
小学三年生の音楽の授業で、先生が「君が代」の説明を始めた。「君が代の君とはみなさんのことです」。そこで「先生、それは違う。君とは天皇のことでしょう」と反論した少年。それが田場弁護士である。
その後、音楽発表会のピアノ伴奏者に選ばれたが、その音楽の先生に「ほかにいないのか」と反対されたという後日談もある。「実はいやだったからこれ幸いと辞退したんですが、でもクラスで決まったことを覆そうとする先生ってなんだろうと思いましたね」と苦笑する田場さん。
その時の思いが、都立板橋高校卒業式君が代弾圧刑事事件の弁護団に入ったことにつながっている。
進路を考える高校三年生の時、坂本堤弁護士一家の拉致事件が報道された。命をかける仕事なんだ、と強烈な印象を受けたという。その時に弁護士になろうと決めたわけではないが、入るなら法学部だと思った。
その坂本弁護士が司法修習を受けたのが、田場さんが現在所属する城北法律事務所だ。
「昔は社会的に弱い立場の人を救いたい、困っている人を助けたいと思っていたけど、今は救うとか助けるという言葉は使いません。結果的には助けることになるのかもしれないけど、社会の問題は自分の問題でもあり、救う救われるの関係というより、共に生きようという気持ちです」と言う。
その姿勢で中国残留孤児国家賠償事件や、郵便局深夜勤服務改訂無効確認事件などの弁護活動に臨む。そのほか、国民投票法制定に反対する運動をしたり、二〇〇三年にはアフガニスタン国際戦犯民衆法廷検事団の一員として現地に調査に行くなど、活動の範囲は広い。
その田場弁護士が今、事務局長として携わっているのが市民メディア「PEOPLE'S PRESS」だ。三年ほど前、日本と韓国の法律家交流で、他の弁護士らと「オーマイニュース」などの市民メディアを視察し、日本でも何かできないかと考えていた。資金の問題もあり、なかなか実現できなかったが、試行錯誤の末、昨年一一月にホームページ「News for the People in Japan」(NPJ)を正式に立ち上げた。
このメディアの特色は弁護士がメンバーの半数を占めていること。特に、市民派弁護士が携わる裁判の情報を提供する「訟廷日誌」はNPJならではの企画で、アクセス数も増えているという。
時間があれば各紙読み比べるという田場さんは、「たくさんの人が集まった市民集会や、憲法に関する問題を報じないメディアって何ですか」と憤る。だから、NPJではマス`メディアにあまり取り上げられない憲法や人権に関する情報の発信に重点をおく。
(以下省略)
文・写真/宮本有紀・編集部
『週刊金曜日』(2008/1/11 685号)
たばあきお・1971年生まれ。明治大学法学部卒。2003年弁護士登録(56期)。
現在、1月17日のNPJ設立記念集会(於四谷`弘済会館)に向けて準備中。
NPJのホームアドレスはhttp://www.news-pj.net/
今月の回文 ● ん? 舛添、年金ねえぞ、すまん?
よみかた (ん? ますぞえねんきんねえぞ、すまん?)
☆ 設立記念集会のご案内 1月17日(木) 18:00~ 弘済会館(四谷)
記念講演 吉岡 忍氏 「新しいメディアに期待すること」
『金曜日』で逢いましよう
☆ 田場暁生さん ☆
「市民集会や憲法の問題を報じないメディアって何ですか」
若手弁護士を中心に、インターネットによる新しい市民メディアが立ち上げられた。その事務局長を務める田場弁護士には、目指すメディアの方向がある。
小学三年生の音楽の授業で、先生が「君が代」の説明を始めた。「君が代の君とはみなさんのことです」。そこで「先生、それは違う。君とは天皇のことでしょう」と反論した少年。それが田場弁護士である。
その後、音楽発表会のピアノ伴奏者に選ばれたが、その音楽の先生に「ほかにいないのか」と反対されたという後日談もある。「実はいやだったからこれ幸いと辞退したんですが、でもクラスで決まったことを覆そうとする先生ってなんだろうと思いましたね」と苦笑する田場さん。
その時の思いが、都立板橋高校卒業式君が代弾圧刑事事件の弁護団に入ったことにつながっている。
進路を考える高校三年生の時、坂本堤弁護士一家の拉致事件が報道された。命をかける仕事なんだ、と強烈な印象を受けたという。その時に弁護士になろうと決めたわけではないが、入るなら法学部だと思った。
その坂本弁護士が司法修習を受けたのが、田場さんが現在所属する城北法律事務所だ。
「昔は社会的に弱い立場の人を救いたい、困っている人を助けたいと思っていたけど、今は救うとか助けるという言葉は使いません。結果的には助けることになるのかもしれないけど、社会の問題は自分の問題でもあり、救う救われるの関係というより、共に生きようという気持ちです」と言う。
その姿勢で中国残留孤児国家賠償事件や、郵便局深夜勤服務改訂無効確認事件などの弁護活動に臨む。そのほか、国民投票法制定に反対する運動をしたり、二〇〇三年にはアフガニスタン国際戦犯民衆法廷検事団の一員として現地に調査に行くなど、活動の範囲は広い。
その田場弁護士が今、事務局長として携わっているのが市民メディア「PEOPLE'S PRESS」だ。三年ほど前、日本と韓国の法律家交流で、他の弁護士らと「オーマイニュース」などの市民メディアを視察し、日本でも何かできないかと考えていた。資金の問題もあり、なかなか実現できなかったが、試行錯誤の末、昨年一一月にホームページ「News for the People in Japan」(NPJ)を正式に立ち上げた。
このメディアの特色は弁護士がメンバーの半数を占めていること。特に、市民派弁護士が携わる裁判の情報を提供する「訟廷日誌」はNPJならではの企画で、アクセス数も増えているという。
時間があれば各紙読み比べるという田場さんは、「たくさんの人が集まった市民集会や、憲法に関する問題を報じないメディアって何ですか」と憤る。だから、NPJではマス`メディアにあまり取り上げられない憲法や人権に関する情報の発信に重点をおく。
(以下省略)
文・写真/宮本有紀・編集部
『週刊金曜日』(2008/1/11 685号)
たばあきお・1971年生まれ。明治大学法学部卒。2003年弁護士登録(56期)。
現在、1月17日のNPJ設立記念集会(於四谷`弘済会館)に向けて準備中。
NPJのホームアドレスはhttp://www.news-pj.net/
今月の回文 ● ん? 舛添、年金ねえぞ、すまん?
よみかた (ん? ますぞえねんきんねえぞ、すまん?)
☆ 設立記念集会のご案内 1月17日(木) 18:00~ 弘済会館(四谷)
記念講演 吉岡 忍氏 「新しいメディアに期待すること」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます