2012.3.29 Y
◇ 『戒告』処分に強く抗議する!3月27日2時50分、シャンデリアきらめく大阪府公館で5~6人に取り囲まれて、『戒告』処分を通告されました。卒業式の『君が代』で座っただけで『戒告』というこの処分の通告に強く抗議しているうちに、さらに怒りは燃えあがり、『研修』と「今後、卒業式、入学式の国歌斉唱の職務命令に従う」という文書の署名・捺印を拒否して、その場を退出しました。
その『処分説明書』には、次のように書いています。
「卒業式において、職務命令に違反して、国歌斉唱時に起立して斉唱しなかった。職務上の命令に従う義務に違反するものである。」
「学校教育に携わる公立学校教員として、全体の奉仕者たるにふさわしくない非行であり、その職の信用を著しく失墜するものである。」
これを書き写しながら、またまた、怒りの炎が燃え上がってきました。教員生活37年を経ての退職は感慨にひたることなく、強く激しい怒りとともに終わろうとしています。
◆ 職務命令は義に反する!(『義』とは、墨子によれば「人間として行うべき正しい道」のことです)
そもそも卒業式に『君が代』を歌え、起立しろと職務命令を出したことがまちがっています。いや、子ども達の門出を祝う卒業式に、天皇をたたえる歌=『君が代』を持ちだすことがおかしいのです。
そして、それに異を唱えたら職務命令を出す。これは何だ?力で強制することしか、校長―教育委員会はできないのか。一度でも、校長や教育委員会は、『君が代』が未来をになう子ども達の教育に必要だと言ったことがあるか?否!彼らは言えない。「法律に従うのが教育公務員だ。」としか言えないのです。
職務命令に従うことは、何でも命令をきく奴隷の道だ、奴隷として子ども達の前に立つ教師でありたくないと、それに従わず、『君が代』に立たなかったら『戒告』だと。こんなことが許されていいのでしょうか
2006年9月21日、東京地裁は「国旗・国歌の強制は違法とする判決」の中で、「教職員は、原則として、学校長の職務命令に従う義務を負うものの、当該職務命令に重大かつ明白な瑕疵がある場合、これに従う義務がないものと解するのが相当である。」と述べています。今回の卒業式の『君が代』の職務命令が、「重大かつ明白な瑕疵がある」ことは明らかです。
◆ 「非行」を行い、「信用を著しく失墜」させたのは校長―教育委員会だ!
「学校教育に携わる教育公務員」として何にもとづいて、子ども達の前に立つべきか?それは、教育基本法にいう「真理と正義」の立場だと思います。
「真理と正義」の立場から見れば、『日の丸』は、つねに日本の侵略戦争とともにひるがえり、また、『君が代』は教育勅語、御真影=天皇の写真とともに、天皇制国家をたたえる儀式=四大節で子ども達に歌わせ、子ども達を『忠良なる臣民』にしたてる歌でした。
校長―教育委員会がこれに目をふさぎ、「法律に従うのが教育公務員だ。」と100回言おうが、くつがえすことのできぬ歴史的事実です。
侵略と戦争に血ぬられた『日の丸』と『君が代』が今なおあって、卒業式・入学式に職務命令まで出して強制することこそ、『非行』であり、侵略と戦争というまちがった歴史を反省しないこの愚行こそ「信用を著しく失墜させる」行為であり、歴史に対する犯罪だと考えます。
過去の歴史から学ばないと、未来はありません。教師が「真理と正義」の立場に立たないと、子ども達の未来は、切り開かれません。
4月1日に大阪府教育2条例と職員基本条例が施行されようとしています。私たち一人一人とそれを合わせた力が教育を創るのです。『義』に立って、おかしいことはおかしいと言わないと、未来はありません。それぞれが声をあげ、自分にできることをやっていきましょう。
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