パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

全国ネット準備会資料から 大阪の闘い(3)

2014年08月28日 | 日の丸・君が代関連ニュース
  《脱調亭日常 ~梅ちゃん ほっつきある記》
 ◆ 人権侵害の救済申し立て以降


 小谷弁護士のアドバイスを受けて行った大阪弁護士会への「人権侵害救済の申し立て」
 教員・生徒・保護者がまとまって申し立てを行ったこと、特に生徒・保護者が加わっているところが注目されたのだろうと思います。MBSのVOICEをはじめ、けっこうたくさんの報道も集まってくれました。
 ただ、周りの反応は思ったほどありません。A校の3人で何か反応があったのは、三ツ木さんが同じ部屋の同僚から「見ましたよ」と声をかけられた1件のみ。まあ、みんな忙しくて小さなニュースに気を向けるヒマがないのかな。おかしな話題にクビを突っこまないようにしようと避けているのでなければいいのですが…。少し後になって、3年生の生徒から「この間テレビに出てたの見ましたよ。」と言われました。ラインで「A校の先生たちがテレビに出てる!」というのは話題になっていたらしい。
 でも、彼曰く、「何故ニュースに取り上げられてたかは、みんなわかってませんよ~。」そう言う彼自身は「あれって、憲法の問題ですよね。」と言っていたので興味は持ってくれているようです。そういう存在を大切にして、少しずつ増やしていきたいと思います。
 とりあえず、このニュースの後、遅くなってしまいましたが、同僚の先生方にも説明のビラを配付しようと思っています。
 6月末の期末テストの直前になって、夏風邪なのか体調を崩してしまいました。1時間しゃべると声が出なくなってしまう状態でしたが、幸いテスト直前だったので一部の時間を自習にすることで切り抜けられました。
 しかし、その後のテスト作成・採点・成績処理と続く作業の中で、特に熱があったりというわけではないのですが、体調が回復しません。人権救済の申し立てと前後して、いろいろな打ち合わせ・会議や顔を出そうと思っていた集会などがあったのですが、ほとんどパスさせてもらうことになってしまいました。これは、体調と言うよりむしろ気力不足。今どき流行のプチ欝というヤツではないかと自己診断しています。
 忙しいという字は「心を亡くす」と書くのだと聞いたことがありますが、ホントにその通りだと思いました。やりたいことでがんばっているときにはそんなことはないかもしれませんが、押しつけられてやる仕事・こなさなければならない事務作業などに追いまくられてしまうと、心が「もうこんな生活はやだ」とストライキを起こしてしまうのではないかという気がします。
 日本の教員は世界一労働時間が長く、自己評価が多くの項目で最低だったと先日、新聞報道がありました。しかも授業時間は平均以下だという。これが今の私たちの姿を如実に物語っています。
 対外的な批判に弱い文科省は教員数を増やすと言ったらしいですが、それが必要なことはとっくの昔にわかっているはず。実効ある対策が打たれるのはいつになることやら。とりあえず、今回の報道に対応して言ってみただけということではないかと疑うのは私だけでしょうか。みんな文句も言わずによく頑張っていますよね。
 さらに、大阪の教員は全国最低の給与・精神疾患の病休が全国最高という状況なのです。私の職場でもここ数年で2名の現職が亡くなっています。これらも職場の状況と無関係とは思えないのです。病人や死人が出ても改善に手溺着かない。まさにブラック自治体です。
 ◆ 人事委員会公開審理
 前回の公開審理からしばらく間があいてしまいましたが、最終の公開審理が行われました。傍聴に参加していただいた皆さん、ありがとうございました。
 本人尋問などという名前だけで、小心者の私はちょっと怯えてしまうのですが、吉田弁護士にうまく誘導してもらって比較的スムーズにしゃべることができたのではないかと思っています。
 最後の質問で、自由に意見を述べさせてもらう時間を作ってもらったのですが、準備不足でうまくまとめることができませんでした。いつものことながら肝心のところでツメが甘い自分を再認識しましたが、準備していなかった分、逆に今の教育委員会のおかしさに対する気持ちを素直に表せたかなあとも思います。
 最後に筒井弁護士からの反対尋問がありました。事前に、三輪弁護士からは、基本的にはたいした質問はなく、職務命令を事前に受けていたが立たなかったということの確認だけなので、思ったまま答えてもらっていいと言われていました。
 質問されてみると、事情聴取を受けた当時は、処分は仕方がないと思っていたこともあってちょっと弱気になっていた部分があり、今回の反対尋問でそのことを思い出さされました。あれから二年も経ってしまったんだというある種の無常感と、一方でその間の自分の変化に対する驚きのようなものを感じたことを思い出します。
 結局、府教委側の筒井弁護士のやる気の無さもあってか、言われていた通りたいした質問は出ず、何とか無難に答えられました。最後には筒井弁護士に対する切り返しで傍聴の皆さんの笑いを取る(もちろんそんなことをねらっていたわけではなく、必死に答えていたのですが)こともできましたし。
 これで、今回の申し立てでの公開での審理は終わり、あとは争点となる部分の双方の書類でのやりとりということになります。自分で言うのは恥ずかしいことですが、どの点をどう争っていけばいいのかよくわかっていないことも多く、ここからは弁護士さんに頼ることになってしまう部分が多いだろうと思います。
 これまでの審理を通じて感じたのは、府教委は、誰が、どのような気持ちから、どのような態度で取った行動であろうと、「お上の命令に従わなかったものは処分する」という考えであるということです。少なくとも戒告までは最高裁の判例でも認められているのだから、ごちゃごちゃ言うヤツがいても手間をかけずに無視してかかるというスタンスが、筒井弁護士の態度にも見え見えです。また、人事委員会も府教委のスタンスをそのまま受け入れているのではないか、というのが率直な印象です。
 前に居並ぶメンバーも事務局の職員は職業柄ということなのか私の言葉に頷くような仕草を見せながら聞いています(真剣に頷いてくれているなら申し訳ないですが・・・)が、審査長(どこかの企業の役員OBか何からしい)にいたっては、居眠りをしているのではないかと思える姿を何度も見せるような状況です。
 公開審理の証人申請などについても、府教委よりの姿勢が感じられ、なるべく簡単に終わらせようとすることが度々ありました。このような中で処分の取り消しなどが簡単に出てくるとは思えませんが、こちらから投げかける言葉に対して、府教委にきちんと返事をさせていきたいと思っています。今後ともご支援をよろしくお願いいたします。
 ◆ 熱い夏スタート!
 今年の夏は長期予報では冷夏と言われていたのに、6月後半から例年以上に厳しい暑さになっているようです。やはり、地球温暖化というような傾向の中で起きていることなのでしょう。でも、小さい頃を思い出してみても、やっぱり夏は暑かった!クーラーに頼らず暑さに負けない体と心でがんばっていきたいものです。
 夏休みに入って、20日に「交野の憲法と暮らしを考える会」という集まりで、私の不起立に関わる状況と今の学校の様子などの話をさせてもらいました。いろいろな声を聞くことができ有意義な会でした。市民という立場で憲法について考える場が身近なところにあるというのが大事なことだと感じました。
 やはり、夏休みに入って、神戸の田村さん(私たちのグループの集会でもVTRの撮影や編集でお世話になりっぱなしです)の遺族年金の男女差別についての高裁審理がありました。裁判の傍聴には行けなかったのですが、裁判長は控訴した国側に対して厳しく対応されていたと聞きました。同じ裁判長の下で奥野さんや辻谷さんの裁判が行われるということなので、憲法に対して逃げずに判断してほしいと思います。
 7月末の辻谷さんの口頭弁論とその後の集会に顔を出しましたが、たくさんの傍聴で法廷に入れきれない熱気あふれる集会でした。君が代条例や職員基本条例など一連の大阪の条例を正面から取り上げていく裁判の今後に大いに期待したいと思います。
 26日にはZAZAで主催する黒田先生の連続講演第2回を開催。実際の準備は他の皆さんに任せっきりで申し訳なく思いつつ当日のみ参加。今回は戦後教育の始まりの部分のご自身の実体験に基づくお話でした。教科書の墨塗りから始まった戦後の学校教育が、結局、同じ教師が上からの指示の変更を受けて行った薄っぺらな方針転換だったことがよくわかりました。本当の民主主義が日本に根付かなかった原因がそのあたりにあるのでしょう。3回目からは黒田先生の熱い青春時代のお話?へと進んでいきます。是非皆さんも聞いてみてください。(9月には「襤褸の旗」上映会もあります。詳しくはチラシを)
 ◆ 8.1集会そしてこれから
 私たち非処分者をずっとバックアップしてくれていたのが、ホットライン大阪→大阪ネットです。その牽引車の役割を果たしてきたのが井前さんですが、彼の不起立を処分しようとする府教委の姿勢にはなりふり構わぬものがあります。
 これに対して、連日の抗議行動や署名活動などを続けていましたが、ねばり強い活動の中で、府教委の対応にもほころびが見えているような報告も聞いています。そのまとめに近い形で「これで処分!?私は許さない8.1集会」が開かれました。
 弁護団の中心的な存在である永嶋弁護士の力強いアピールに続いて、これまでの集会にないパネルディスカッションという形で進行されました。集会に参加された方も新鮮な感じを持たれただろうと思います。
 寺本さんの進行の下、私もパネラーの一人として壇上で発言させてもらいました。その中で見えてきたのは、私たちが人事委員会や裁判闘争をこれから闘って上で必要なことは、生徒・保護者や我々の側にいない教員たち、そして一般市民に向けてしっかり声を届かせていくことではないか、そんなことではなかったかと思いました。
 今、この原稿を(やっぱり〆切が守れません!)書いていますが、来週は東北へ出かけます。大阪の集会にも何度も参加して下さっている土屋さんから女川で「加藤登喜子トーク&ライブWith小出裕章」(小出さんは京大の反原発の研究者です)をやるので大阪からも来られませんかとお誘いがあり、大阪からも30人近くが参加することになったのです。最初は日程的に難しいかと思っていたのですが何とか都合がつきそうなので私も参加します。
 女川など津波の被害を受けた地域の被災と復興の状況も実際に見てきたいし、コンサートの翌日に企画してもらっている福島ツアーには是非とも参加して「FUKUSHIMA」の真実をこの目で確かめてきたいと思っています。
 私も理科の教員として原子の話では必ず原子力の危険性については触れてきましたし、低コストの安全な発電というウソについても説明はしてきました。でも、やっぱり3.11がやってくるまではどこかで絵空事として扱っていた気がします。しかし、この事態を引き起こしてしまった今の状況の中で、原発の再稼働をはたまた新設まで含めて検討しようという政府や電力会社、それを容認してしまう地域や国民この国は何なんだと思ってしまいます。福島を実際に見てこれからその姿をどう伝えていけばいいかしっかり考えたいと思っています。
 いつもご支援いただきながら、なかなか直接お礼も言えずにいて、心苦しく思っています。少しゆっくりお話しできる機会を持てたらなあと思います。まだまだ暑い日が続きますが、皆さん、健康に気をつけてお過ごし下さい。いい報告が近い将来できるように、私もがんばってみたいと思います。(梅原聡)
『温(あつ)きこころに翼を 梅原さんを支援する会ニュース第9号』(2014/8/7)

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